日常生活で毎日使用するお風呂・浴槽リフォームで気になるのは、リフォームの種類や費用の目安ではないでしょうか。水回りのリフォームは高額なケースが多いため、想定外の出費に繋がる可能性があります。
当コラムではお風呂・浴槽リフォームを今後検討している方に向けて、事前に押さえておきたい費用目安や、工事期間・注意点といった概要を解説していきます。
目次
- お風呂・浴室リフォームの種類は2パターン
1-1.在来工法(湿式工法)
1-2.ユニットバス - お風呂(浴室)リフォームの費用目安や工事期間
2-1.ユニットバスへの変更リフォーム(80万円〜)6日間前後
2-2.在来工法でのお風呂・浴室リフォーム(150万円〜)2週間前後 - お風呂(浴室)リフォームの費用を安くする方法
3-1.パネル工法
3-2.浴槽塗装
3-3.補助金・助成金を活用する
3-4.複数社から見積もりを取って比較する - お風呂・浴室リフォームの注意点
4-1.工事中はお風呂・浴槽が使えない
4-2.マンションのお風呂・浴槽リフォームは管理規定に注意
4-3.シロアリ被害に注意 - まとめ
1.お風呂・浴室リフォームの種類は2パターン
1-1.在来工法(湿式工法)
在来工法(湿式工法)とは、防水を施した浴室にタイルやパネルなどで床と壁を仕上げていく施工方法です。主にはモルタルを流し込みタイルを貼り付けて仕上げる施工方法となっており、ユニットバスが登場する以前に建てられた住宅に採用されているケースが多い浴槽です。
元々形状が決まっているユニットバスと異なり、自由度が高く浴槽を選ばずリフォームを施せる特徴があります。例えば、ヒノキ風呂や大理石といった素材を使用した、個性的な浴槽へリフォームしたい場合にも在来工法が選択肢となるでしょう。
一方で、築年数が経過した一般住宅で採用されているケースが多いタイルなどを使用した在来工法は、汚れやすい弱点を抱えています。加えてタイル張りの在来工法は断熱性が低く、冬場は非常に寒い欠点も押さえておきたいポイントでしょう。
費用も後述するユニットバスと比較すると高い傾向にあるなど、デメリットが多く採用されるケースが減っている施工方法です。
1-2.ユニットバス
ユニットバスは浴室のパーツを工場で製造し、リフォームを施行する場所で組み立て仕上げていきます。浴槽と壁や天井、床といったパーツが一体化しており、工事がスピーディに進むのもユニットバスの特徴です。
加えて水捌けが良く、汚れがたまりにくいのもユニットバスのメリットでしょう。機密性に優れているため、冬季でも暖かいという強みもあります。
一方で、パーツを工場で製造する都合上、在来工法と比較すると自由度が低いという弱点を抱えています。例えば、設置予定の浴槽の大きさに合わなかったり、後付けで設備を導入できない恐れがあります。
どうしても導入予定の浴室天井の高さが合わない場合には、ハーフユニットバスと呼ばれる下部分だけセットになったユニットバスも検討してみると良いでしょう。
2.お風呂(浴室)リフォームの費用目安や工事期間
2-1.ユニットバスへの変更リフォーム(80万円〜)6日間前後
在来工法の浴室からユニットバスへの変更は、目安として80万円前後が費用目安です。さらに、リフォームの内容やオプションによって価格が前後します。
ユニットバスへの変更工事で内装や脱衣所・洗面所の改組工事を追加する場合には、リフォーム費用が追加されます。浴室の拡張や給湯器の交換が伴う場合には、さらに費用が高くなるケースが予想されるでしょう。
またユニットバスからユニットバスへのリフォームは、在来工法からユニットバスへ変更するリフォームと比較すると短期間・低価格で工事が済むケースもあります。
2-2.在来工法でのお風呂・浴室リフォーム(150万円〜)2週間前後
在来工法で浴槽の変更や新たな浴室を作る場合、リフォーム費用は150万円以上が目安です。浴槽と新たな浴室の工事が伴うため、かなり大掛かりなリフォームとなります。
リフォーム期間が長期化しやすい浴室で、工期の目安は2週間程度です。加えて防水処理やコンクリートを乾かす工程などがあるため、ユニットバスと比較すると工期が長くなりやすいので注意しましょう。
一方、在来工法を在来工法のままユニットバス風に簡易的なリフォームを施す場合は、費用目安は大幅に下がり短期間で施工ができます。
3.お風呂(浴室)リフォームの費用を安くする方法
3-1.パネル工法
パネル工法は在来工法が施されたタイル張りの浴槽に、パネルや床にバスシートを貼り付けてユニットバス風に仕上げる簡易的なリフォーム工事です。在来工法の弱点である施工時間も短縮でき、施工費用が比較的安いのもパネル工法の特徴です。
反面、表面的なリフォームのため、水漏れや痛みといった劣化は修復できません。コーキングや浴室内のひび割れなど、浴室自体の老朽化が進み水漏れが発生する恐れのある場合には推奨できないため注意しましょう。
3-2.浴槽塗装
浴槽塗装は既存の浴槽を塗装して、新品のような艶感のある浴槽へリフォームを施す施工方法です。浴槽塗装のメリットは、浴室交換と比較すると安価にリフォームを済ませることができる点でしょう。
注意点として塗料は防水性とカビに強い強力な塗料を使用する必要があるため、量販店で購入できる塗料は剥がれてしまう恐れがあります。加えて塗料も強力で取り扱いが難しいため、周囲に付着すると除去が非常に困難です。
3-3.補助金・助成金を活用する
お風呂・浴室リフォームは一定の条件を満たすと、国や自治体が設けている補助金・助成金が利用できる場合があります。
一例として、お風呂のリフォームで一定条件を満たすと利用できる補助金例は、以下のようなものが挙げられます。
※上記の補助金制度の紹介は2024年3月調査時点の内容です。自治体によって個別の補助金制度が設けられていたり、時期によって制度の条件や内容が変更されるためご注意ください。
特に介護に特化した省エネの浴槽へのリフォームは、保証金の条件を満たしている可能性が高くなります。注意点として、補助金や助成金を利用する場合は、簡易的なお風呂・浴室リフォームでは利用できない可能性が高い点や、国や自治体が指定している基準を満たしている必要があります。
規模が大きいお風呂・浴槽リフォームの工事を検討している方は、基準を満たしているかどうか国や自治体のサイトで詳細をチェックしてみましょう。
3-4.複数社から見積もりを取って比較する
依頼するリフォーム会社によって工事の費用や期間は異なってきます。また、各社によって対応できる内容や保証内容にも違いがあるため、費用だけでなくサービス面についても比較することが大切なポイントとなってきます。
複数社の見積もりを取る際は、複数のリフォーム業者に見積もりの依頼ができるリフォーム一括見積サイトが便利です。リフォーム一括見積サイトでは、提携しているリフォーム会社へ一括で見積もり依頼ができるので、工事内容や費用を手軽に比較できます。また、見積サイトが悪質なリフォーム会社を排除してくれている点も、利用するメリットと言えるでしょう。
主なリフォーム一括見積サイト
運営会社 | 対応エリア | 加盟社数 | 一度の紹介数 | |
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4.お風呂・浴室リフォームの注意点
4-1.工事中はお風呂・浴室が使えない
リフォーム中はお風呂・浴室の利用ができません。工事中の間は近くの銭湯やネットカフェのシャワー、ホテルなどを利用するなどの工夫が求められます。
特に真夏など汗ばむ季節では、お風呂・浴室が利用できないのは不便だと感じることが想定されます。特殊な素材を使用した在来工法はリフォーム期間が長くなる傾向があるため、施行中はお風呂・浴室が利用できない点に注意しましょう。
4-2.マンションのお風呂・浴室リフォームは管理規定に注意
マンションのお風呂・浴室リフォームは、管理規定により土日に作業できないケースもあります。また多くの場合、マンションでのリフォームは「工事日程・工事内容・業者の情報」などを記載した工事申請を管理組合に提出する必要があります。
戸建て住宅と比較すると、マンションのお風呂・浴室リフォームは工期が伸びる事例も珍しくありません。マンションのお風呂・浴室をリフォームを予定している場合は、自身の判断で勝手に工事を進めることができない可能性があるため注意が必要です。
4-3.戸建はシロアリ被害に注意
戸建のお風呂・浴室はシロアリ被害が発生しやすい箇所となります。シロアリは湿気を含んだ木材を好物としており、水気がとどまりやすいお風呂・浴室といった水回り周辺は格好のターゲットになるためです。
特に築年数が経過した物件や、換気がおこなわれない空き家は水回り周辺でシロアリ被害がすでに発生している可能性が高くなります。お風呂・浴室や脱衣所リフォームの解体や内装工事で、被害が発覚する事例も珍しくありません。
シロアリの駆除業者への依頼はおおよそ10〜20万円程度が目安となりますが、腐食が進んだ箇所の修繕は追加リフォームが予想されます。古い戸建物件のお風呂・浴室をリフォームする際には、シロアリ被害による追加費用で修繕コストが上がる可能性が高い点も押さえておきましょう。
まとめ
お風呂・浴室は、既存の施工方法の把握と、今後リフォーム予定の工法によって施工費用・工事期間が変動します。おおよそのリフォーム費用と後期を予想するためには、現状の浴室と希望している浴室種類の把握が重要です。
また、リフォーム業者によって同じ工事内容であっても費用や工期が異なります。複数社から見積もりを取ったり、提案内容を比較するなどして、リフォームを進めていくと良いでしょう。
HIROTSUGU
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