中古マンション、中古アパートの投資をする前に知っておきたい5つのチェックポイント

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中古マンションや中古アパートは、利回りが高いぶん新築物件に比べると色々なリスクがあります。購入した後に「きちんとチェックすれば良かった」「知っていれば買わなかったのに」という後悔をしなくて済むように、購入前にチェックをしておきたいところです。

この記事では、中古マンション、中古アパートの投資をする前に知っておきたい、売買契約後に問題が起きやすいポイントとその対策方法について解説をしていきたいと思います。

  1. 修繕管理が行われているかをチェックする
  2. 中古で購入したあとに後悔しない物件瑕疵チェック
  3. 見せかけの利回りを回避するレントロールのチェック
  4. 近隣住民にヒアリングをするのも効果的

1 修繕の積立が行われているかをチェックする

マンションの築年数が15年前後になってくると、防水性能の低下や塗装の劣化、機械の故障などが起こるため、建物の大規模修繕を行う必要が出てきます。大規模修繕の費用は修繕積立金によってまかなわれますので、修繕積立金がマンションの住人からきちんと回収できているかという点がチェックポイントとなってきます。現在の住人が積み立てをしっかり行っていないと、修繕に必要なお金が足りずに修繕が実施されなかったり、修繕積立金が増額されたりすることになります。

修繕が計画通りに行われないと建物の機能や価値が低下してしまい、入居者からの不満(クレーム)が出やすくなります。また、建物価値が維持できなければ、不動産の価格も下落することになってしまいます。

そのため、購入前には修繕積立金の状況や大規模修繕の予定や履歴などについてチェックをしておくことが大切です。売買契約の前に説明される「重要事項説明書」のなかにはマンションの管理費の滞納状況などの情報が記載されていますので、しっかりとチェックをしておきましょう。

2 中古で購入したあとに後悔しない物件瑕疵チェック

中古物件と新築物件の売買契約で大きく異なるのが、「瑕疵(かし)」に関する取り扱いです。新築住宅の瑕疵というのは、地震や台風などに耐えきれない構造上の問題や雨漏りなどがあった時に売り主が責任をもって対応しなければいけない瑕疵担保責任というものが10年間保証されています。

中古住宅の場合は、「通常の取引上の注意では発見できないような隠れた欠陥」を瑕疵と考えますが、民法上の責任期間は1年間、実際の契約上は2ヶ月~3ヶ月の期間と定めることが多いため迅速かつ正確なチェックが必要なポイントです。売り主は物件をできるだけ高く売りたいので、細かな瑕疵については詳細の説明を端折ることがあります。そのため、売り主の言うことを鵜呑みにせず、自分でも細かくチェックをすることが大切です。

瑕疵に関してトラブルになりやすいポイントは、壁や天井のひび割れ、床の傾き、シロアリ被害・木造部分の腐食、排水管や給湯器の故障、雨漏りなどとなります。自分では、すべての調査を行うことは難しいという場合には、ホームインスペクション(住宅診断)というプロが行う住宅の調査分析サービスを利用するのも良いでしょう。

3 見せかけの利回りを回避するレントロールのチェック

不動産投資の売買では、入居者がいる状態で行うこともあります。こういった物件は「オーナーチェンジ物件」と呼ばれており、アパートなどの一棟ものだと特に人気が高い物件となります。しかし、売り主の立場に立ってみると分かりやすいのですが、満室にして売り出せば人気が出るということであれば、誰でも良いから入居者として住まわせて満室状態を作り出せば良いのではないか、と考えるオーナーが出てくることになります。

その入居者としてよくあるケースは、オーナーの親族や知人・友人を住まわせているケースや、フリーレント期間を長く設けて入居者を集めたケース、賃料を大きく引き下げて入居者を集めたケース、入居審査を緩くすることで生活保護の方や水商売の方、家賃滞納を繰り返している悪質な入居者などを入居させているケースなどとなります。

そういった物件を購入してしまうと、購入後に入居者が続々と退去をしてしまう、新しく入居者を募集した時に低い賃料でしか入居者が集まらない、といったことが起こり、「高利回りを期待して購入したのに…」「こんなはずでは…」といった思いを抱えることになってしまいます。この見せかけの満室を回避するには、「レントロール」と呼ばれる賃料や契約期間などを一覧表にしたものをチェックすることが有効です。

レントロールは、物件を管理している不動産会社などに問い合わせをすれば取得することが可能です。レントロールが手に入ったら、以下のポイントをチェックすると良いでしょう。

  • 売買直前の月に、契約者が固まっていないか(不自然な入居がないか)
  • 売買直前の月の賃料が高くないか(利回りが人為的に高められている)
  • 賃料にばらつきがないか(最近の賃料が大きく下がっていないか)
  • 敷金の月数(入居者集めに苦戦していないか)
  • 長期契約者の割合(退去する可能性や原状回復費用がかさむため)

4 マンション入居者の不満をチェックする

実際に住んでいる方や住んでいた方が、どのような評価をしているかも重要な情報です。マンションノートなどの口コミサイトでは、マンション名で調べると入居者の口コミを見ることができますので、どのような点が不満になっているかを確認するといよいでしょう。たとえば、駅から遠い、周辺に商業施設が少なく利便性が悪い、夜に騒音がうるさい、治安が良くない、日当たりが悪い、入居者の属性が悪い、ごみ捨てのルールが守られていない、民泊に使用されている、建物や部屋の設備が使えない、などのような問題がないかを事前にチェックすると良いでしょう。

また、そういった口コミサイト上の評判があまりに悪いようだと、入居希望者がその評判を信じて他の物件に決めてしまうといったリスクもあるため、その後の入居付けでも苦戦をする可能性があります。不動産投資は入居がついてこそ、という点を念頭に置いて、自分が入居者なら住みたいと思えるかどうかを基準に、情報を集めてみると失敗するリスクは少なくなるかと思います。

5 近隣住民にヒアリングをするのも効果的

築浅の物件やアパートなどは、入居者の評価が少ないケースもあります。そういった場合に情報を補う手段としては、物件の近くにお住いの方にヒアリングをしてみるというのも一つの手です。

近隣住民の方は、悪い物件ほど注意深く観察をしていることが多いので、「あそこには、カタギじゃない人が住んでいる」「夜中にうるさい」「いつも修繕工事をしている」「入居者の出入りが激しい」など、入居者の属性や物件のトラブルなどに関する情報が手に入ることがあります。他のチェック方法と併せて取り組むと良いでしょう。

まとめ:中古物件投資の成否は「チェック」が左右する

中古マンション・中古アパートへの投資は、大規模修繕や物件の瑕疵、入居状況、入居者からの不満・評価、近隣住民へのヒアリングなどから慎重に判断することが大切です。利回りが高いということは、投資のリスクが大きいということでもあります。投資は自己責任となりますので、物件のチェック能力を高めて後悔しない不動産投資を進めていきましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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