【5分で分かる】サラリーマン大家になるための不動産投資の基礎知識

マイナス金利導入や住宅ローン金利低下により空前の超低金利時代といえる昨今。銀行に預金するよりも将来に向けた資産形成の一つとして不動産投資が注目を集めています。

不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンの投資方法として知られ、株式投資やFXなどのように値動きを常にチェックする必要がないことから、仕事で忙しいサラリーマンでも挑戦しやすい投資分野となっています。

動産投資を検討しているサラリーマンの方にもわかりやすいように、不動産投資のメリットやデメリットなどの基礎知識をご紹介します。

  1. そもそも不動産投資とは?
    1. 不動産投資の種類
    2. 不動産投資で利益を得る方法
  2. 不動産投資の6つのメリット
    1. 安定的な収入の確保
    2. 管理の手間が少ない
    3. 節税効果がある
    4. 融資を受けやすい
    5. 退職後の収入獲得手段になる
    6. インフレ対策になる
  3. 不動産投資の4つのデメリット・リスク
    1. 初期投資が大きい/li>
    2. 空室による収入減少リスク
    3. 流動性が低い
    4. 入居者トラブルリスク
  4. まとめ

1 そもそも不動産投資とは?

資産運用の考え方のひとつに「資産3分法」があります。保有する資産を「預貯金」「株式」「不動産」に分けることでリスク分散を図る方法です。
なかでも不動産投資は、購入した不動産(アパート・マンションなど)の家賃収入や売却により利益獲得を狙う投資方法になります。

まずは投資対象となる不動産の種類について見ていきましょう。

1-1 不動産投資の種類

代表的な投資対象は「マンション」「アパート」「一戸建て」です。また、物件が「新築か」「中古か」で投資戦略は異なります。

新築マンション

新築マンションは、中古と比べて人気があり、賃貸しやすく家賃収入を得られるチャンスが多くなります。物件価値は高く、かつ融資を多く受けることが可能なため、自己資金が少ないサラリーマンでも投資を始めやすい分野となります。またマンション投資では1室だけ投資する区分投資も可能なので小回りが利き、リスク分散もしやすいといった利点があります。

中古マンション

中古マンションは新築と比べて設備が古く、修繕の必要がある物件です。しかし、その分購入価格は新築よりも安く、利回り(購入価格における家賃収入の割合)が高いのも魅力です。また、完成前に購入することが多い新築マンション投資と違い、実際に物件を見てから投資判断ができるのも大きなメリットです。

アパート

マンション投資では1室から購入可能ですが、アパート投資は物件1棟と土地を購入する投資方法になります。部屋数が4〜8室ある一般的なアパートの場合、1室が空室になっても他の部屋からの家賃収入で家賃収入を確保することができます。ただし、初期投資は土地の購入を含むためマンション1室投資より高額になります。

戸建て

こちらも土地と建物を購入するタイプの投資です。マンション経営と比べて小回りは利きませんが、共用部分がないため手間や管理コストを抑えることが可能です。賃貸を考えた場合、入居者はファミリー層になるので、長期的に安定した家賃収入を得られるのがメリットです。

マンション、アパート、戸建てのどれに投資するかは、自己資金や次に紹介する利益の獲得方法に応じて投資目的に最も合った不動産を選ぶことが大切です。

1-2 不動産投資で利益を得る方法

不動産投資で利益を得る方法は、大きく分けて「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2つがあります。

一般的な不動産投資として知られる方法がインカムゲインです。不動産を第三者に賃貸し家賃収入で利益を得る方法のことです。
一方、キャピタルゲインは、不動産を低価格のときに購入し、景気などの影響で価値が上昇したさいに購入価格より高く売却して利益を得る方法です。

キャピタルゲインのみを狙う不動産投資は専門的な知識も必要になりますが、多くのサラリーマン大家がしているように、家賃収入を目的としつつ、物件価格が向上したら売却して利益を得るという形でキャピタルゲインを得ることも可能です。

2 不動産投資の6つのメリット

ここからは、不動産投資のメリットをご紹介します。不動産投資は株式やFXなどの金融商品と比べて、「安定的な収入の確保」「管理の手間」「税金対策」などの点でメリットになります。

2-1 安定的な収入の確保

サラリーマンであれば、勤務先の会社から毎月一定額の給与を得られますが、不動産投資で家賃収入を得ることで、給与以外の安定した収入を得ることができます。株式投資でも配当を定期的に受けることができますが、1年に1~2度だけで、配当の金額も一定ではありません。不動産投資は安定的な生活の維持という側面で優れています。

2-2 維持管理の手間を抑えることができる

株式やFXへの投資は、常に自分の保有する金融商品の値動きを監視する必要がありますが、不動産投資は維持管理を管理会社に委託することができます。共用設備の点検・清掃、入居者管理など全て業務を管理会社に委託することも可能なので、本業で忙しいサラリーマンに向いているといえます。

2-3 節税効果がある

不動産投資は、資産を増やすための手段ではありますが、初期投資や諸経費が多くかかる初年度は赤字が発生しやすくなります。しかし、サラリーマンが不動産投資をした場合、不動産投資による赤字と給与所得を相殺することが可能です。これを損益通算といいます。不動産経営での年間収支が赤字になった場合、確定申告で給与所得と損益通算することで、源泉徴収されている所得税の還付を受けることができます。

一方、株式投資の場合、損益が申告分離課税扱いで、給与所得との損益通算ができません。赤字が出たさい、節税することができるのは不動産投資ならではの利点です。

2-4 融資を受けやすい

不動産投資では物件を担保に金融機関から購入資金の融資を受けることができます。ほとんどのサラリーマン大家は自己資金のほかに金融機関から融資を受けています。

金融機関が融資審査を行うさいに重要視するのは「安定した収入が継続してあるかどうか」です。自営業者や中小企業の経営者と比べて安定した収入が見込まれるサラリーマンは、金融機関からの融資が受けやすくなります。個人が株式投資目的で融資を受けるのはリスクをともなう上、融資額も限られます。しかし不動産投資では不動産賃貸事業として融資を受けられるため年収の10〜20倍の借り入れが可能です。

2-5 退職後の収入獲得手段となる

長期的な不動産投資を続けていけば、定年退職後も毎月一定の収入を得ることができます。将来の年金制度に不安があっても年金以外の収入手段を持つことで、経済的に安心した老後生活を送ることが可能です。

2-6 インフレ対策になる

現在の日本はデフレが進行していますが、将来的にインフレになった時に不動産投資は強い味方となります。インフレ時は相対的に現金の価値が低く、不動産の価値が高くなります。インフレが進行すると家賃も相対的に上昇します。

このようにインフレ下では不動産自体の価格が上がり、不動産から得られる家賃収入の金額も上がるため、インフレ対策としても有効なのです。

3 不動産投資の4つのデメリット・リスク

不動産投資にはデメリットもあります。代表的なものには「初期投資が大きい」「空室による収入減少リスク」「流動性が低い」「入居者トラブルリスク」などが挙げられます。

3-1 初期投資が大きい

株式やFXといった金融商品は少額から投資ができるような制度がありますが、不動産投資では初期費用が高額です。物件購入費用を見ても、たとえば東日本不動産流通機構によると首都圏平均の中古マンション価格は3195万円です(2018年1月「首都圏不動産流通市場の動向より」)。

ただし、前述したとおり初期費用の全てを自己資金でまかなうのではなく、多くのサラリーマン大家は金融機関から融資を受けています。順調に入居者が見つかれば家賃収入で月々のローンを返済することができます。投資を行う前に必要な融資額と返済プランを把握し、それに見合う家賃を設定することで初期投資の不安を和らげることができます。

なお、融資を受ける際の注意点として、物件本体の購入価格は融資を受けることができますが、不動産会社への仲介手数料などの購入にかかる諸経費は融資の対象になりません。物件を買えるだけの融資を受けられたとしても、諸経費にかかる自己資金は用意しておく必要があります。

3-2 空室による収入減少リスク

インカムゲイン(=家賃収入)が中心となる不動産投資で一番の問題が、借り手が見つからずに家賃収入が得られないことです。融資の返済も苦しくなるうえ、物件の維持管理費用は入居者の有無に関わらず発生するため、継続的な家賃収入がないとマンション経営は行き詰まります。

空室対策として、現在の入居者が退去することが決まったらすぐに次の入居者を探すなど空室期間を減らす工夫が必要です。どうしても入居者が見つからない場合は賃料減額も考える必要がありますが、ローン返済とのバランスも考慮しなければなりません。しかし、賃料を見直す前にできることはたくさんあります。「敷金・礼金の減額」「フリーレントの導入」「広告の増加」、また物件価値を上げるためのリフォームなども空室期間を減らすためには有効です。

効率的に入居者を見つけるポイントとして、不動産購入から入居者募集に至る「タイミング」も重要です。日本では4月が年度初めですから、入学・就職・転勤などで引っ越しが多くなる時期はその前後の2月〜4月です。サラリーマン大家にとって、この時期は本業も忙しい時期だと思いますが、不動産投資初期で行き詰らないようにするためにも、2・4月に入居募集をかけられるようにスケジュールを調整する必要があります。

3-3 流動性が低い

株やFXなどの金融商品は急に現金化する必要があった場合、最短即日で売却することが可能です。しかし、不動産投資では物件をすぐに売却することはできません。
基本的に物件を売却するまでにかかる期間は3か月~6か月かかると言われています。そのため、売却を行う前にはあらかじめ売却期間を決め、それに沿った売却計画を立てる必要があります。
不動産投資を行うさいには、あらかじめ流動性の低い投資であることを理解して急に現金が必要とならないように資産の管理をしましょう。

3-4 入居者トラブルリスク

物件の管理に関する業務は、管理会社に委託することで手間を減らすことができますが、当然委託費用がかかります。そのため、自分で管理することで維持管理費を節約することができます。しかし、自主管理では設備故障時のクレーム対応や修繕業者の手配などをすべて貸主が行わなければなりません。

また、入居者の騒音やゴミ問題など集合住宅にはさまざまな入居者リスクがあります。サラリーマンとして働きながらすべての入居者トラブルに対応するのは大変な時間と労力を要します。

アパート・マンション経営では入居者のトラブル対応に当たる時間と労力、そしてコストを勘案したうえで管理会社に委託する維持管理業務の範囲を決めたほうがいいでしょう。

4 まとめ

サラリーマン大家を目指すための基礎知識として、不動産投資の種類や利益獲得の方法、不動産投資のメリットとデメリットを紹介しました。

不動産投資には、サラリーマンを続けながら収入の2本目の柱を作ることができるという大きな魅力があります。不動産投資を行うさいはデメリットまで把握したうえで「自己資金」「投資期間」「獲得したい利益の額」に応じて適切な投資方法を検討しましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チームは、不動産投資や金融知識が豊富なメンバーが不動産投資の基礎知識からローン融資のポイント、他の投資手法との客観的な比較などを初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融メディア「HEDGE GUIDE」