不動産売却で必要な書類は?高く売るための5つのポイントも解説

不動産を売却する際、どのような書類を準備する必要があるのかをご存知でしょうか?不動産売却を日常生活で頻繁に行うことはないため、詳しくない方も多いでしょう。不動産をスムーズに売却するためには、多種多様な必要書類を事前に準備をしておくことが重要になります。

この記事では、不動産を売却する際に必要な書類について解説するとともに、不動産を高く売却したい方に向けたポイントもご紹介しますので、参考にしてみてください。

目次

  1. 不動産売却に必要な書類
    1-1.不動産会社に売買仲介を依頼する時に必要になる書類
    1-2.買主と売買契約を締結する時に必要になる書類
    1-3.売却前に準備しておいたほうがよい書類
  2. 不動産を高値で売却するための5つのポイント
    2-1.不動産を売るタイミングを考える
    2-2.事前に不動産価格の相場を調べる
    2-3.信頼できる不動産会社に売却を依頼する
    2-4.売却物件の補修・修繕を済ませておく
    2-5.リフォームは必要最小限度に止める
  3. まとめ

1 不動産売却における必要書類

不動産を売却する際に必要になる書類は、「不動産会社に売買仲介を依頼する時に必要になる書類」と、その後、「買主と売買契約を締結する時に必要になる書類」「準備したほうがよい書類」の3つに大きく分けられます。

1-1 不動産会社に売買仲介を依頼する時に必要になる書類

不動産会社に売却を依頼する際に必須となる書類は、次のとおりです。

  • 登記簿謄本、または登記事項証明書
  • 固定資産税納税通知書

登記簿謄本、または登記事項証明書

登記簿謄本は登記簿の写しで、不動産の登記情報が記載された書類です。登記事項証明書は、登記情報がコンピューター処理されている登記所で発行される書類となります。登記簿謄本と登記事項証明書双方の意味や役割は同じで、売却依頼する不動産会社に物件の概要や権利関係を把握してもらうために必要です。

固定資産税納税通知書

売却を依頼する不動産会社に固定資産税納税額を把握してもらい、所有権移転登記の際に必要となる登録免許税額を算出してもらうために必要です。固定資産は定期的に評価替えが行われるため、最新の納税通知書を準備する必要があります。

 1-2 買主と売買契約を締結する際に必要な書類

買主と売買契約を締結する際に必須となる書類は、次のとおりです。

  • 登記済権利書、または登記識別情報
  • 実印・印鑑証明書
  • 身分証明書
  • 振込先銀行口座
  • ローン残高証明書
  • 住民票

登記済権利書、または登記識別情報

登記済権利書は、売却予定物件の所有者が誰であるかを証明する書類です。登記識別情報は、不動産登記法の改正(2005年)以降に登記済権利書に代えて発行されている書類となります。

実印・印鑑証明書

実印は、市町村役場で印鑑登録した印鑑のことです。印鑑証明書は、その印鑑が登録してあることを証明する書類となります。両方ともに不動産売買契約の締結に使うため必要です。

身分証明書

売主本人であることを証明できる書類として、運転免許証・パスポート・保険証などが必要になります。

振込先銀行口座

買主に売却代金を振り込んでもらう口座の情報も必要です。実物の通帳、または通帳の写しが必要となります。

ローン残高証明書

住宅ローンを借りている場合、残債の有無や返済予定を確認してもらうために必要です。

住民票

住民票の写しは、売主の住所と売却予定物件の所在地が異なる場合に必要です。

1-3 売却前に準備しておいたほうがよい書類

以下の書類は必須ではありませんが、準備してあれば不動産会社が迅速に物件の細部まで把握ができ、買主も後々の管理で非常に役に立つ書類となります。

  • 売買契約書
  • 重要事項説明書
  • 土地測量図
  • 境界確認書
  • 建築確認済証
  • 検査済証
  • 建築設計図面
  • 設備仕様・説明書
  • マンション管理規約

売買契約書

売却予定の不動産を購入したときの契約書です。不動産の概要や売買金額、付帯特約などについて確認ができます。

重要事項説明書

売却予定の不動産を購入したときの重要事項説明書です。不動産の詳細、告知事項、注意事項など売買契約に必要な情報が確認できます。

土地測量図

土地・戸建て売却の場合に、土地面積を確認するための書類です。

境界確認書

土地・戸建て売却の場合に、隣地との境界を確認するための書類です。

建築確認済証

戸建て売却の場合に、建築物が建築基準法で定められた基準に適合した計画に基づき建築されたことを確認するための書類です。

検査済証

戸建て売却の場合に、建築物が建築基準に適合しているかの検査に合格していることを確認するための書類です。

建築設計図面

建物がどのように設計されたかを示す図面で、以下のものがあります。

  • 配置図
  • 平面図
  • 立面図
  • 上下水道系統図
  • 電気配線系統図
  • ガス配管図

これらの建築設計図面は、増改築やリフォームを行う場合に参考になります。

設備仕様・説明書

キッチン・バス・トイレ・給湯器・エアコンなどの仕様・説明書です。すべての設備に関する書類が準備できない場合もありますが、上記の主要な設備については揃えておくようにします。

マンション管理規約

マンションの維持管理の内容や居住する上でのルールなどを確認するために必要です。ペットを飼育してよいのか、管理費・修繕積立金の金額や支払日などを確認することができます。紛失した場合は、マンション管理組合に再発行してもらうことができます。

2 不動産を高値で売却するための5つのポイント

不動産売却では、必要書類を揃えるだけではなく、少しでも高く売るために注意点したいポイントがあります。

2-1 不動産を売るタイミングを考える

不動産の売却で大切なのが、「売却のタイミング」です。不動産を高く売るには、物件相場が上昇中または高値安定している時期、あるいは不動産需要が活発な時期に売却するのが効果的と言われています。

経済動向・不動産市況の好況期に売る

不動産は、景気動向や不動産市況が好調で住宅購入需要が活発な時期に売却すると高く、早く売れることが期待できます。このような時期には、各世帯の収入が上向いて経済的なゆとりが生じ、かつ住宅ローン金利も低下して借りやすくなっているからです。逆に、景気が低調で不動産市況も良くない時期は、不動産を高く、早く売るのは難しくなります。

売却資金を急いで確保する必要があるなど特別な事情がある場合を除き、不動産市況を観察して相場が上がっている時期を見極めることが肝心です。日々のニュースに気を配り、景気動向の把握や売却時期の見極めに努めてみましょう。

なお、地方銀行の投資用不動産の融資については2016年末をピークに伸び率が低下していますので、すでに不動産価格はピークを迎えたと見る動きもあります。もしピークを迎えていた場合は、早めに不動産を売却するか、次の売り時まで待つかを決める必要が出てきますので、今後の融資関連の動向には注視が必要です。

入学・就職など不動産需要が高まる時期に売る

不動産は、人の移動が集中する春の時期に合わせて売ると効果的です。例年2~3月にかけては、入学・卒業・就職・転勤・退職などの人の移動シーズンに向けて、住宅の購入・賃借需要が活発になります。不動産を少しでも高く、早く売却するため、この時期に合わせて前年から準備を始めておくと良いでしょう。

2-2 事前に不動産価格の相場を調べる

不動産売却に先立ち、売却予定の物件周辺の不動産相場を調べ、類似不動産がいくらで売買されているかを知ることが重要です。事前に相場を把握しておくことで、不動産会社が出してくる売却査定額を審査するための知識や相場観が身に付きます。不動産の相場を知るには、以下のものが参考になります。

地価公示価格、土地実勢価格

政府が毎年公表している地価公示価格は、「国土交通省標準地・基準地検索システムの国土交通省地価公示・都道府県地価調査」で閲覧できます。また土地実勢価格は、「国土交通省土地総合情報システム」で全国の土地取引価格が閲覧できます。

近隣類似物件の販売価格

売却予定物件の近隣エリアで販売されている立地・規模・間取り・築年数などが類似した他物件の販売価格を調べます。不動産ポータルサイトや新聞折込みの広告などを使って調べると効率的です。近隣エリアに類似の販売物件がない場合は、エリアを広げて似たような販売物件を探してみると良いでしょう。

2-3 信頼できる不動産会社に売却を依頼する

不動産の売却を成功させるためには、以下のポイントを参考に売却実績が豊富で信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。

複数会社の査定を受ける

複数の不動産会社に査定を依頼し、その中から信頼できそうな会社を選んで任せましょう。最終的に売却を任せる会社は、不動産の査定を行った複数会社の中から選ぶことになります。優良な不動産会社かどうかは、「査定額」「営業担当者の姿勢」「実績・専門性」などが参考になります。

①査定額が客観的・良心的 ・査定額が、売主の売却希望価格や近隣類似物件の売却相場に近い
・他の会社と比べて不自然に高くない
・査定額の根拠を客観的に説明できる
②担当者が熱心で優秀 ・売主の視点から力を入れて売却活動を行ってくれる
・電話連絡や資料送付などの事務が迅速である
③専門性があり実績が豊富 ・売却を依頼する不動産と同じジャンルの売却実績を豊富に持っている
(*不動産ジャンル=戸建て・分譲マンション・投資用マンション・店舗用ビルなどの別)
④近隣エリア情報に精通 ・近隣エリアの売却物件や相場価格など不動産情報に精通している

2-4 売却物件の補修・修繕を済ませておく

売却物件の破損箇所を残したままにしておくと、後々、トラブルの原因となる可能性があります。また、破損個所があると、買主に値引きの口実を与えやすくなります。物件の破損部分は内覧前にきちんと修繕しておくことが必要です。

戸建てを売却する場合、屋外の破損状況も注意する必要があります。屋根・外壁は、長年風雨にさらされると傷みや塗装の劣化が進行します。傷みや塗膜の劣化の程度が軽傷の場合は補修や塗装の必要はありませんが、一定の基準を超えている場合は、修繕・塗装を行う必要があります。外構や車庫がある場合も目立つ破損個所は修理しておくと良いでしょう。

室内では、フローリングや壁・建具の穴、破れ・目立つ傷などは修理が必要です。内装の不具合は内覧時に目立つため、住宅に対する印象が非常に悪くなることがあります。給湯器・エアコンなどの設備が正常に作動しない場合についても修理・交換が必要です。

2-5 リフォームは必要最小限度に止める

住宅の売却前にリフォームを行う目的は、物件を綺麗で見栄えのよい状態にして、少しでも高く売ることにあります。

しかしリフォームを行っても、高く売れるという保証はありません。売主の立場からすれば、リフォーム費用を販売価格に上乗せしたいところですが、販売価格が高くなり売れにくくなることもあります。一方、リフォーム費用を上乗せしなければ、その部分が売主の自己負担となります。

近年は、住宅や内装の好みが多様化していることもあるため、リフォームは買主に好きなようにやってもらおう、と切り替えることも重要です。住宅の外装・内装に多少の経年劣化があっても、リフォームは必要最小限度に止め、浮いた費用の一部で販売価格を多少安くする方が売れやすくなるというメリットもあります。

3 まとめ

不動産の売却にあたり必要となる書類については、当日慌てないように準備を進めていくことが重要です。探しても見つからない書類は、発行元に問い合わせて再発行できるものを取り寄せにかかる時間的な余裕も必要です。

また、不動産を安全に高く、そして早く売るために、ご紹介した各ポイントを踏まえて売却活動に臨むことが必要です。「必要書類」そして「高く売るポイント」について、売却の計画段階から意識するようにしましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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