不動産投資の初心者がセミナーに参加するメリット・デメリットは？

不動産投資を検討している初心者の方の中には、「本やインターネットで独自に情報収集できるのに、さらに不動産投資セミナーへ参加するメリットはあるのか？」と、疑問に思う人もいるのではないでしょうか。

不動産投資セミナーへ参加すると、リアルタイムな情報収集や不動産会社を見極める際の判断に役立てられるメリットがあります。しかし、セミナーを開催している不動産会社の中には悪質な業者が紛れていることもあるため、注意しておきたいデメリットもあります。

そこで本記事では、不動産投資の初心者が不動産投資セミナーに参加するメリット・デメリト、セミナーの選び方などについて解説します。

目次

1. 投資初心者がセミナーに参加するメリット
   1-1．体系的な情報を収集できる
   1-2．疑問点や不安についてその場で質問できる
   1-3．不動産会社の見極めに役立つ
2. 不動産投資セミナーに参加するデメリット
   2-1．強引な営業にあう可能性がある
   2-2．不動産会社の得意分野によって内容が異なる
3. 不動産投資セミナーの選び方
   3-1．不動産投資の目的を明確にする
   3-2．セミナーを開催する不動産会社の得意分野を確認する
4. 不動産投資セミナー参加前に必要な準備
   4-1．疑問点を整理しておく
   4-2．最低限の知識をつけておく
5. まとめ

1．投資初心者がセミナーに参加するメリット

不動産投資セミナーに参加する代表的なメリットは、専門家から鮮度の高い情報を直接情報収集できる点と、不動産会社の見極めに役立つことです。

1-1．体系的な情報を収集できる

不動産投資で収集するべき情報には、エリア別の年齢別人口や不動産価格の動向など、専門的な情報も多いものです。どの情報をどうやって検索すればいいのか、疑問を持つ投資初心者も少なくありません。

不動産投資セミナーでは、これらの情報について体系的に不動産会社が解説してくれます。また、情報源を参照することで、何の情報をどこから収集すればいいのか見当をつけられる点がセミナーに参加するメリットです。

なお、投資用物件やエリアを比較検討するにあたって参照するべき情報には、例えば以下のようなものがあります。

• 不動産価格の推移
• 人口推移（増加傾向にあるのか減少傾向にあるのか）
• 年齢別人口分布
• オフィス街へのアクセス良否

1-2．疑問点や不安についてその場で質問できる

不動産投資セミナーに参加すると、講師に対して疑問点や不安なポイントなどを直接質問できます。なお、不動産投資セミナーでは、主催する不動産会社の営業担当者が講師を担当する場合と、外部講師を招いている場合との2種類があります。

外部講師として招聘されることが多いのは、例えば業界で著名な投資家や税理士などです。税理士が講師の場合は、税務関連について直接対面で質問できます。あるいは、著名な不動産投資家の場合は、投資のノウハウについて聞くことも可能です。

不動産投資セミナーは、インターネットでは直接接触できないような専門家とも接点を持てるため、情報収集には非常に有効と言えます。

1-3．不動産会社の見極めに役立つ

不動産投資セミナーには、投資用不動産を販売している不動産会社が主催しているものや、不動産会社とは別の勉強会など、様々な種類のものがあります。

不動産会社が主催のセミナーに参加する場合は特に、不動産会社の社員と接点を持つことで不動産会社を見極めるチャンスです。

また、セミナーで解説している内容からも不動産会社を見極められます。例えば、セミナー上で不動産投資のメリットしか解説していなかったり、現実的に可能性の低い事例を一般化して紹介したりなど、投資を促す内容ばかりがピックアップされている場合は注意が必要です。

不動産投資のメリットとデメリット、また想定されるリスクについても詳しく解説し、投資家の不安点や疑問点について的確な回答がされることが望ましいと言えるでしょう。

このように、不動産投資セミナーに参加することで、不動産会社の方針や対応力を比較する際に役立ちます。信頼できる不動産会社を自身で探していきたい方にとって、様々な視点から確認ができる不動産投資セミナーへの参加はメリットがあります。

2．不動産投資セミナーに参加するデメリット

投資初心者が不動産投資セミナーに参加するデメリットは、強引な営業をされるリスクがある点と、事前準備を怠るとあまり意味をなさないことです。

2-1．強引な営業にあう可能性がある

不動産の業界では、前時代的な手法で営業している不動産会社も少なくありません。例えば、セミナー参加後に購入前提での面談を行っている不動産会社も存在します。

しかし、強引な手法で営業している不動産会社は、自社が売りたい物件を営業していることも少なくありません。また、不動産会社が売りたい物件とは、投資家にとって必ずしも有益な物件とは限らないため、注意が必要です。

強引な営業にあった場合はハッキリと断る姿勢が必要です。対策としては、セミナー参加時に配布されたアンケート用紙に「営業お断り」の旨を明記しておくと不動産会社に対する抑止力になります。

なお、不動産会社の対応に問題がなく、実際に物件を選びたいと考えている場合は、個人面談してもらうことを検討しておくと良いでしょう。セミナー後の個人面談では、実際の物件や投資家の属性を考慮し、投資のシミュレーションを作成してもらえることもあります。

2-2．不動産会社の得意分野によって内容が異なる

各不動産会社は投資手法や販売する物件について、それぞれ得意分野を持っています。例えば、主に新築マンションを販売している不動産会社が開催するセミナーは、新築マンション投資に関連する内容であることがほとんどです。

自身がどんな投資をするのか方針を明確にしておかないと、収集した情報のまとまりがつかなくなってしまいます。このため、セミナーに散開する前には、投資手法や購入する物件についておおよその見当をつけておくことが重要です。

3．不動産投資セミナーの選び方

不動産投資セミナーを選ぶときには、自分が理想とする投資スタイルとセミナーの解説内容とを合致させる必要があります。

3-1．不動産投資の目的を明確にする

不動産投資セミナーを選ぶ前に最も重要なポイントは、何のために不動産投資をするのか目的を明確にすることです。ゴールとするポイントによって適した投資手法は異なります。

例えば、独身者が不動産投資を検討する場合に、万が一の場合は自分でも住めるようにしたいということであれば、区分マンション投資が検討できます。

その一方で、一定のリスクを許容し、とにかく毎月の現金収入を増やしたいという場合は、一棟アパートなどが適しています。

また、一棟アパートは区分マンションより価格が高いため、アパート投資には多額の元手が必要です。元手が足りないという場合には、区分マンション投資から始めて物件を買い換えるという戦略も有効になります。

このように、最終的に目指すゴールによって適した物件やロードマップは異なります。まずは何を目指すのか、情報収集を行う中でゴールを設定していくことが重要です。

3-2．セミナーを開催する不動産会社の得意分野を確認する

不動産会社はそれぞれ得意とする物件種別や投資手法を持っています。目的にそぐわない投資手法を解説するセミナーに参加しても、あまり有効な情報は得られません。

各不動産会社が得意とする分野については、各社のホームページから判断できます。セミナーに参加申し込みする前に、各社の得意分野を確認してみましょう。なお、セミナーの内容としては一例として以下のようなものがあります。

• 新築物件投資（区分マンション・一棟アパート）
• ワンルームマンション投資
• ファミリーマンション投資
• 戸建投資

新築物件は購入当初の時期は特に入居者を入れやすい特徴を持っています。しかし、物件価格が割高な点に要注意です。その一方で、中古物件は価格が割安ですが、立地をしっかり選ばないと売却が難航する可能性もあります。

4．不動産投資セミナー参加前に必要な準備

セミナーは情報収集のために有効ですが、より一層有益な機会とするためには、最低限の知識をつけてから疑問点を整理することが有効です。

4-1．疑問点を整理しておく

投資の初心者が不動産投資セミナーに参加するメリットとして、専門家に直接疑問点を質問できることが挙げられます。しかし、質問するためには、あらかじめ解決したい疑問に関する整理が必要です。

また、特に知りたいポイントが整理できていないと、セミナーで解説されている内容が全部正しいことのように聞こえてしまいます。

不動産会社にはそれぞれ得意分野があるため、各社ともセミナーでは得意分野のメリットについて重点的に解説しています。情報の取捨選択をする上でも、疑問点の整理は重要です。

4-2．最低限の知識をつけておく

情報の取捨選択をするためには、疑問点の整理に加えて最低限の知識が必要です。あらかじめ不動産投資に関する本を何冊か読んでおいたり、不動産情報サイトで仕組みや流れをつかんでおくと、セミナーで解説されている内容について判断がつくようになります。

【関連記事】どう取り組めばいい？失敗しない不動産投資ガイド
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まとめ

不動産投資の初心者が活きた情報を収集するためには、セミナーへの参加は有効な方法です。また、あらかじめ知識をつけて疑問点を整理しておくと、より一層セミナーの機会を活かせます。

ただし、目指すゴールや理想とする投資のスタイルが明確になっていないと、強引な営業にあって不本意な物件を購入することにもつながりかねません。情報の取捨選択や不動産会社を見極めるためにも、事前の準備を行っておきましょう。

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