モンゴル不動産投資のメリット・デメリットは?物件購入の手順も

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数ある海外不動産投資の選択肢の中でも、モンゴル不動産に注目している方もいるかと思います。

しかし、モンゴルの不動産に投資するといっても、「本当に物件を買えるのか」「賃貸需要はあるのか」など、投資判断に必要な情報を日本から得るのは難しいと感じる方も多いでしょう。

そこでこの記事では、モンゴル不動産投資のメリット・デメリットをまとめ、物件購入の大まかな手順などについて解説します。

目次

  1. モンゴルの基本情報
  2. モンゴル不動産投資のメリット
    2-1.モンゴルは人口増加率が高く、不動産需要も増加傾向
    2-2.ウランバートルの人口密度はフィリピン・日本に次ぐ数値
    2-3.通貨の海外送金規制がない(2020年時点)
  3. モンゴル不動産投資のデメリット
    3-1.言語の壁があり、現地情報の収集が難しい
    3-2.中国への輸出入に依存しており、経済的なリスクが高い
  4. モンゴル不動産購入の大まかな手順
    4-1.不動産エージェントを探す
    4-2.物件を探す
    4-3.所有権証明書の確認
    4-4.売買契約を締結して決済費用を支払う
    4-5.不動産消費税の支払と領収証の受け取り
    4-6.登記事務所で所有権証明書を受け取る
  5. まとめ

1.モンゴルの基本情報

モンゴルは日本の角界で活躍する力士を輩出していることから、国名は耳慣れている人も多いでしょう。しかし、モンゴルがどんな国なのか、詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。モンゴルの基本情報について紹介します。

モンゴルの概要

  • 首都:ウランバートル
  • 人口:329万6,866人(2019年)
  • 民族:モンゴル人およびカザフ人等
  • 公用語:モンゴル語
  • 主な産業:鉱業・牧畜業・流通業・軽工業
  • 経済成長率:5.1%(2019年)
  • 1人あたり名目GDP:4,294.1USドル(2019年)

※参照:外務省「モンゴル基礎データ

モンゴルは中国とロシアの間に位置している国です。産業は石炭をはじめとした鉱業が中心です。モンゴル国内にはレアメタルなどの鉱脈が豊富に確認されています。

また、非常に寒い地域であることもモンゴルの特徴です。緯度が北海道北部と同じであり、冬は1日中氷点下の気温になる日もあります。

2.モンゴル不動産投資のメリット

モンゴルは人口増加が著しいため、不動産市場も大きな将来性を持っています。また、通貨の海外送金について規制がない特徴もあります。

不動産投資の対象国として、モンゴルにどのようなメリットがあるのかそれぞれ確認していきましょう。

2-1.モンゴルは人口増加率が高く、不動産需要も増加傾向

モンゴルはアジアの中でも人口増加率が高い国です。人口が増加すれば不動産需要も増加するので、不動産価格の値上がりを期待できます。他のアジア各国と比較した人口増加率は以下の通りです。

世界銀行を参照して筆者作成

カンボジア・フィリピン・マレーシアなども人口増加が著しい国ですが、モンゴルは3カ国よりも人口増加率が高くなっています。

また、モンゴルの年齢別分布を見ても、働き盛りの若い世代が多く、今後の経済成長に良い影響があると見られます。下記、モンゴルにおける年齢別の人口動態です。

※引用:US Census Bureau「International Data Base

モンゴルでは10歳未満の年代を除くと20代後半〜30代前半の人口が最も多く、人口ピラミッドが健全な形を保っています。20代後半〜30代前半は働き盛りの年代であり、労働者人口が多いことからも今後の住宅需要増進を期待できます。

2-2.ウランバートルの人口密度はフィリピン・日本に次ぐ数値

モンゴルの首都ウランバートルでは人口密度が高く一定の賃貸需要が期待できる点もメリットと言えます。

モンゴルでは首都のウランバートルに全国民の半数近くが住んでおり、人口分布に偏りがあります。2019年のモンゴル全体の人口は約330万人である一方、ウランバートルの人口は推計約154万人です。(外務省「モンゴル基礎データを参照」)

人口密度をモンゴルと他のアジア諸国とで比較すると、以下グラフのようになります。

世界銀行UN dataを参照して筆者作成

モンゴル全体の人口密度が極端に低い理由は大きく分けて2つの要因が考えられます。

一つ目は、周辺他国と比較すると国土が非常に広い点が挙げられます。モンゴルの国土面積は156万4,100㎢で、グラフで比較している5ヶ国のうち最も面積が広い国であるタイの国土面積(51万3,100㎢)と比較して約3倍の面積となっています。

二つ目の要因に、国全体ではまだ人口が多くない点が挙げられます。モンゴルの人口は2019年時点で約330万人ですが、フィリピンの人口は1億人を超えています。国土が広い一方で人口は少ないことがモンゴルの特徴です。

一方、以上のモンゴル全体傾向のデータからウランバートルに目を移すと、状況は大きく変わります。2018年の人口統計に基づいて計算したウランバートルの人口密度は1㎢あたり314.6人となり、ウランバートルの人口密度はフィリピン・日本に次ぐ数値となります。

人口密度の大きな格差があることから、ウランバートル市内以外のエリアで賃貸需要を獲得できるかどうか、大きなリスクがあると言えるでしょう。

2-3.通貨の海外送金規制がない(2020年時点)

海外では通貨の海外送金に規制が敷かれている国があります。例えば、ベトナムでは規制があるので送金できません。ベトナム不動産投資で得た収入は、ベトナム国内で使う必要があります。

一方モンゴルでは2020年時点で通貨の海外送金に関する規制がなく、モンゴル不動産投資で得た利益は全額日本に送金でき、得た収入を他の国での投資に使うことも可能であるメリットがあります。

ただし、新興国の法規制は変化が激しく、将来的に通貨の規制が敷かれる可能性はゼロではありません。海外不動産投資ではこのような通貨への規制にも注目しておくことが重要となります。

3.モンゴル不動産投資のデメリット

モンゴル不動産投資のデメリットは、少ない情報で投資判断を下さなくてはならない点と、現地通貨に不安がある点です。

それぞれ詳しく見て行きましょう。

3-1.言語の壁があり、現地情報の収集が難しい

モンゴル不動産投資において、現地の情報を入手する難易度が高い点はデメリットと言えます。

海外不動産投資において投資判断を下すために現地の情報を掴むことは非常に重要ですが、モンゴル語は不慣れな日本人からすると読解するのが困難と言えるでしょう。現地の人とコミュニケーションを取るハードルが高い点はデメリットになります。

また、2020年時点ではモンゴルに進出している日本の不動産業者も多くありません。不動産業者の選択肢が限られる点にも注意が必要です。

3-2.中国への輸出入に依存しており、経済的なリスクが高い

モンゴルは経済発展が期待される国の一つですが、現時点では中国への輸出入に大きく依存している点には注意が必要です。

中国を相手とした取引額は、モンゴルの全輸入額のうち33.6%を占めています。2番目の輸入相手国はロシアで輸入額の比率は28.2%です。輸入に関しては中国とロシアとを相手にした取引額が全体の約62%を占めます。(National Statistics Office of Mongolia「Social and Economic situation of Mongolia (As of the preliminary result of 2019)」を参照)

このような背景から、中国における経済動向の影響を大きく受けていることが予想されます。モンゴル不動産に投資する場合は、モンゴルの経済動向とともに中国の経済動向にも要注意です。

4.モンゴル不動産購入の大まかな手順

モンゴル不動産を購入する大まかな手順について解説します。

4-1.不動産エージェントを探す

まずはモンゴル不動産の情報を持っている不動産エージェントを探します。しかし、モンゴル語で情報収集を行い、自力で現地のエージェントを探して不動産取引を進めて行くのは困難であると言えるでしょう。

そこでここでは、モンゴル・マレーシア・カンボジア・タイを主な投資対象国とする「ビヨンドボーダーズ」という不動産投資会社をご紹介します。

ビヨンドボーダーズ

ビヨンドボーダーズは、日本最大級の海外不動産情報サイト「SEKAI PROPERTY」を運営する不動産投資会社です。社内には英語・中国語のネイティブスピーカーも在籍しており、海外不動産の購入時には物件選びから賃貸付け・管理・売却までワンストップで依頼をすることが可能です。

現在の主要な投資国は、モンゴルに加え、マレーシア・カンボジア・タイ・フィリピンなどの東南アジア東南アジアやのエリアが中心となり、利回り8%以上の物件や1,000万円以下で購入できる物件など多数のラインナップがあります。

これから海外不動産への投資を検討してみたいという方や、まずは情報収集だけでもしてみたいという方向けに、海外不動産セミナーや、現地支社スタッフとビデオをつないでオンラインで物件を内覧することができるオンライン内覧会も行っています。

【関連記事】ビヨンドボーダーズの評判・口コミ・セミナー

4-2.物件を探す

不動産エージェントが見つかったら投資目的に沿った物件を探します。ポイントは投資目的や目標利回りなどをできる限り具体的にエージェントへ伝えることです。

また、希望にかなう物件が見つかったら、暖房設備について確認することが重要になります。モンゴルは冬が長く寒いため、暖房設備が整っていない物件では入居者が集まらない可能性があるためです。

なお、自身での物件購入はハードルが高いと感じられる場合は、不動産クラウドファンディングを活用して、少額でモンゴルなどの物件に投資をするという選択肢もあります。

TECROWD(テクラウド)

TECROWD(テクラウド)TECROWD(テクラウド)モンゴルなど中央アジアに位置する新興国の不動産ファンドを取り扱う海外不動産投資型クラウドファンディング「TECROWD(テクラウド)」は2021年2月に登場した比較的新しいサービスです。建設と不動産を扱う会社であり、横浜に本社を構えるTECRA株式会社が運営を行っています。

TECROWDは一口10万円から投資が可能で、1号案件・2号案件の予定分配率は8%となっており、他の不動産クラウドファンディングよりも高い水準となっています。投資物件は、TECRA株式会社の施工物件であり日本の技術、品質基準に適合したものとなっています。国内でも総合建設を扱うTECRA株式会社による施工管理も行われており、品質は日本の物件と同等となっています。

また、優先劣後方式を採用しているため、対象不動産の売却時に値下げが発生した場合は、物件ごとに一定割合までTECRAが先に損失を負担する仕組みとなっています。また、海外不動産への投資ということで生じる為替リスクに対しては、TECROWDではあらかじめ一括借上げを円建てで契約することで、為替変動リスクを軽減しています。

4-3.所有権証明書の確認

物件が決まったら、売主が間違いなく物件の所有権を持っているのか書類で確認します。この手続きのために、1日〜2日程度時間を取っておきましょう。

4-4.売買契約を締結して決済費用を支払う

売主の所有権まで確認が取れたら、物件の売買契約書にサインして売買契約を締結します。また、売買契約を締結後に決済費用の支払いを行います。

4-5.不動産消費税の支払と領収証の受け取り

モンゴル不動産を購入するためには、物件価格の2%に相当する消費税の支払いが必要です。不動産消費税を支払ったら、領収証を受け取ります。

4-6.登記事務所で所有権証明書を受け取る

不動産消費税の支払いが完了したら、登記事務所で物件の所有権証明書を受け取ります。所有権証明書を受け取るためには、不動産消費税の領収証が必要です。

まとめ

モンゴルを海外不動産投資の対象国として選択肢に入れる方も増え、海外の大手デベロッパーがまだあまり進出していない点からも先行者利益を狙えるメリットがあります。

しかし、進出している人が少ない点は、投資の先例が少ないという点でデメリットにもなります。まずは情報収集を行い、慎重に投資判断をすることが重要と言えるでしょう。

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