若年層の不動産投資意欲がアップ、MFSがコロナ禍前後のサラリーマン不動産投資家の傾向を分析

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オンライン不動産投資サービス「モゲチェック不動産投資」を運営する株式会社MFSは新型コロナウイルス感染拡大前後におけるサラリーマン不動産投資家の傾向について3月26日に独自レポートを公表した。同サービスを利用して不動産投資ローンの借り入れ可能額を判定した全国の20〜60代の男女3639名を対象に分析した。

まず、コロナ禍が全国的に広がった2020年3月以降、20代、30代の申込みが増加していることがわかった。各世代の申込割合は、20代はコロナ前6.4%だったのが、コロナ後10.5%にアップ、30代でも33.9%から36.8%に増えた。

若者の割合が増えた背景として、同社は「特に残業代などで影響の出やすい若者は、第二の収入源として不動産投資に目を向ける人が増えている」と推測。不動産投資は物件価格こそ数千万から数億円と高額だが、ローン融資が受けられる、月々の家賃収入が見込める、ローン返済後には物件が資産になるなど、株式投資などとは違う特徴があることも20代、30代の注目を集めたようだ。

若い世代が増えるに伴い、申込者の年収層も低くなる。800万円未満の年収層からの申込みは、コロナ前36.3%だったのに対し、コロナ後には46.6%と10.3ポイントアップ、申込者の約半数を占める結果となった。これはコロナ後に40代の申込者における300万円未満の預金割合が8.6ポイント増加していることが主な要因。このことから、40代では他の年代に比べて300万円未満の預金層も、不動産投資を通じて将来への資産形成を考える人が増えていることが伺える。「40代は教育費や自宅購入など支出が増えると言われている年代。業績が不安定な企業も多い一方、自分たちの支出は増えることにより、今まで以上に資産形成への意識が高まった」(同社)と考えられる。

コロナ後に申込割合が減った業種は、最も多かったのが不動産業(3.6ポイント減)、次いで金融・保険業(2.7ポイント減)、建設・建築・土木業(1.2ポイント減)。逆に、申込割合が増えた業種は、「その他サービス業」(2.7ポイント増)、次いで卸売・小売業(1.9%増)、製造業(1.6ポイント増)だった。減った理由として、不動産業界に勤めている人への不動産投資ローン融資基準が引き締め傾向にあることが挙げられる。また、金融・保険業では、コロナ禍で各種融資の申込みが増え、業務が多忙で、自身の投資を考える時間が減ってしまったようだ。一方、申込割合が増えた業種では、在宅勤務で自由に使える時間が増えたことにより、投資活動に充てる時間が増加したことが考えられる。

コロナ後には、借家に住んでいる人の申込割合が増加していることがわかった。借家に住んでいる人の申込割合はコロナ前33.5%だったのに対し、コロナ後は37.6%と4.1ポイント増えた。コロナ禍でモデルルームや展示場の閉鎖や自粛が相次いだことにより住宅を購入しづらい環境が一時期続いていたことや、働き方の変化により身軽に動ける賃貸を選ぶ人がいることから「持ち家を購入するよりも、投資用物件で収益化や資産形成を図りたい」と考えている人が増加している」と同社は推測している。

ほか、コロナ後の傾向として「低リスクで堅実な運用」を希望する人が21.5%と、コロナ前より3.8%増加。一方で、最も希望者が多い運用方針はコロナ前と変わらず、「利回り重視の運用(32.1%)」となった。利回りを求める人が多い半面、収益性よりも確実性の高い投資を求める人が増えていることがわかる。

モゲチェック不動産投資では、投資用物件購入希望者が物件探しを始める前に不動産投資ローンの借り入れ可能額を把握するサービス「バウチャー」を提供している。入力情報を分析することで、不動産投資家の最新傾向をつかむことができる。同サービスの利用者の約9割は、会社員として勤めながら副業で不動産投資を行う「サラリーマン不動産投資家」だという。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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