不動産売却で「東急リバブル」と「住友不動産販売」の違いは?評判・実績を比較

※ このページには広告・PRが含まれています

全国で不動産売却を手掛ける大手不動産会社は実績が豊富で知名度も高いことから、不動産売却の依頼先として検討している方も多いのではないでしょうか。

そこで今回のコラムでは、大手不動産会社の「東急リバブル」と「住友不動産販売」にスポットを当て、実績や特徴を比較していきます。

目次

  1. 東急リバブルの主な特徴
    1-1.スムーズな売却に向け無料の「売却サポートページ」を提供
    1-2.多彩な売却方法で満足度の高い売却をサポート
  2. 住友不動産販売の主な特徴
    2-1.専属の営業担当体制で責任感のある売却活動
    2-2.早期売却をしたい人は「ステップオークション」の利用も可能
  3. 「東急リバブル」と「住友不動産販売」の比較
    3-1.実績の比較
    3-2.店舗展開の比較
    3-3.建物・設備保証の比較
  4. まとめ

1 東急リバブルの主な特徴

東急リバブルの不動産査定

東急リバブルは、東急不動産ホールディングスの不動産流通事業を担う企業として1972年に設立された総合不動産流通企業です。売買仲介、賃貸仲介、新築販売受託、不動産販売業、不動産ソリューションの5事業を軸にし、損害保険代理業、屋内型トランクルーム事業、相続や空き家に関するコンサルティングサービスなども行っています。

従業員の質の高さにもこだわっており、入社後に資格取得研修を実施しています。そのため、国家資格の合格率は64.1%(2017年、以下同)と全国平均の4倍、業界平均の2倍になっています。なお2023年3月1日時点で、売買仲介営業スタッフの約98%が宅地建物取引士の資格を保有しています。

1-1 スムーズな売却に向け無料の「売却サポートページ」を提供

東急リバブルでは、売却に関する相談をした後に販売戦略やデータなどが確認できる利用者専用の「売却サポートページ」を無料で提供しているのも特徴です。

例えば、「売却サポートページ」には販売戦略として次の3つのプランが提案されます。

  • スピードプラン…早期の成約を目指す売り出しプラン
  • ベーシックプラン…バランスを重視する売り出しプラン
  • チャレンジプラン…高値での成約を目指す売り出しプラン

この3つの戦略プランの中から、売主の事情や意向に合わせて選ぶことができます。

このほか「ホームページ表示回数」など、売却に関するデータも毎日更新され、売却活動の見える化もされています。「いつ売れるのか?」「問い合わせは何件あるのか?」といった売主にありがちな不安も軽減されます。

1-2 多彩な売却方法で満足度の高い売却をサポート

東急リバブルでは仲介取引に加えて物件の買取も行っていますが、特徴的なのは単なる買取だけではなく、仲介と買取を組み合わせた売却方法を用意していることです。

買取に関するプランは次の3つあります。

  • リバブル不動産買取…東急リバブルが買主になって買い取る仕組み
  • リバブル売却保証…一定期間内に売却できなかった場合に東急リバブルが買い取る仕組み
  • リバブルアクティブ売却パッケージ…物件をリフォームおよび演出をして売却活動し、一定期間内に売却できなかった場合に東急リバブルが買い取る仕組み

仲介取引で売却活動をする場合、住み替えなど売却に期日がある際は、意向に沿わない値引きなどをするケースもあります。しかし、東急リバブルではこれらの買取で売却するケースでも多様なプランを用意しているため、売主の要望に沿った売却が可能になります。

2 住友不動産販売の主な特徴

住友不動産販売住友不動産販売は、新築・中古マンション、一戸建て、土地、投資用不動産、事業用不動産の売却や購入、賃貸などの多面的な不動産仲介サービス「すみふの仲介 ステップ」を手がけている不動産会社です。

不動産を売却する際には、不動産売買のプロによる無料査定を依頼することが可能で、早期の売却を実現するためのさまざまなサービスを受けることが出来ます。以下では、住友不動産販売の具体的な特徴や実績、サービスのメリットについて紹介していきます。

2-1 専属の営業担当体制で責任感のある売却活動

住友不動産販売のネットワークは15都道府県で200以上の営業センターとなっており、全国をカバーしているのも強みです。

直営店舗では、地域に精通した営業担当者が地域に密着した営業活動を行っています。また、問い合わせ時から買主募集の広告戦略、契約、引き渡しまで一人の担当者が一貫して担当する専属の営業担当体制を採用していることも特徴的です。

不動産を仲介で売却するには3ヶ月~6ヶ月ほどの時間を必要とします。物件所有者の要望を理解した担当者が最後まで責任を持って売却活動をするため、売却活動が長期化した時であっても信頼関係が生まれやすく、満足度の高い不動産売却にも繋がります。

2-2 早期売却をしたい人は「ステップオークション」の利用も可能

住友不動産販売では、「住み替えなので計画的に売却したい」「急いで不動産を現金化したい」「売却が思うようにいかない」といった場合に、ステップオークションというシステムを活用することも可能です。

個人の購入希望者だけではなく、取引先宅地建物取引業者に対して行う本社の専門部署による一括紹介サービスです。取引先の宅地建物取引業者に物件情報を幅広く紹介することで、早期の高値売却を目指すことが可能となります。

同社の基準を満たした紹介先となる宅地建物取引業者は全国に7,500社超(2023年2月15日現在)あり、1件につき平均1,100件超(2022年11月1日〜11月30日)の紹介を実施した実績があります。業者間で競争原理が働くため、公正な買主候補が現れる可能性が高まるシステムになっている点も特徴的と言えるでしょう。

3 「東急リバブル」と「住友不動産販売」の比較

東急リバブルは東急不動産ホールディングスのグループ企業、住友不動産販売は住友不動産グループのグループ企業です。企業としての基本情報は以下になります。

項目 東急リバブル 住友不動産販売
設立 1972年3月10日 1949年12月1日
資本金 13億9630万円 1,228億500万円(2023年3月31日時点)
本社所在地 東京都渋谷区道玄坂1丁目9番5号 東京都新宿区西新宿2丁目4番1号
代表者 太田陽一 仁島浩順
従業員数 単体3,863名、連結3,977名(2023年9月30日時点) 12,957名(2023年3月31日時点、連結)
売上高 165,455百万円(2022年度) 939,904百万円(2023年3月31日時点、連結)

次から「実績」「店舗展開」「建物・設備保証」について比較していきます。

1-1 実績の比較

不動産仲介業に関する実績について、公益社団法人不動産流通推進センターが2023年10月に発表した「2023不動産業統計集」をもとに比較してみましょう。

項目 東急リバブル 住友不動産販売
取扱高 1,821,310百万円 1,396,127百万円
仲介件数 29,577件 34,906 件
手数料収入 82,644 百万円 72,549百万円
店舗数 206店舗 249店舗

ランキングでは、東急リバブルは仲介取扱高が2位、仲介件数が3位、手数料収入が2位、店舗数が3位、住友不動産販売は仲介取扱高が3位、仲介件数が2位、手数料収入が3位、店舗数が2位となっています。両社とも業界トップクラスの実績があることがわかります。

1-2 店舗展開の比較

大手不動産会社の特徴の一つは全国に店舗を展開していることですが、各社によって店舗展開の状況は異なります。店舗数に加えて、対応している都道府県について見ていきましょう。

不動産会社 店舗数 展開している都道府県
東急リバブル 206店舗
(1都1道2府7県)
北海道、宮城県、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、愛知県、大阪府、兵庫県、京都府、福岡県
住友不動産販売 249店舗
(1都1道2府11県)
北海道、宮城県、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、愛知県、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県、滋賀県、広島県、岡山県、福岡県

※参照:公益社団法人不動産流通推進センター「2023不動産業統計集」、展開している都道府県については各社ウェブサイトを参照

住友不動産販売の方が店舗数は多く、東急リバブルでは対応していない奈良県、滋賀県、広島県、岡山県でも店舗展開しています。

1-3 建物・設備保証の比較

大手不動産会社に不動産の売却を依頼する場合、売主や買主をサポートするサービスメニューが用意されているケースがほとんどです。そのうち、建物保証および住宅設備保証の内容について比較していきます。

不動産会社 建物保証の内容 住宅設備保証の内容
東急リバブル
「リバブルあんしん仲介保証」
契約不適合によって建物の補修が必要になった場合、2年間最大500万円を保証 引き渡し後2年間、最大30種類の住宅設備について最大50万円を保証
住友不動産販売
「ステップエスコート」
引き渡し後2年間、雨漏りやシロアリなどの不具合にかかる補修費用について最大500万円を保証 引き渡し後2年間、所定の限度額(製造から15年以内は55万円、製造から15年超30年以内は5.5万円/11万円)までの修理・交換費用を負担

建物に関する保証内容は両社とも引き渡し後2年間、補償金額が最大500万円となっており、ほぼ同じと考えられます。一方、住宅設備保証は、期間は2年間で同じものの、最大修理・交換費用は東急リバブルが50万円、住友不動産販売は55万円となっています。また対象設備も東急リバブルが最大30種類で、住友不動産販売は37種類となっています。

そのほかの代表的なサービスメニューについても確認してみましょう。

不動産会社 そのほかの代表的なサービスメニュー
東急リバブル
「リバブルあんしん仲介保証」
埋設物撤去保証:埋設物撤去費用を200万円まで保証
地盤調査保証:調査で工法・費用を見える化し、想定内費用での地盤改良工事施工を保証
擁壁調査保証:擁壁の状態を調査した上、6カ月の利用を保証
住友不動産販売
「ステップエスコート」
住まいの健康とチェック:専門の調査会社による建物の状況調査を実施(費用は同社負担)
宅地測量:境界線の有無の確認、土地面積等の仮測量をサービス

このほか、東急リバブルでは「水回りブライトニング・プラス」「3Dウォークスルー」「バーチャルインテリアルーム」など、住友不動産販売では「買替購入立替」「相続相談」「ホームステージング」など大手不動産会社ならではの幅広いサービスメニューを揃えています。

まとめ

大手不動産会社のうち、東急リバブルと住友不動産販売について実績や特徴を比較して紹介しました。

大きな違いと言えるのは、店舗数と営業エリアです。ご自身の物件が対象エリアに含まれるか、まずは確認してみましょう。また、東急リバブルでは専用のサポートページが用意されるなど、売却活動でも細かな違いがありますので、検討する際は詳細を確認して比較するようにしてください。

担当者の違いについては、訪問査定を受け、実際に接することで直に感じられる点もあると考えられます。両社とも無料査定を受けることができるため、まずは情報収集の手段として検討されてみるのも良いでしょう。

The following two tabs change content below.

倉岡 明広

経済学部経済学科卒業後、出版社や編集プロダクション勤務などを経てフリーライターとして独立。雑誌や新聞、インターネットを中心に記事を執筆しています。初心者が抱く不動産投資の疑問や質問を解決できるよう丁寧な記事を執筆していきます。