「貯蓄から投資へ」の流れが本格化する中で、新しい形の投資サービスが次々と登場しています。その中でも特に話題を集めているのが「日興フロッギー+ docomo」です。SMBC日興証券とドコモのdアカウントを連携させればdポイントで株を購入できるなど、手軽に投資を行えるのが特徴です。
そこでこの記事では、日興フロッギー+ docomoの特徴やおすすめの使い方、利用する際の注意点について詳しくご紹介します。dアカウントはドコモと回線契約していない方でも発行することができるので、ドコモユーザー以外の方も参考にしてみてください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※本記事は2024年2月20日時点の情報をもとに執筆されています。最新の情報については、ご自身でもよくお調べの上、ご利用ください。
目次
- 日興フロッギー+ docomoの特徴・メリット
1-1.dポイントで投資ができる
1-2.株式投資でdポイントがもらえる
1-3.100円から株式を購入できる、100万円までなら買い手数料無料
1-4.日興フロッギーの記事を読んですぐ投資ができる
1-5.特典やプログラムが多い
1-6.新NISAに対応している - 日興フロッギー+ docomoの使い方
2-1.ポイント投資で資産を作る
2-2.トレードをしながらdポイントを貯める
2-3.記事で投資の勉強をしながら実践する - 日興フロッギー+ docomoの注意点・デメリット
3-1.SMBC日興証券の口座とdアカウントが必要
3-2.日興フロッギーから購入できるのは株式のみ
3-3.売却手数料はやや高め - まとめ
1 日興フロッギー+ docomoの特徴・メリット
会社名 | SMBC日興証券株式会社 |
所在地 | 東京都千代田区丸の内3-3-1 |
設立 | 2009年6月15日 |
資本金 | 1,350億円(2023年12月29日時点) |
従業員数 | 従業員数 9,129人(2023年12月29日時点)※SMBC日興証券単体 |
株主 | 株式会社三井住友フィナンシャルグループ100% |
国内営業拠点 | 107店舗 |
日興フロッギーに関するニュース
「日興フロッギー+ docomo」は、証券会社大手のSMBC日興証券と、携帯電話サービス大手のドコモがパートナーとなって行っている投資サービスです。
「日興フロッギー」は、SMBC日興証券が提供する投資初心者向けのサービスで、様々な企業の紹介記事を読んで株式投資や企業について学びつつ、気に入った企業があればそのまま株式を購入することができます。単元株未満の取引が可能なので100円から株式投資を行うことができ、購入可能な銘柄は国内株式やETF(上場投資信託)など約約3,900銘柄に及びます。
日興フロッギー+ docomoでは、ドコモの「dアカウント」とSMBC日興証券の証券口座を連携させることで、dポイントを株式の購入に利用できます。現金を投資に回すことに抵抗のある方でも、余ったdポイントを投資に活用したり、ポイントを現金化したりすることもできるので便利です。
SMBC日興証券はdポイントクラブ加盟店になっているので、日興フロッギー+ docomoでdポイントを貯められるほか、SMBC日興証券の「ダイレクトコース」の株式取引等でも貯めることができます。
それでは、日興フロッギー+docomoの詳しいサービス内容やメリットを見ていきましょう。
1-1 dポイントで投資ができる
日興フロッギー+ docomoでは、dポイントで株を購入することができます。1ポイントが1円として利用できるため、購入時の計算も簡単で、dアカウントでポイント履歴の管理がしやすいのも特徴です。使う予定のないdポイントがあれば、現金を使う投資に抵抗感がある方でも始めやすいでしょう。
また、dポイントで株式を購入した後、売却した際は現金になるので、ポイントを現金化したい方にもおすすめです(ただし、手数料もかかります)。
1-2 株式投資でdポイントがもらえる
SMBC日興証券は、証券会社として初めてdポイントクラブの加盟店となった企業です。日興フロッギー+ docomoだけでなく、ネットで取引できるSMBC日興証券の「ダイレクトコース」の契約者も国内現物株式の購入でdポイントを獲得することができます。
日興フロッギー+ docomoでは、手数料(スプレッド)が発生する株式取引(売り取引または100万円超の買い取引)を実施した場合、売買約定金額500円につき1ポイントを獲得できます。
ブロンズ | シルバー | ゴールド | プラチナ | |
---|---|---|---|---|
ポイント倍率 | 2倍 | 3倍 | 4倍 | 5倍 |
預かり資産残高 または信用取引建玉金額 |
250万円以上 | 1,000万円以上 | 3,000万円以上 | 5,000万円以上 |
日興フロッギーで購入する株は、配当金やキャピタルゲイン(売買差益)を期待できるほか、一定株数に達すれば株主優待の権利を得ることもできます。取得したポイントを再投資に回すことで、複利効果も期待できるでしょう。
さらに、dポイントは、「日興フロッギー+ docomo」経由でのキンカブ取引にも利用可能です。キンカブ取引とは、SMBC日興証券の金額・株数指定購入サービスで、「金額」もしくは「株数」を指定して100円から株式取引ができます。金額は、1銘柄につき100円以上100円単位で指定でき、株数は小数点以下第5位までの株数(概算注文金額が100円以上)を指定できます。
キンカブ取引なら決められた単元数で購入する必要がないため、1株数万円する銘柄でも少額で投資できます。複数銘柄を購入できればリスク分散にもなるでしょう。さらに、キンカブの売り取引または100万円超の買い取引で、売買約定金額500円ごとに1ポイントを貰えます。
1-3 100円から株式を購入できる、100万円までなら買い手数料無料
日興フロッギー+ docomoは、100円から株式の購入が可能なので、投資初心者や資金に余裕のない方でも行いやすいのが特徴です。
また、購入時手数料は、100万円以内の取引までなら無料なので、ストレスなく資産を積み立てていくことができます(ただし、売却時手数料は0.5%発生します)。
なお、100万円超の取引においては、購入金額の1%の手数料が発生します。一般的にはネット専業の証券会社で同程度の取引を行うと、手数料は数百円程度、担当者が付く証券会社の支店窓口での取引でも数千円程度なので、手数料はやや割高になります。
概算注文金額 | 買い手数料 | 売り手数料 |
---|---|---|
100万円以下 | 0% | 1% |
100万円超 | 1.0% | 1% |
日興フロッギー+ docomoを利用する際に手数料の負担が気になる方は、なるべく少額で分割して株式の購入を進めていくのがおすすめです。
1-4 日興フロッギーの記事を読んですぐ投資ができる
日興フロッギーの最大の特徴は、記事中に登場する銘柄の購入画面へのリンクが記事中にあり、記事を読んですぐに株式購入ができるところです。
記事は投資の勉強のためにも役立つものが多く、対象企業についての多くの情報を得ることができます。気になる企業があればそのまま株式を購入できるので、後回しにして投資機会を逃すこともありません。
対象銘柄は約3,900種類(個別銘柄・ETF・REIT)と豊富ですが、投資初心者の方にとっては選ぶのが難しい場合もあるでしょう。しかし、日興フロッギーの記事が案内役となってくれるので、投資の学習をしながら投資方針に合った企業を見つけることができます。
1-5 特典やプログラムが多い
日興フロッギー+ docomoでは、投資未経験者にも親しんでもらうため、様々な特典やプログラムが企画されています。2024年2月20日時点で実施中のキャンペーンは以下の通りです。dポイントを賢く貯めたい方はこちらも活用されると良いでしょう。
キャンペーン名 | 付与されるポイント数 |
株(キンカブ)の取引で、500円ごとにdポイント1ptプレゼント! | 約定金額500円ごとに1ポイント |
国内現物株式の取引で、dポイントをプレゼント! | 現物株式の委託手数料200円につき最大5ポイント |
1-6 新NISAに対応している
2024年1月から開始されている新NISAとは、1年あたり360万円分までの投資額に対する売却益や配当金が非課税になる制度で、非課税保有期間は無期限となっています。
日興フロッギー+ docomoはこの新NISA口座にも対応しているので、dポイントを使用しながら年間360万円以下(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)で非課税を意識した運用が可能です。
新NISA
※画像引用:金融庁「NISAを知る」
変更されるポイント
- 制度の恒久化と非課税期間の無期限化
- 年間投資上限額の引き上げ
- つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能に
- 非課税保有限度額の新設と空き枠の復活
少額投資では、取引手数料や所得税のために思ったような利益が出ないこともありますが、360万円までの年間非課税投資枠と1,800万円までの非課税保有額によって、利益を確保しやすくなりました。
2 日興フロッギー+ docomoの使い方
日興フロッギー+ docomoの使い方について、投資初心者の方にもおすすめの利用方法をご紹介します。
2-1 dポイントで投資して資産を作る
dポイントはキャッシュレス決済やdポイントクラブ加盟店、ドコモのサービス利用などで獲得することができ、また他のポイントサービスと比較して還元率も高めなのが特徴です。普段からdポイントが貯まりやすい買い物を意識すれば、dポイントを投資に回すことで現金化できる上、資産として増やすチャンスも得られます。
損失が出ても投資したポイント以上にはならないので、家計を圧迫することもないでしょう。普段通りの生活をしながら資産を増やしていけるため、ストレスなく資産形成を狙える方法です。
2-2 トレードをしながらdポイントを貯める
日興フロッギー+ docomoでは、株式投資を行うぶんに応じてdポイントが獲得できます。これはSMBC日興証券のオンライントレードやフロッギーからのトレードでも同様です。様々な形のトレードを行いつつ、手元のdポイントを増やしていくのもおすすめです。
また、dポイントはTHEO+ docomoの利用でも貯めることができます。THEOとは、利用者一人ひとりの状況に合わせて、世界70か国・地域、約20,000銘柄に分散投資してくれる資産運用サービスです。忙しい方でも将来に向けた長期的な資産形成を図れるのが特徴で、1万円から始められます。
THEO+ docomoでは、運用資産額に応じて毎月dポイントを貰えます。さらに、ドコモ回線を利用している場合、ポイント付与率が1.5倍になります。
運用金額 | ドコモ回線を利用していない | ドコモ回線を利用している |
---|---|---|
50万円 | 600ポイント | 900ポイント |
100万円 | 1,200ポイント | 1,800ポイント |
300万円 | 3,600ポイント | 5,400ポイント |
1,000万円 | 12,000ポイント | 18,000ポイント |
dカード積立にするとポイントがダブルで貯まる
dカード決済による積立投資「dカード積立」を設定すると、積立額に応じて毎月dポイントが貯まるため、THEO+ docomoの利用と併せればポイントをさらに効率良く貯めることができます(dカードゴールドなら最大1.0%)。
積立額は毎月1万円から最大5万円まで可能です。dカードを1度登録するば、毎月自動で積立を行えます。普段の買い物で利用しているdカードでショッピング代金と一緒に引き落としできるので手間もかかりません。
例えば、THEO+ docomo初期投資額100万円として資産運用を開始し、毎月5万円をdカード積立すると、「THEO+ docomoの運用額に応じたポイント=2,388ポイント」+「dカード積立=年間6,000ポイント」で合計8388ポイントが貯まる計算になります。
毎月のポイント進呈率は、dカードとdポイントクラブの会員ランクに応じて決まります。ランクが星5つの場合は1.0%、星4つ~3つの場合は0.3%、星2つ~1つの場合は0.1%です(dカードGOLDの場合)。
通常のdカードと比べてポイント還元率の高いdカードGOLDでdポイント積立を行うと、より効率的にポイントを貯められます。このように貯まったdポイントは旅行や買い物に使えるほか、ドコモの支払いや再投資にも回せます。dポイントも配当の一部と考えれば、投資スタイルはさらに広がるでしょう。
【関連記事】dカードGOLDの年会費は高い?他のゴールドカードと比較
【関連記事】dカード積立のメリット・デメリットは?他の投資との比較も
2-3 記事で投資の勉強をしながら実践する
日興フロッギー+ docomoでは投資の学習に役立つ様々なコンテンツが提供されています。特に初心者向けの内容が充実しており、親しみやすく読みやすい記事もあるため、投資用の便利な教材ツールとして活用できます。記事を読みながら投資の基本や資産運用のノウハウを自然と身に付けることができるでしょう。
そして、学習した後すぐに実践できるのが日興フロッギー+ docomoのメリットです。特に「株カエル」のマークが付いた記事は、事業や企業の紹介とともに、「フロッギーならそのまま買える」のボタンを押すと、購入画面に移れます。
すでにdポイントを保有していれば、現金を使わずに株を購入することができます。架空の口座で取引を行うバーチャルトレードとは異なり、ポイントで購入した株式は配当金やキャピタルゲインを狙うことも可能です。
日興フロッギーの操作画面で「マイ資産」をチェックすれば保有株数をすぐに確認することができるので、株主優待の権利を得るまであと何株必要なのかもわかります。初心者の方でも投資家として着実かつ効率的なステップアップを狙えるのが、日興フロッギー+ docomoの特徴です。
3 日興フロッギー+ docomoの注意点・デメリット
日興フロッギー+ docomoを始めるには以下のような注意点があるので、確認しておきましょう。
3-1 SMBC日興証券の口座とdアカウントが必要
日興フロッギー+ docomoを利用するには、「SMBC日興証券の口座」と「dアカウント」が必要です。
SMBC日興証券の口座は、ネットですべて手続きする場合は最短3日~1週間、郵送や支店で手続きする場合で最短9日~2週間ほどかかります。なお、2021年7月よりスマートフォンでの口座開設に、スマホでかんたん顔認証(eKYC)が導入され、最短即日で口座開設が可能(ダイレクトコースのみ)となっています。すぐ始めたい方はスマートフォンでの口座開設を検討されると良いでしょう。
dアカウントの発行は、ドコモと回線契約をしていない場合でも無料で即日の発行が可能です。dアカウントを発行したら、日興フロッギーへログインし、dアカウントと連携させます。「dアカウントを連携する」のボタンから、「dアカウントのID」「パスワード」の入力を済まし、再度ログインすれば完了です。
3-2 日興フロッギーから購入できるのは株式のみ
日興フロッギー+ docomoから、100円からの金額指定で購入できるのは株式、ETF(上場投資信託)、リートに限られます。なお、投資信託や債券などは日興イージートレードからログインすることで、購入できるようになります。
株式はハイリスク・ハイリターンの投資商品であるのに対して、投資信託は株式や他の資産などを組み合わせたミドルリスク・ミドルリターンの商品です。ETFは、投資信託と比べると銘柄数が少ないため、投資信託を中心とした取引がしたい方は他の証券会社や投資サービスの利用を検討すると良いでしょう。
3-3 売却手数料はやや高め
日興フロッギー+ docomoでは、株式の購入時には手数料が無料(100万円以内の場合)ですが、売却時には手数料が発生します。その手数料は、取引金額の0.5%(100万円以内の場合)、1.0%(100万円超の場合)です。ネット証券会社等と比較すると高めなので、売買を頻繁に繰り返す方は注意しましょう。
まとめ
日興フロッギー+ docomoは、投資初心者でも手軽に株式投資に参加できるサービスです。100ptあれば気になる企業の株を購入できるので、dポイントを有効活用する機会になるでしょう。
なお、日興フロッギー+ docomoの利用には、SMBC日興証券の口座とdアカウントが必要です。登録はそれぞれのWebサイトから簡単に行えますので、興味のある方は検討してみてください。
HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム
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