楽天証券の投信積立において、楽天キャッシュ決済が2022年6月19日より利用可能となっています。国内の主要証券会社で初めて有価証券を電子マネーで購入できるサービスであり、ポイント還元などのメリットがある反面、利用前に知っておきたい注意点もあります。
そこでこの記事では、楽天証券の投信積立の特徴、楽天キャッシュを利用するメリット、注意点したいポイントをご紹介します。楽天証券の投信積立の始め方なども併せて解説するので、投信積立に関心のある方、楽天経済圏をよく利用する方は参考にしてみてください。
※本記事は2024年7月12日時点の情報をもとに執筆されています。最新の情報については、ご自身でもよくお調べの上、ご利用ください。
目次
- 楽天証券の投信積立とは
- 楽天証券の投信積立で楽天キャッシュを使うメリット
2-1.楽天カードからのチャージでポイント還元を受けられる
2-2.楽天カードとの併用で最大15万円までポイント還元の対象
2-3.楽天キャッシュの利用もSPUの対象 - 楽天証券の投信積立で楽天キャッシュを使う注意点
3-1.基本的に楽天カードが必要になる
3-2.積立設定や変更は前月の12日まで
3-3.ボーナス設定ができない - 楽天証券の投信積立の始め方
- まとめ
1 楽天証券の投信積立とは
楽天証券の投信積立は、事前に設定しておくことで毎月決まった日に自動で投資信託を買付してくれるサービスです。毎月の積立金額は100円以上1円単位で決められるため、投資に初めてチャレンジしたい方や、本格的に老後の資産形成を試みたい方まで、幅広く利用できるサービスとなっています。
投信積立では、一度設定しておけば投資信託を毎月自動で買付してくれるので、忙しくてなかなか時間がとれない方でも忘れずに積立投資を行えます。
また、毎月決まった日に自動で購入してくれるので、商品の購入タイミングに悩むことなく継続的に投資できます。価格が変動する商品を一定金額で定期的に購入する方法はドルコスト平均法とも呼ばれており、投資金額を一定に保つことで、価格が低いときに購入数量が多くなり、価格が高いときには購入数量が少なくなるため、平均購入単価を押し下げる効果を期待できます。
楽天証券では、2,500本以上の投資信託が投信積立の対象銘柄となっており、全て購入時の手数料がかからないノーロードの投資信託です。選択肢が豊富なので、投資信託の保有時に発生する手数料(信託報酬など)などのコストを抑えながら投資することも可能で、求めるリターンと許容できるリスクに応じた商品を選びやすいのも特徴です。
さらに、購入代金の決済方法が豊富な点も楽天証券の強みです。証券口座からの引落しや楽天カードのクレジット決済、その他金融機関からの引き落とし、2022年6月19日より新たに導入されている楽天キャッシュによる決済が利用できます。
2 楽天証券の投信積立で楽天キャッシュを使うメリット
楽天キャッシュとは、楽天ペイをはじめとする各楽天サービスで利用可能なオンライン電子マネーです。楽天ペイのマークがあるお店での買い物や、ネットショッピングの楽天市場などの支払いに利用できます。
楽天キャッシュのチャージは、楽天カードから可能です。楽天銀行に口座がある場合、銀行口座から直接チャージできるほか、楽天が運営するフリーマーケットの楽天ラクマから売上金をチャージしたり、楽天ウォレットで保有するビットコインからチャージしたりすることも可能です。
楽天証券の投信積立では、楽天キャッシュを決済方法として設定でき、事前にオートチャージを設定しておけば、毎月の投資信託の買付に必要な資金を自動で引き落とすことができます。
それでは、楽天証券の投信積立で楽天キャッシュを使用する具体的なメリットを確認しておきましょう。
2-1 楽天キャッシュの利用金額200円につき1ポイントが獲得できる
楽天キャッシュは、楽天キャッシュの利用金額200円につき1ポイントを獲得することができます。毎月楽天カードから投信積立の買付に必要な金額をチャージして引き落としすることで、楽天ポイントを効率的に貯めながら投資することが可能になります。
下表は、投信積立で利用できる楽天キャッシュと他の決済方法の比較です。
楽天キャッシュ(電子マネー) | 楽天カードクレジット決済 | 証券口座(楽天銀行マネーブリッジ) | その他金融機関 | |
---|---|---|---|---|
ポイント進呈率 | 積立利用額に対して0.5%(200円につき1ポイント)をポイント進呈 | 積立利用額に対して0.5%(200円につき1ポイント)~1%(100円につき1ポイント)をポイント進呈 進呈率はファンドの代行手数料率および楽天カードの種類によって変動します |
なし | なし |
ポイント投資・SPU | 対象 | 対象 | 対象 | 対象外 |
※引用:楽天証券「楽天キャッシュ(電子マネー)で投信積立」
2-2 楽天カードとの併用で最大15万円までポイント還元の対象
楽天キャッシュの設定可能上限額は、毎月5万円までとなっている一方、楽天カードからのチャージでポイント還元の対象となる毎月の投信積立金額の上限は10万円となっています。
そのため、毎月5万円を超えて積立したい場合、楽天カードのクレジット決済も併用することで、最大15万円の積立までポイント還元の対象となります。例えば、毎月12万円で積立する場合、楽天キャッシュで5万円と楽天カードのクレジット決済で7万円の設定にすると、両方の積立でポイントの獲得が可能です。
2-3 楽天キャッシュの利用もSPUの対象
楽天キャッシュを利用したポイント投資もSPU(スーパーポイントアッププログラム)の対象です。楽天のポイント投資とは、楽天ポイントを1ポイント以上使用する投資のことで、月間合計3万円以上の投資信託をポイント投資で購入した場合、楽天市場のお買い物で貰えるポイントが+0.5%になります。
月末までに楽天ポイントコースとマネーブリッジの設定を終えることが条件となるほか、同月に投信積立で合計3万円以上のポイント投資をすると、ポイントアップの対象になります。
3 楽天証券の投信積立で楽天キャッシュを使う注意点
楽天証券の投信積立で楽天キャッシュを使う際には、以下のポイントに注意することも大切です。
3-1 基本的に楽天カードが必要になる
楽天証券の投信積立で楽天キャッシュを使う場合、基本的に楽天カードを持っている方が優遇対象になります。上記キャンペーンは楽天カードを持っていなくても適用対象となりますが、キャンペーン後のポイント還元は、楽天カードからのチャージのみが対象です。
楽天キャッシュで楽天証券の投信積立をより効率的に行いたい場合、楽天カードの作成が必要になってくるので、留意しておきましょう。
3-2 積立設定や変更は前月の12日まで
楽天キャッシュは、証券口座からの引き落としと同様に、毎月1日~28日の間で積立指定日を決めることができます。前月の12日までに設定することで、選んだ日付で毎月の買付が可能です。
また、積立金額なども変更できますが、設定の変更は前月12日までとなっているため、その日までに操作しなければ翌月の積立内容を変更することはできません。
さらに、楽天カードのクレジット決済で、0.2%にポイント還元率が下がる銘柄を楽天キャッシュでの積立に変更する場合も、前月12日までに設定が必要となります。
3-3 ボーナス設定ができない
楽天キャッシュではボーナス設定ができません。ボーナス設定とは、毎月の積立を年2回まで増額できるサービスであり、例えば、6月・12月の年2回ボーナスが支給される方で、毎月の積立金額が1万円の場合、ボーナスが支給される月の積立金額に3万円を追加して買付するなどの設定が可能です。
ボーナス設定は、証券口座やその他金融機関からの引き落としが対象なので、楽天キャッシュと楽天カードのクレジット決済では利用できない仕組みとなっています。
4 楽天証券の投信積立の始め方
楽天証券で投信積立を始めるためには証券口座の開設が必要です。証券口座は楽天証券の口座開設ページから手続き可能で、その際、本人確認書類が必要になるため、運転免許証や個人番号カードを用意しておきます。
口座開設の手続き完了後、ログインIDが発行されますが、本人確認書類で個人番号カードを提出された方以外は、初期設定の完了後にマイナンバーの登録が必要になるため、マイナンバーの通知カードなども手続きに必要です。
マイナンバーの登録が完了すると、投信積立が利用できるようになるので、あとは引き落とし方法や積立指定日、毎月の積立金額などを設定すれば、投資信託の買付が自動的に始まります。
設定時には分配金コースの選択もありますが、「再投資型」に設定しておくことで分配金が自動的に追加投資に充てられるため、複利効果で効率的に運用したいと考えている方は「再投資型」が適しています。
まとめ
楽天キャッシュは、楽天ペイをはじめとする各楽天サービスで利用可能なオンライン電子マネーです。利用金額200円につき1ポイントを獲得することができ、楽天ポイントを効率的に貯めながら投資することが可能です。
しかし、楽天キャッシュのメリットを最大限発揮するには、楽天カードが必要になる場合もあるので、利用方法や注意点をしっかり把握した上で検討してみてください。
HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム
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