信頼できる不動産投資会社・営業マンの選び方・見分け方

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不動産投資で失敗する人には、多くの場合、共通点があります。それは、不動産投資会社の言う通りに「どうも不動産投資が儲かるらしい」「○○さんがそこまで言うなら、ちょっと始めてみようかな?」といった感じで、深く考えずに物件を購入してしまっているという点です。一方、不動産投資で成功する人は、不動産会社の言うことを鵜呑みにはせず、しっかりと自分の要望を汲み取ってくれるビジネスパートナーを見つけています。

不動産投資を始める人のうち、不動産業界や金融業界で長く働いた経験があるという人を除けば、不動産投資の専門性を持っている方はごく僅かです。そのため、初心者が不動産投資で成功するためには、不動産投資の専門家である不動産投資会社や不動産営業マンから的確なアドバイスやサポートを受けることが大切なのです。

この記事では、初心者の方が不動産投資で失敗しないために、信頼できる不動産投資会社と、そうでない会社・営業マンを見分けるためのポイントを解説していきたいと思います。

良くない不動産会社と付き合うと何が起こる?

まず初めに、良くない不動産投資会社とはどういう会社なのか、その会社と付き合うデメリットや、物件購入後に想定される事態をいくつか考えてみましょう。

良くない不動産投資会社と営業マンには、いくつかのタイプがあります。まず一つ目のタイプは、知識や経験が足りないケースです。「不動産投資会社や不動産の営業は、不動産投資の専門家であるはずなのに、そんなことがありえるの?」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、これはよくあるケースなのです。

たとえば、社歴が浅い会社や若い営業マンが多い会社がこのタイプに該当します。社歴が5年未満の会社は、80年代の不動産バブルや2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災など、過去の重要な下落局面を経験していません。そのため、提案がどうしても楽観的すぎるものになりがちで、あとで何かが起こった際に「こんなはずではなかったんですが…」ということになることが考えられます。

そのため、まずは会社の設立年を調べることや、営業の方の不動産業界の経験年数を把握することが大切です。いくら頼れそうな担当者だったとしても、実は他業界から転職して1年目、ということもありえるのです。不動産投資で失敗した時に、誰も自分を守ってはくれません。「投資は自己判断」ということになりますので、きちんと自衛をしておく必要があります。

また、営業ノルマがきつい会社にも注意が必要です。顧客に良い提案をすることよりも、自社の売上や利益を伸ばすことに主眼が置かれていると、売ることが全てに優先するというスタンスになってしまうためです。たとえば、ワンルームマンション投資のように不動産投資のなかで比較的単価が低い領域は、売上を数で稼ぐということになりがちなので、一人ひとりの顧客を丁寧にフォローするよりも、多くの顧客と接点を持ってとにかく積極的にセールスを行うことにインセンティブが働いてしまうことがありますので、注意が必要です。

さらに酷いケースになると、顧客に利益を出させることを一切考えず、むしろ顧客は利益を貪る対象と考えている会社もあります。この場合は、明らかに赤字になる物件を高値で売りつけたり、契約書の中に顧客にとって不利な内容が意図的に盛り込んだり、ということを常習的に行うようになります。

不動産投資を始める際に、これらの会社と付き合ってしまうと、最悪の場合、開始当初に想定した利回りが実現できないどころか、毎月が赤字になってしまい、物件を売却しようにもローンの残債を下回ってしまって破産するしかなくなるというケースにまで至ってしまいます。

以下では、こういった会社を見極めるポイントをご紹介していきます。

こんな不動産会社には注意① 自発的にリスクの説明をしない

良くない不動産会社や営業にありがちなのが、セールスをする上で不都合な事実をひた隠しにするという点です。たとえば、収支シミュレーション資料で、賃料の下落が30年以上起こらないという前提で作られているといったことなどがよくあるケースです。これが後々問題になった時も「嘘は言っていない」「聞かれなかったから説明しなかった」という言い訳をされてしまい、泣き寝入りをすることになってしまいます。

不動産投資の説明やシミュレーションをすべて見た後に、その情報だけだとバラ色の未来しか見えないケースや、損失が出る可能性がほぼ考えられないケース、自分にとって有利すぎる契約に見えるケースは、「何か見落としがないだろうか?」と慎重な姿勢を崩さず、「実際に購入したら、どのようなリスクが想定されますか?」と営業の方に尋ねるようにすると良いでしょう。

その質問の後に色々と重要な情報が出てくる場合は、「嘘は言っていない」「聞かれなかったから伝えなかった」という会社の可能性が高いため、注意が必要となります。

こんな不動産投資会社には注意② レスポンスが遅い

次に注意をするべきなのが、電話をかけた時やメールを送った時に、レスポンスが遅いケースです。このケースでは、営業のスタンスが「数撃ちゃ当たる」になってしまっていて、一人の営業が顧客を抱えすぎてしまっているという状況や、仕事ができない営業や新人が担当についてしまっている可能性があります。

冒頭でも少し触れたとおり、売上を質ではなく数で稼ごうとする場合、一人ひとりの顧客のフォローに使える時間が少なくなってしまいます。たとえ営業が顧客のために時間を割きたいと思っていても、複数の案件が同時に進行してしまっていて、物理的に時間を確保することが不可能という状況もあり得るので、その場合はどんなに担当が良さそうな方であっても、他の会社を当たるのが良いでしょう。

こんな不動産投資会社には注意③ 購入を急かす

商談の場で「今買わないと、売り切れちゃいますよ!」「買うなら早いほうがいいです!」「今購入いただけるなら、これだけ値引きさせていただきます」と、購入を急かす発言が何度も出てくる場合も要注意です。

こういった購入を促す発言を繰り返す場合は、売上ノルマがきつく、一回の商談にかける時間をできるだけ少なくして販売効率を高めようとしている可能性があります。

本当に信頼できる会社であれば、「自分が購入者の立場だったら、考える時間がほしいはず」「大きな買い物になるから、しっかり検討をして十分に納得してから前に進んだほうが良い」「この人とは長い付き合いをしていきたいから、今回が購入に至らなくても最善のアドバイスをしていこう」と考えて、できる限り慎重に考えることを勧めてくれます。また、もし懸念点や想定されるリスクがある場合は、その対処に関して一緒に考えてくれるでしょう。

営業担当とのコミュニケーションの中で「自分に買わせようとしているな」と感じたら、話の内容を鵜呑みにせずに、時間をかけて一つ一つの情報を吟味することをおすすめします。

こんな不動産投資会社には注意④ 会社の口コミ内容が悪い、訴訟を抱えている

対面の営業マンから得られる情報以外では、ウェブサイトや雑誌のバックナンバーなどで、その会社と付き合いのあるオーナーからの実際の口コミを確認するのも一つの手です。

この口コミというのは、その会社のコーポレートサイトやパンフレットなどに掲載されているものではなく、良い口コミも悪い口コミも集まっている中立的な情報サイトを参照する必要があります。コーポレートサイトなどに掲載されている口コミはセールスのために恣意的にピックアップされたモデルケースのようなもので、購入を促すために作成されていることが多いためです。

また、過去にオーナーから訴訟を起こされているケースは、オーナーがその会社から物件購入やサービスの利用を開始した後に「こんなはずじゃなかった!」「騙された!」と感じたために起こっていることが多いので、その内容を把握しておくと、どういったところに落とし穴があるのかについても理解を深めることができます。

ウェブサイトを調べたい時は「会社名 オーナー 評判(口コミ)」「会社名 オーナー 訴訟」などと検索をすればいくつか記事がでてくるはずですので、そこからピックアップをして読んでいくと良いでしょう。

こんな不動産投資会社には注意⑤ 断っても何度も電話が来る

最後のポイントは不動産投資の勧誘を断った後です。セールス色の強い会社は、一度断った後にも、それほど間を置かずに何度も電話が来ます。また、ディベロッパーであれば、新しい建物の完成前後でも毎日のように電話が来ます。そして、その電話に出てみると具体的な物件の話はなく、「ご紹介したい物件があるので、まずは一度お会いしましょう」と言われます。

これは不動産投資に限った話ではないのですが、営業の世界では、一度話を聞いてくれた顧客はまた話を聞いてくれる可能性が高いと考えられています。そのため、新規開拓に時間をかけるよりも、以前に会って話を聞いてくれた人に電話をかけ続ける「追客(ついきゃく)」という営業手法がよく採られます。

追客自体は悪いことではないのですが、自分が売りたいものを相手の都合を考えずに売ろうとする会社には注意をしなければいけません。信頼できる会社の追客は、前回のヒアリング内容をもとに、顧客が興味のありそうな物件だけを厳選して案内するという形になります。また、その手段についても、相手の時間を取ってしまう電話をいきなりかけ続けるのではなく、まずはメールなどで物件の概要を案内した上で、「ご興味があれば担当○○までご連絡下さい」という内容に留めておくか、もしくは相手が電話を受けやすそうな時間帯を選んで1度か2度だけ電話をするというコミュニケーションになります。

信頼できる会社のセールスは、「物件を売る」ことが目的ではなく、「顧客が興味を持っている情報を届ける」「顧客の代わりに良質な情報を探してくる」ということを目的としたコミュニケーションになっているのです。

まとめ:不動産投資の成功には、良い不動産投資会社のサポートが不可欠

不動産投資会社は、玉石混交の状態です。良くない会社と付き合ってしまうと、現在の資産を切り崩すことになってしまったり、思わぬ負債や負動産を抱えてしまったりすることになります。一方、信頼できる会社と付き合っていくことができれば、着実かつ堅実に資産を増やしていくことができます。

自分の資産や将来は自分で守らなければいけない、ということを念頭に置いて、今回の見極めのポイントを活用しながら、失敗しない不動産投資会社選びをしていきましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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