太陽光発電投資ファンドに投資する方法は?メリット・デメリットも

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太陽光発電投資は再生可能エネルギーとしても注目されており、低リスクの運用方法として選ばれることも多い投資方法の一つです。しかし、太陽光発電の設備にはまとまった資金が必要であることや、適切な土地を保有されている方でないと投資ハードルが高い、という点がデメリットと言えました。

太陽光発電投資をおこなうには、実際に設備を導入する方法だけでなく、太陽光発電投資ファンドへ少額投資することも可能です。

そこで今回は太陽光発電投資ファンドの特徴やメリット・デメリット、投資する方法などを解説しますので、参考にしてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. 太陽光発電投資ファンドとは
  2. 太陽光発電投資ファンドに投資するメリット
    2-1.少額から投資できる
    2-2.太陽光発電投資に必要な知識や手間が少ない
    2-3.FIT制度により低リスクの運用が期待できる
  3. 太陽光発電投資ファンドに投資するデメリット
    3-1.収益が天候に左右される
    3-2.災害リスクが大きい
    3-3.元本割れの可能性がある
  4. 太陽光発電投資ファンドに投資する方法
    4-1.インフラファンドで太陽光発電投資ファンドに投資する方法
  5. まとめ

1.太陽光発電投資ファンドとは

ファンドとは、投資家から集めた資金をもとに事業に投資して、そのリターンを投資家に分配する仕組みのことです。太陽光発電投資ファンドは、企業や自治体などが出資者を募り、太陽光発電への投資を行って、発生した収益を投資家に還元するファンドを指します。

運営者が太陽光発電所を建築・整備するための費用をファンドにして小口化し、不特定多数の投資家が出資します。投資家の出資金は太陽光発電所の一部となり、売電価格によって得られた収益から出資額相応のリターンが投資家に還元される仕組みです。

太陽光発電は初期費用の高さがネックとなりやすいほか、土地選びや運営・管理・メンテナンスにも手間がかかります。そのため、個人で投資する場合、まとまった資金が必要になるというデメリットがあります。

太陽光発電投資ファンドを設立すれば、運営者側は資金調達がしやすくなるほか、投資家も土地の準備や運営管理の手間を掛けることなく、少額から太陽光発電に投資ができます。

2.太陽光発電投資ファンドに投資するメリット

太陽光発電ファンドに投資するメリットは次のとおりです。

  • 少額から投資できる
  • 太陽光発電投資に必要な知識や手間が少ない
  • FIT制度により低リスクの運用が期待できる

2-1.少額から投資できる

少額から投資できるのが、太陽光発電ファンドのメリットです。例えば、上場しているインフラファンドには、1口10万円程度から投資できるものがあり、まとまった資金がなくても投資可能です。

現物の太陽光発電投資では、数百万円から1,000万円単位の費用がかかるケースがあることを考えると、投資へのハードルがかなり下がります。

2-2.太陽光発電投資に必要な知識や手間が少ない

太陽光発電への知識や手間がなくても投資できるのも、太陽光発電ファンドを利用するメリットです。

太陽光発電ファンドへ投資する場合、発電所の建設や運営・管理、メンテナンスなどは信託会社もしくはファンドの発行体が行います。

これにより、投資家は太陽光発電投資に必要な手間の大部分を行う必要がなくなります。仕事や家事に忙しい方でも、長い時間を割いたりすることなく、太陽光発電に投資できるという点は大きなメリットと言えるでしょう。

2-3.FIT制度により低リスクの運用が期待できる

太陽光発電によって発生した電力は、FIT制度により国が買い取りを保証しているため、投資リスクを低く抑えられます。FIT制度(固定価格買取制度)とは、太陽光発電で獲得した電力を一定期間、固定価格で電力会社が買い取ってくれることを国が保証している制度のことです。(※参照:経済産業省資源エネルギー庁「固定買取制度」)

ただし、国が保証しているのは電力の買取価格であり、発電される電力量については保証されていません。想定よりも電力量が少ない場合には、期待していた収益を得られない可能性がある点には注意が必要と言えます。

3.太陽光発電投資ファンドに投資するデメリット

太陽光発電投資ファンドに投資するデメリットは次のとおりです。

  • 収益が天候に左右される
  • 災害リスクが大きい
  • 途中解約はできないケースがほとんど
  • 元本割れの可能性がある

3-1.収益が天候に左右される

太陽光発電投資ファンドのデメリットの1つが、リターンが天候によって左右されるという点です。

太陽光発電ファンドのリターンの原資は、発電された電気の売電収入です。売電収入は日照時間の長さによって変動するため、天候次第では売電収入が減ることもあります。

太陽光発電は自然エネルギーの力で発電する仕組みであるため、異常気象などが運用成績に影響することを理解しておきましょう。

3-2.災害リスクが大きい

災害リスクが大きいのも太陽光発電投資ファンドのデメリットです。

太陽光発電所は屋外に建設されるため、自然災害の被害を受けやすいといえます。災害によって発電所がダメージを受けた場合、復旧が完了するまでは発電ができないため、売電収入が減少する可能性があります。

なお、太陽光発電投資ファンドの多くが自然災害や人災などに備えた保険に加入しています。また、ファンドで匿名組合出資契約を締結した場合は、自然災害の影響によるトラブルが発生したケースでも、投資家が追加出資の義務を負いません。

3-3.元本割れの可能性がある

太陽光発電投資ファンドでは、元本が保証されません。太陽光発電所の運営状況や運営事業者の財務状況などによって、投資元本が回収できないケースもあります。

太陽光発電ファンドへの投資を考えている場合は、今後の電力事情や運営元の信頼性など、できる限りの情報を集めて、投資の是非を判断しましょう。

4.太陽光発電投資ファンドに投資する方法

太陽光発電に投資する方法には、再生可能エネルギー発電施設を投資対象にしたインフラファンドに投資する方法があります。

4-1.インフラファンドで太陽光発電投資ファンドに投資する方法

インフラファンドには上場ファンドと未上場ファンドがあります。証券取引所に上場しているインフラファンドは、株式と同じように売買が可能なため、分配金などのインカムゲインに加えて、キャピタルゲインを狙うことができます。

上場インフラファンド銘柄の一例は次のとおりです。

  • タカラレーベン・インフラ投資法人
  • いちごグリーンインフラ投資法人
  • 日本再生可能エネルギーインフラ投資法人
  • カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人 など 

上場インフラファンドへの投資は証券会社で口座を解説する必要があります。証券会社を選ぶ際は、取引手数料や普段利用している銀行口座との連携を考慮しつつ、選んでみると良いでしょう。

三井住友銀行と連携できる「SMBC日興証券」や、住信SBIネット銀行と連携できる「SBI証券」などのネット証券であれば、PCやスマホから簡単に取引を行うことができるうえ、取引手数料も割安になっています。下記の記事でネット銀行と連携できるネット証券会社5社をまとめていますので、まだ口座を開設されていない方は併せてご参考下さい。

【関連記事】ネット証券とネット銀行を連携するメリットは?ネット証券会社5社を比較

未上場インフラファンドとは、特定の企業が中心に提供されるファンドのことです。太陽光発電の事業者やクラウドファンディングの事業者がファンドを組成・募集しているケースが多いといえます。未上場インフラファンドの一例は次のとおりです。

  • エコの輪太陽光発電ファンド
  • クラウドバンク(太陽光発電ファンド225号)

【関連記事】クラウドバンクの評判は?メリット・デメリットを徹底比較!

まとめ

今回は太陽光発電投資ファンドの特徴やメリット・デメリットについて解説しました。

太陽光発電投資ファンドでは、少額から太陽光発電に投資できるほか、運営・管理の手間がかからないなどのメリットがあります。一方、天候による売電収入の増減リスクや、災害リスクなど、実際の太陽光発電投資に関わるリスクを内在している点には注意が必要です。

太陽光発電投資ファンドへの投資方法には、上場しているインフラファンドへ投資する方法があります。それぞれの投資先の案件を比較しながら、自身の状況に適した方法で投資を検討されてみると良いでしょう。

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山本 将弘

フリーランスWebライター。主に株式投資や投資信託の記事を執筆。それぞれのテーマに対して、できるだけわかりやすく解説することをモットーとしている。将来に備えとリスクヘッジのために、株式・不動産など「投資」に関する知識や情報の収集、実践に奮闘中。