不動産投資、ノンバンクのローンを活用するメリット・デメリットは?融資審査のコツも

不動産投資ローン活用しながら進めるのが一般的な手法とされていますが、自分の収入や勤務先などでローン審査を通過できるのか不安という人もいるのではないでしょうか。

この記事では、ノンバンクと銀行との違いやノンバンクのローンを活用するメリットに加え、融資審査の対策についても解説します。

目次

  1. ノンバンクとはどのような金融機関か
    1-1.ノンバンクと銀行の違い
    1-2.不動産担保ローンは総量規制の対象外
  2. 不動産投資でノンバンクのローンを活用するメリット
    2-1.審査期間が短い
    2-2.銀行では担保にできない物件を担保に入れられることもある
    2-3.銀行と比較して属性審査に通りやすい
  3. 不動産投資でノンバンクのローンを活用するデメリット
    3-1.銀行と比較すると金利が高い
    3-2.2度目の借入に当たって障害になることもある
  4. ノンバンクの融資審査を通過するためのコツ
    4-1.借入金がある場合はあらかじめ返済しておく
    4-2.収益力の高い物件を選ぶ
    4-3.出来るだけ自己資金を用意する
  5. まとめ

1.ノンバンクとはどのような金融機関か

ノンバンクとはどのような金融機関なのか、銀行との違いは何なのかなどノンバンクについて解説します。

1-1.ノンバンクと銀行の違い

ノンバンクとは、顧客へ資金を融資する融資業務に特化した金融機関です。融資業務に特化しているため、ノンバンクでは顧客の口座を作って資金を預かる預金業務を取扱っていません。

利用者から見ると、預金口座を開設できるかどうかという点がノンバンクと銀行との違いであると言えます。

また、銀行とノンバンクとでは適用される法律が異なる点も両者の大きな違いです。銀行は銀行法、信用金庫は信用金庫法による規制が適用されますが、ノンバンクには貸金業法という法律が適用されます。

貸金業法のポイントは、個人の利用者に対する貸付額が年収の3分の1までに制限されるという点と、1社から50万円以上を借り入れる時または複数社から100万円以上を借り入れる時に収入証明書の提出が必要になるという点です。

この制限のことを「総量規制」と言います。総量規制は貸金業法にのみ定められている内容で、銀行法には定められていません。総量規制の対象は個人のみであり、法人は対象外です。

なお、総量規制は1つのノンバンクから借り入れている金額に限った話ではなく、全てのノンバンクからの借入に適用されます。総量規制が設けられている目的は、個人の借りすぎによる多重債務の発生を防ぐことです。

※出典:金融庁「貸金業法のキホン

1-2.不動産担保ローンは総量規制の対象外

総量規制によって個人の利用者はノンバンクから年収の3分の1以上の金額を借入することはできませんが、不動産を担保とした借入は総量規制の対象外となります。

ただし、総量規制の適用を受けないためには購入する不動産を担保に入れる必要があるため、自宅など別の不動産を担保とする場合は総量規制の対象になる点に注意しましょう。なお、総量規制とは別に借入限度額は設定されており、原則として不動産価格以上の借入(オーバーローン)を行うことはできません。

※出典:日本貸金協会「総量規制が適用されない場合について

2.不動産投資でノンバンクのローンを活用するメリット

ノンバンクと銀行との違いは適用される法律だけではありません。不動産投資に当たってノンバンクのローンを活用するメリットについて解説します。

2-1.審査期間が短い

銀行や信用金庫などと比較すると、ノンバンクの不動産投資ローンは審査期間が短い点が特徴的です。ノンバンクは預金業務などを取扱わず融資業務に特化しているため、短期間で審査を終えることが可能になっています。

収益性や担保性の高い物件はすぐに売れてしまうため、競争が激しくなりそうな物件の購入にあたり、審査結果がすぐに欲しい場合などはノンバンクのローンを活用するのも有効です。

2-2.銀行では担保にできない物件を担保に入れられることもある

投資用物件であればどんな物件でも銀行のローンを利用できるというわけではありません。例えば、再建築不可の物件や築年数が法定耐用年数を超過している物件などは、銀行のローンでは担保に入れられないケースが大半です。

しかし、ノンバンクのローンを利用する場合は、イレギュラーな物件でも担保に入れられることがあります。銀行のローンを利用できそうにないといった場合などは、ノンバンクのローンを利用するのも有効です。

2-3.銀行と比較して属性審査に通りやすい

不動産投資ローンの審査では、物件の状態や収益性に加えて「属性」と呼ばれる申込者の情報も確認対象となります。

ノンバンクの不動産投資ローンは、銀行の不動産投資ローンと比較するとこの属性審査に通りやすいケースが多い点も特徴です。年収が銀行の基準に満たない場合や勤務先の会社規模が小さいなどの場合は、ノンバンクのローンを活用するのが有効になることもあります。

3.不動産投資でノンバンクのローンを活用するデメリット

銀行と比較すると、審査期間や審査基準などの点でメリットがあるノンバンクのローンですが、反対にデメリットについても見て行きましょう。

3-1.銀行と比較すると金利が高い

ノンバンクの不動産投資ローンを利用するデメリットは、銀行と比較すると金利が高くなる点にあります。

銀行よりも融資を得やすい反面、金融機関の視点で見ればノンバンクのローンは貸し倒れリスクが高くなる、ということになります。貸し倒れリスクが高いローンは金利が高くなります。

金利は確定申告で経費として計上できますが、不動産投資の収益を圧迫する支出です。不動産投資でノンバンクのローンを利用する場合は、物件の収益性と金利のバランスを取ることが重要になります。

3-2.2度目の借入に当たって障害になることもある

例えば最初の物件はノンバンクのローンを利用して購入し、2件目の物件も購入したいと考えている場合は要注意です。前項で解説した通りノンバンクのローンは金利が高いため、結果的に不動産投資の収支が低くなることもあります。

2件目の購入時にローンを利用する場合は、1件目の物件で収益が上がっているかという点も審査の対象です。1件目の収益があまり上がっていない場合は、金利を下げる交渉をする、借り換えによって金利を下げるなどの対策も必要になります。

【関連記事】不動産投資ローンを借り換えるメリット・デメリットは?借り換え手数料も解説

4.ノンバンクの融資審査を通過するためのコツ

最後に、ノンバンクの融資審査を通過するためのコツについて解説します。ポイントは収入に対する返済の比率を下げることと、物件選びに気を付けることです。

4-1.借入金がある場合はあらかじめ返済しておく

審査通過のための対策の1つとしてその他の借入金の返済が挙げられます。銀行であってもノンバンクであっても、重視する審査基準の1つに「返済比率」があります。

返済比率とは収入に対して返済額が占める割合のことを指しています。ここでいう返済額とは不動産投資ローンの返済額だけではなく、自動車ローンやカードローンに加えて学資ローンなどの返済額も含まれます。

このため、不動産投資ローン以外にも何かしらの借入がある場合は、審査を申込む前にあらかじめ返済しておくのが良いでしょう。完済は無理でも一部繰上げ返済しておけば返済比率は下がるため、可能な範囲で返済しておくこともポイントです。

その他、利用していないクレジットカードなどは保有しているだけで「借入の可能性がある」と見なされる可能性があります。利用していないクレジットカードは解約しておくなど、細かな対策をされておくのも良いでしょう。

4-2.収益力の高い物件を選ぶ

不動産投資ローンは不動産投資の収益を原資として返済します。ノンバンクのローンを利用すると支払金利の負担が大きくなるため、審査通過の確率を上げるためには、負担が大きくても問題ないと証明できる物件を選ぶことが重要です。

4-3.出来るだけ自己資金を用意する

不動産投資ローンの利用に当たっては、物件価格の1割~3割程度の自己資金を求められることが少なくありません。多額の自己資金を用意することはハードルが高い一方で、自己資金を用意できれば借入額を抑制できるため高金利の対策にもなります。

また、借入額が少なければローン審査を通過できる確率も上がるため、出来るだけ自己資金を準備しておくと良いでしょう。

まとめ

ノンバンクの不動産投資ローンは審査基準が柔軟な点や、審査期間が短いなどの点に利用するメリットがあります。その一方で金利が高くなることも多い点はデメリットです。

融資審査の対策としては、既存の借入をあらかじめ返済しておくことや自己資金の用意などが有効です。金利が高くなりやすいノンバンクのローンですが、頭金を多く入れておくことで金利負担を低減することにもつながります。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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