投資用マンションに自分で住むことはできる?メリット・デメリットも

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投資用マンションを運用しているものの、なかなか入居者が入らない・期待していたほど収益が上がっていないと感じている人の中には、投資用マンションに自分が住めないかと考える人もいるのではないでしょうか。状況によってオーナー自ら投資用マンションに住むことは可能であるものの、不動産投資ローン返済中などの場合は、解決が難しい課題が発生することもあります。

今回は、オーナーが自分で投資用マンションに住むことで発生するメリット・デメリット、自己利用によって発生する可能性がある問題について解説します。

目次

  1. 投資用マンションに住むメリット
    1-1.立地の良さを活用できる場合がある
    1-2.空室時の対策
  2. 投資用マンションに住むデメリット
    2-1.金融機関との契約違反になる場合がある
    2-2.住宅ローンへの借り換えは難しい
    2-3.減価償却費を計上できない
    2-4.入居者がいる場合は退去してもらう必要がある
  3. まとめ

1.投資用マンションに住むメリット

投資用マンションを自己利用することには、マンションの利便性を活用できる点や空室対策ができる点などにメリットがあります。

1-1.立地の良さを活用できる場合がある

投資用マンションには自己利用を目的として販売されているマンションよりも好立地の物件が多いものです。投資用マンションは働いている単身者や共働きのDINKS世帯などを入居者のターゲットにしていることが多く、働いている人は駅近など好立地の物件を好むことが背景にあります。

投資用マンションはオフィス街へ乗り換えなしでアクセスできるなど、通勤利便性が高いエリアに建っていることが多いものです。

一方で、自己利用を目的としているマンションの中には、駅やバス停などに加えてスーパーマーケットなど生活利便施設から遠いところに立地しているものも少なくありません。

交通利便性や生活利便性を高められるのは、投資用マンションに住む代表的なメリットであると言えるでしょう。

1-2.空室時の対策

投資用マンションは賃貸に出して運用する目的で販売されています。しかし、空室が続けば、毎月の管理費・修繕積立金やローン返済、税金など経費だけがかさんでいく状況になってしまうこともあるでしょう。

オーナー自身が別の賃貸マンションやローン返済中の物件など、何かしらのお金をかけながら家に住んでいるのであれば、投資用マンションに引っ越すのは空室対策として有効です。

例えば、東京都心の投資用マンションには駐車場が用意されていないケースもあるなど設備面で不便になることもありますが、自分自身の生活スタイルとマンションのスペックがあっていれば、デメリットを感じずに空室問題の解決につながることもあるでしょう。

2.投資用マンションに住むデメリット

主に空室対策や利便性の高い家に住めるという点で、投資用マンションに住むという選択肢にもメリットがあります。しかし、あらかじめ把握しておくべきポイントが何点かあります。

2-1.金融機関との契約違反になる場合がある

投資用マンションの購入にあたってローンを利用していた場合は、ローン契約の内容に要注意です。投資用不動産の購入に利用できるローンは、契約で不動産の使い道を賃貸運用に限定している場合が大半となっています。

このため、ローンを完済せずに自己利用を始めると、契約違反となって金融機関からローンの一括返済を求められるリスクがあります。

金融機関が契約で不動産の活用方法を限定しているのは、自己利用の不動産に融資する場合と投資用不動産に融資する場合とで審査項目や基準などが異なるためです。

また、投資用不動産のローン返済は家賃収入が原資です。しかし、投資用マンションを自己利用すると、家賃が入ってこないため債務者の返済原資はローン審査の時より少なくなります。

金融機関から見ると、返済原資が減るということは返済不能に陥るリスクが高まることにつながるため、リスク管理の観点からも契約違反と見なされる可能性があるのです。

2-2.住宅ローンへの借り換えは難しい

投資用のローンを利用して投資用マンションを購入した人の中には、自己利用によって住宅ローンに借り換えられないかと考える人もいるかもしれません。

借り換えの可否は金融機関によって異なるものの、ワンルームマンションの場合は借り換えできない可能性が高くなります。理由は、住宅ローンの融資対象に最低面積の制限を設けている金融機関も多いためです。

物件によって異なるものの、ワンルームマンションは25㎡前後のものが多くなっています。一方で、住宅ローンの融資対象に最低面積40㎡以上などの制限を設けている金融機関は少なくありません。

住宅ローンの金利は投資用不動産のローンと比較して低く設定されています。金融機関としては融資額が少ないと受け取る金利も少なくなるため、一定規模以上の物件にしか融資を実行しないよう、広さの制限を設けていることがあります。

そのほか、投資用マンションを購入後、1度以上賃貸に出してから自己利用しようとすると、住宅ローン控除の適用を受けられない可能性があります。(※参照:国税庁「住宅ローン等の借換えをしたとき」)

2-3.減価償却費を計上できない

投資用マンションを購入すると、構造や築年数などによって金額が異なるものの、減価償却費を計上し、給与所得などの損益通算が可能です。損益通算によって会計上の赤字を計上することで所得を圧縮し、課税額を抑える効果があります。

しかし、減価償却費を計上できるのは事業として不動産の賃貸経営をしている場合のみで、居住用として使用している資産については減価償却費の計上を行うことはできません。

また、投資用マンションを賃貸に出している場合は、確定申告をすることで管理費・修繕積立金やローンの支払金利など各種費用を経費計上できますが、賃貸に出さず自己利用している場合はその他の経費についても計上できなくなります。

投資用マンションの自己利用を始めると経費計上できる費用がとても少なくなるため、1つの物件だけを運用している場合や、他の事業を運営していない場合には、用途の切り替えについては慎重に考える必要があります。

2-4.入居者がいる場合は退去してもらう必要がある

所有している投資用マンションに入居者が入っている場合は、定期借家契約であるケースを除き、オーナー都合で入居者を退去させることができません。入居者の退去に関しては借地借家法という法律が関係してきます。

借地借家法の規定では、賃貸借契約に定めた要件を満たせば借主からは退去の申し出が可能です。しかし、貸主からの退去要請は退去から6ヶ月前の要請が必要なうえに、正当な理由がなければ認められません。

貸主が投資用マンションを自己利用したいからという理由は、借地借家法でいうところの「正当な事由」として認められないため要注意です。また、仮に賃借人と締結している賃貸借契約が期間満了を迎えたとしても、オーナー側からの契約更新拒絶が認められるためには、相応の背景や立退料の支払いなどが必要なケースもあります。

賃貸運用中の投資用マンションを自己利用するためには、クリアすべきハードルがあることを押さえておく必要があるでしょう。

まとめ

投資用マンションに住むことは、程度は物件によって異なるものの、好立地の物件で交通利便性や生活利便性を享受できる点にメリットがあります。また、空室が発生しているのであれば、自身の利用によって損失を防ぐ効果も期待できます。

その一方で、ローンを利用して投資用マンションを購入している場合は金融機関との契約違反になる可能性が高く、ワンルームマンションの場合は住宅ローンへの借り換えができない場合もある、投資用マンションに入居者が入っている場合は借地借家法の関係でオーナー側から入居者の退去を促すことが出来ないなど、様々なデメリット・注意点があります。

投資用マンションに住むことは可能ではあるものの、これからのデメリットや注意点をクリアにする必要があり、また居住するメリットを感じられるケースに限られてくると言えるでしょう。

これから不動産投資を始める段階の方であれば、いざという時の居住利用という目線ではなく、長期的な運営が可能か、またいざという時にスムーズな売却が可能であるかという観点で、それぞれの物件を比較し判断されてみると良いでしょう。

また、すでに物件を購入している方で運用がうまく行っておらず居住利用も難しいという場合には、売却を検討してみるのも良いでしょう。複数の不動産会社で査定が受けられる不動産一括査定サイトを利用するなどして、不動産の売却価格でローンの一括返済が可能であるかどうか判断してみましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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