クラウドファンディング投資のメリット・デメリットは?始め方や注意点も

クラウドファンディングの普及が日本でも進んでおり、スタートアップ企業の資金調達や、企業の新製品・サービス開発の参考などに利用されています。特に最近では資産形成・資産運用を考える投資家たちに、投資型のクラウドファンディングが人気となっています。

この記事では、出資のリターンとしてお金を得られる投資型クラウドファンディングのメリット・デメリットや種類、始める手順を詳しく解説します。

  1. 投資型クラウドファンディングの特徴
    1-1.クラウドファンディング投資とは
    1-2.クラウドファンディング投資のメリット・デメリット
  2. 投資型クラウドファンディングの種類
    2-1.ファンド型クラウドファンディング
    2-2.融資型(貸付型)クラウドファンディング
    2-3.株式型クラウドファンディング
  3. 投資型クラウドファンディングを始める手順
    3-1.プラットフォーム(事業者)を選ぶ
    3-2.会員登録・口座開設をする
    3-3.投資する案件を選ぶ
  4. 投資型クラウドファンディングの注意点
    4-1.元本が保証されていない
    4-2.人気の案件には応募が殺到する
    4-3.基本的にキャンセルできない
  5. まとめ

1.投資型クラウドファンディングの特徴

投資型クラウドファンディングとは、クラウドファンディングのプラットフォーム上で事業者へ資金を貸し付けたり、株式を購入したりし、分配金やその他のリターンを受け取る投資手法です。

以下、その特徴やメリット・デメリットについて概説します。

1-1.クラウドファンディング投資とは

クラウドファンディング投資は、クラウドファンディングの中でも出資の見返りに現金や株式の分配を受けられるタイプです。投資対象は新規事業や将来性のあるベンチャー企業が多く、インターネット上で手軽に投資をできるのが特徴です。

現在、クラウドファンディングはニーズの高まりや規制緩和を受けて種類も多様化し、市場規模は年々拡大しています。プラットフォームを通して多くの人が少額から参加できるクラウドファンディング投資は、企業の資金調達手段としてだけではなく、新しい投資手法としても注目されています。

クラウドファンディングの運営事業者が提供するプラットフォームには複数の投資案件が公開されており、投資家はその中から自分が投資したい案件を自由に選ぶことができます。案件には詳しい商品内容や担保・保証の条件なども公開されているので、投資家はその情報をもとに投資判断を行います。

クラウドファンディング投資では出資の見返りとして分配金や株式を受け取ることが前提で、報酬や利回りなどを考慮して投資案件を選びます。投資先は個人や企業の場合もあれば、特定のプロジェクトに対して投資を行う場合もあり、プラットフォームによって様々です。

1-2.クラウドファンディング投資のメリット

クラウドファンディング投資のメリットとしては、「少額から始められる」「利回りが高い」などが代表的です。

それぞれ詳しく解説していきます。

少額から始められる

クラウドファンディング投資では、古いタイプの投資のようにまとまった資金を必要とせず、1万円程度あれば参加できるのが特徴です。プラットフォームにより異なりますが、入金時以外の手数料はほとんどかからないタイプもあるので、運用資金が少ない場合でも手数料を気にすることなく始められます。

4%~10%の利回りを狙える

期待利回りはプラットフォームや案件で異なりますが、4%~10%程度の利回りを狙える案件もあり、株式配当や投資信託などよりも高い点が特徴です。

1-3.クラウドファンディング投資のデメリット

次にクラウドファンディング投資のデメリットについて確認しましょう。主なデメリットとして「デフォルト(貸し倒れ)リスク」「短期的な利益を得にくい」という点が挙げられます。

それぞれ詳しく解説します。

デフォルト(貸し倒れ)リスク

クラウドファンディング投資には5~10%の利回りを狙える高利回りの案件がありますが、高い利回りの反面、デフォルト(貸し倒れ)リスクがあります。

デフォルトリスクとは、融資先の事業者やサービスの債務者が財務状態の悪化などにより出資金元本を返還できなくなるリスクのことです。

実際に投資をはじめる際は、事業者の過去の実績やデフォルト率などを確認し、慎重に検討する必要があるでしょう。

短期的な利益を得にくい

クラウドファンディング投資は、数ヶ月単位で運用することで利益を得る投資方法です。そのため、株式トレードやFXなどの短期売買による投資とは異なり、短期的に大きな利益を得ることが難しいというデメリットがあります。

また、信用取引などによるレバレッジもないため、自己資金で投資金を工面する必要があります。クラウドファンディング投資をする際には、余剰資金など生活に影響のない範囲で検討しましょう。

2.投資型クラウドファンディングの種類

投資型クラウドファンディングには、大きく分けて「ファンド型」「融資型(貸付型)」「株式型」の3種類があります。この3種類についてそれぞれの特徴を理解しておきましょう。

2-1.ファンド型クラウドファンディング

ファンド型クラウドファンディングは、特定のプロジェクトに対して出資を募るタイプです。出資者は、プロジェクトによって発生した利益から分配金をリターンとして受け取ります。

ファンド型の案件には個人の小さなビジネスから海外のプラント建設まで、さまざまな案件があります。貧困や環境問題などの社会問題の解決を支援するプロジェクトも多いのも特徴です。投資家にとってはリターンだけでなく社会的な意義のある投資方法のため、人気の高いジャンルの一つです。

2-2.融資型(貸付型)クラウドファンディング

融資型クラウドファンディングは「ソーシャルレンディング」とも呼ばれ、不動産案件を中心に普及が進んでいる投資手法です。資金調達をしたい企業のために、クラウドファンディング事業者がファンドを作って出資者を集め、集まった資金を企業に融資します。

このファンドからの資金調達は、企業にとって金融機関からの借入の代替手段となっており、高めの金利が設定されているため、出資者はリターンとして比較的高い利回りでの分配金を受け取ることが可能です。

2-3.株式型クラウドファンディング

「株式型」クラウドファンディングは、投資家が未上場企業の未公開株を購入することで、企業のビジネスを支援しつつリターンを狙う投資手法です。

クラウドファンディングを通して企業は資金調達を行うことができ、投資家は将来性のある新興企業に投資することで社会問題の解決に貢献し、企業の株式が上場すると大きな利益を得ることができます。

株式の評価額が何倍にも上昇する可能性がある一方で、「倒産リスクも高い」「未公開株のため売却しにくい」などのリスクがあり、ハイリスク・ハイリターンの投資手法といえます。

AIやロボット、バイオなどの先端技術をもったベンチャーが資金調達手段に活用するケースも増えてきており、有望な企業を探しているエンジェル投資家から人気です。

3.投資型クラウドファンディングを始める手順

投資型クラウドファンディングを始めたい場合には、いくつかのプロセスが必要です。早くても1~2週間の期間が必要になるため、手順を理解し、計画的に準備を進めましょう。

3-1.プラットフォーム(運営事業者)を選ぶ

クラウドファンディング投資を始める際は、まずプラットフォームを選びます。クラウドファンディングの運営事業者が提供するプラットフォームによって、サービス内容や公開されている案件の種類などが異なります。

それぞれのプラットフォームはコンセプトをもって運営されているので、理念や投資に対する考え方、公開する案件の種類などをよく確認することが大切です。さらに事業者によって平均的な利回りや手数料、案件の種類やリスクも異なります。これらを総合的に考え、自分の投資スタイルに合ったプラットフォームを選ぶことが大切です。

融資型クラウドファンディングのプラットフォーム例

ネクストシフトファンドのLPネクストシフトファンドは、社会的インパクト投資に特化したソーシャルレンディングサービスで、金融の力を活用することで、世界の社会課題を解決し、投資家と投資先を幸せにすることをミッションとして掲げています。

融資案件はカンボジアやジョージアと言った発展途上国へのマイクロファイナンス融資案件が中心となっています。投資額は2万円〜、利回りは4.5%~7.2%と、少額で投資が始められるため、まずは小さい金額で試してみたいという投資初心者の方の方にも向いています。

*その他の投資型クラウドファンディングサービスについて、下記のページにまとめています。他のサービスと比較検討したい方はご参考ください。

【関連記事】ソーシャルレンディング会社・投資型クラウドファンディング会社一覧

3-2.会員登録・口座開設をする

プラットフォームを選んだ後は、次はそのサービスに会員登録をし、クラウドファンディング用の専用口座を開設します。サービスによっては、会員登録の際に投資家に対しても一定の条件を要求する場合があるので、事前によく確認しましょう。

会員登録や口座開設の際は、個人情報や本人確認ができる顔写真付きの身分証明書が求められます。会員登録はインターネット上で手続きが完結するものが多いので簡単ですが、審査や口座の開設手続きに1~2週間ほどかかる場合もあります。

3-3.投資する案件を選ぶ

会員登録が済み、口座開設が終わったら、投資する案件を選んで実際に投資を行いましょう。各案件には利回りや運用期間のほか、リスクなどに関する情報も詳細に記載されているので、よく読んで投資判断の参考にしましょう。

クラウドファンディング投資が初めての場合、利回りの高い案件はリスクも高くなるので避けた方が良いでしょう。また運用期間の短い案件のほうが貸し倒れ等のリスクも低くなるため、慣れるまでは短期の案件から投資先を選ぶと良いでしょう。

なお、実際に投資を行う場合、前もって開設した口座に必要資金を入金する必要があります。そのため、投資したい案件の応募が始まる前に入金は済ませておきましょう。

4.投資型クラウドファンディングの注意点

投資型クラウドファンディングは基本的に短期・少額の案件が多くなります。以下のようなリスクに注意が必要です。

4-1.元本が保証されていない

投資型クラウドファンディングでは、基本的に元本が保証されていないことに注意しましょう。新興企業への投資は、貸し倒れや倒産があった場合には、資金を回収できない場合もあります。プラットフォームや案件によっては、担保になる不動産の設定や、優先/劣後出資などリスクを回避するための仕組みがあるので、慎重に検討することが大切です。

また、海外案件の場合は、案件が無事に満期を迎えても為替の影響で元本割れが生じることがあるため、為替ヘッジの有無にも注意が必要です。

4-2.人気の案件には応募が殺到する

投資型に限らず、クラウドファンディングでは人気案件に応募が殺到し、出資することができない場合があることに注意しましょう。

特に注目度の高い案件や高利回りを目指せるものの場合は、募集開始からわずか数分で目標募集額が集まり、応募が打ち切られることがあります。

多くのプラットフォームでは、案件の募集が行われる前に情報が公開されているので、事前に情報収集を行っておくほか、募集が始まったらすぐに応募できるように、会員登録や口座への入金は済ませておきましょう。

4-3.基本的にキャンセルできない

投資型クラウドファンディングでは、基本的に投資したあとは途中のキャンセルができません。案件ごとに定められた運用期間の間は、分配を受けながら運用の終了を待つ必要があります。

また、出資した案件で十分な金額が集まらず、成立に時間がかかっている場合は、その出資したお金も束縛されるので、途中で引き出すことはできません(案件不成立時には返金されます)。

このように一度投資したお金はすぐには手元に戻らないので、クラウドファンディング投資に回すお金は、余裕資金で行うことも大切です。

まとめ

投資型クラウドファンディングはハイリスク・ハイリターンな投資ですが、少額から参加できる上、運用期間も短いので、プラットフォームや案件によっては投資初心者の方に向いているものもあります。

この記事を参考に投資型クラウドファンディングを始める際は、各サービスの特徴やメリット・デメリットをしっかり把握して、ご自身の投資方針に合ったプラットフォームを選びましょう。

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