資産運用大手のシュローダーが初めて「インパクト・レポート2024」を発表し、7月11日に日本語版が公開された。レポートは、シュローダーの戦略のうち「インパクト・ドリブン」と位置付ける戦略がもたらすインパクトを包括的にまとめている。
シュローダーのインパクト・ドリブンには、上場株式、プライベートエクイティ、債券、インフラ、不動産、マルチプライベート・アセット・ソリューションなど、幅広い資産クラス・地域の戦略が含まれる。
運用資産総額は約52.5億ドル(2023年12月31日現在)に上り、これまで、ヘルスケアサービスに9万1569人、デジタルサービスの3万6068人、金融サービスの6万7763人を含む50万4646人を支援する企業、ファンド、資産に投資してきた。
これらの戦略は、「インクルージョン」、「ヘルス&ウェルネス」、「環境」、「責任ある消費と生産」、「持続可能なインフラストラクチャー」など、SDGs(持続可能な開発目標)に繋がるさまざまなインパクト・テーマにわたる世界的な課題に取り組むよう設計されている。今年6月には欧州株式インパクト戦略の立ち上げを発表、さらに運用力を拡大していく姿勢だ。
また、シュローダーは、総計だけでなく、単一の資産クラスやファンド単位でもインパクトに関する開示を行うことができるとしている。これは、インパクト・ドリブンの運用プロセス全体にインパクトを統合するというコミットメントを示すための仕組み。
レポートでは、インパクト・ドリブンに属する戦略のポートフォリオの成果を測定・開示し、SDGsにどのように貢献しているかを包括的に分析するとともに、インパクト・ドリブンに属する戦略を組み入れる上場企業に対するエンゲージメント活動の概要も紹介。さらに、排出量や気候変動リスク、移行に関する潜在的な投資機会など、ポートフォリオの気候変動に関する取り組みの進捗も網羅している。
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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