不動産投資を始める上で悩むのが、どの会社と付き合えばよいのかという点です。不動産投資の会社の数は非常に多いため、口コミを見て評判が良さそうなところに決める、あるいは評判が悪そうだから避けるといった決め方をされている方も多いのではないでしょうか?
しかし、口コミの評判だけでは判断を誤ってしまう可能性も少なくありません。不動産投資は10年以上の長期投資となることが多いものですので、慎重に判断をしていきたいところです。そこで、この記事では口コミだけに頼らない会社の判断方法をご紹介していきたいと思います。
- 上場しているか?
- 創業から何年が経っているか?
- サイトや資料に客観的な実績が掲載されているか?
- 投資リスクに関する説明と対処策が十分か?
- 投資エリアや物件の種類は?
- 自分が住みたいと思える物件か?
- 営業が顧客のために提案・行動しているか?
- 融資金利や融資期間、必要な頭金はどれくらいか?
- リピーター率はどれくらいか?
1.上場しているか?
まずチェックしておきたいのは、検討している企業が上場しているかどうかというポイントです。上場企業は単に知名度が高いというだけではなく、以下のような上場のための審査を通過した企業となるので、リスク情報の開示、企業経営の健全性、コーポレート・ガバナンスなど様々な面で非上場の企業よりも信頼を置くことができます。
項目 | 上場審査の内容(東京証券取引所のケース) |
---|---|
企業内容、リスク情報等の開示の適切性 | 企業内容、リスク情報等の開示を適切に行うことができる状況にあること |
企業経営の健全性 | 事業を公正かつ忠実に遂行していること |
企業のコーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の有効性 | コーポレート・ガバナンス及び内部管理体制が、企業の規模や成熟度等に応じて整備され、適切に機能していること |
事業計画の合理性 | 相応に合理的な事業計画を策定しており、当該事業計画を遂行するために必要な事業基盤を整備していること又は整備する合理的な見込みのあること |
※東京証券取引所の上場審査の内容より
2.創業から何年が経っているか?
不動産投資会社の場合、創業年数は重要な指標の一つとなります。創業年数を判断する一つ目の時期はリーマンショックがあった2009年前後、もう一つの時期はバブル時期の1990年前後となります。
バブルやリーマンショックを乗り越えて企業経営を続けることができているということは、企業体力や経営体制がしっかりとしているということになります。
3.サイトや資料に客観的な実績が掲載されているか?
評判と併せてチェックをしたいのが、会社や物件の実績です。以下のようなポイントがサイトや資料上に掲載されているかをチェックしておきましょう。
- 開発棟数・着工数
- オーナー数
- 管理戸数、入居率
- 滞納率、家賃回収率
- 融資実績(金利・融資期間など)
- 受賞歴(グッドデザイン賞など)
4.投資リスクに関する説明と対処策が十分か?
サイトや資料、対面営業の場で見ておきたいのは、投資リスクに関する説明と対処策です。不動産投資を進めていく上では、下記のように様々なリスクが存在します。
- 空室リスク
- 家賃滞納リスク
- 賃料下落リスク
- 競合進出リスク
- 地震・天災リスク
- エリア価値の低下リスク
- 金利上昇・融資審査の厳格化リスク
- 法令・税制変更リスク など
これらのリスクについてきちんと説明がされているか、そしてそのリスクに対してどのような対処策が講じられているのかを確認するようにしましょう。
5.投資エリアや物件の種類は?
不動産投資会社によって、どのエリアに投資できるかというのが異なります。投資エリアを「首都圏」「東京都・横浜」「都心23区のみ」といった形で限定している会社も多いので、サイト上でどのエリアに投資ができるかを確認する必要があります。
また、物件についても、新築・中古、マンション・アパート、区分・一棟など、どの種類の物件に投資ができるかも重要なポイントです。サイトや資料で投資できる物件の種類を確認できることが多いのですが、掲載されている以外の取り扱い物件が存在するケースもありますので、気になる会社がある場合は、物件の種類についても直接たずねてみると良いででしょう。
6.自分が住みたいと思える物件か?
購入しようとしている物件を実際の目で見て、クオリティを確認することも重要です。入居者の目線で、同じエリアの他の物件とも見比べながら、設定賃料でその物件に住みたいと思えるかどうかを考えてみましょう。
また、配偶者がいる場合は、配偶者にも物件を一緒に見てもらうことで、自分だけでは気づかないことに気がつくことができる可能性があります。
7.営業が顧客のために提案・行動しているか?
担当の営業がどういう行動を取っているかも注意をして見たいポイントです。顧客のために行動する営業には、以下のような点が共通していますので、対面営業の際にはチェックをすると良いでしょう。
- メールや電話のレスポンスが遅い
- 自分のニーズをきちんとヒアリングしてくれる
- 質問に対してわかりやすく的確に回答してれる
- メリット・デメリットを両方きちんと説明してくれる
- 購入を急かさない
8.融資金利や融資期間、必要な頭金はどれくらいか?
不動産投資は購入金額が数千万円以上になることが多いため、融資を利用して投資するケースが多くなります。毎月の収支は家賃収入から融資の返済や経費を差し引いたものとなりますので、融資条件は成否を左右する非常に重要なポイントの一つです。
特に、融資金利・融資期間・必要な頭金の3つについては投資を始める前にしっかりと確認をしておくべきポイントです。たとえば、融資の紹介実績が豊富なシノケンプロデュースという会社は、入居率99%(2018年3月末時点)という実績に加えて物件の品質も高く評価されており、金利1%台・融資期間35年・頭金ゼロといった好条件でのローン実績があります。利用する会社によっては融資条件が大きく異なるケースがあるため、注意が必要なポイントです。
9.リピーター率はどれくらいか?
リピーター率は顧客満足度を測る重要な指標となります。不動産投資は金額が高いため、他の商品のように気軽に買えるものではありません。不動産投資でリピーターとなる人は、一件目の投資がうまくいって会社や物件に対する満足度が高いケースです。
たとえば、リピーター率が50%以上を占める場合は、既存顧客と良い関係を築いている可能性が高く、新規顧客にもゴリ押しで販売をする会社ではない可能性が高いと考えられます。リピーター率が公開されていない場合は、担当の営業に確認をしてみることをおすすめします。
HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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