アットホームが「空き家・空き地」取引等に関する実態・意識調査。不動産業者、自治体にアンケート

不動産情報サービスのアットホーム株式会社は12月18日、全国の「アットホーム」加盟店と、「アットホーム 空き家バンク」に参画している自治体を対象に実施した「空き家・空き地」取引等に関する実態・意識調査の結果を公表した。

同調査における「空き家・空き地」は「建築物またはこれに附属する工作物であって、居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの(概ね1年以上の利用実態がない)もの」と定義している。メールによるWebアンケートで加盟店には今年9月13日~20日、自治体には空き家対策を行っている担当部課(同社把握部課のみ)に9月27日〜10月4日にかけ実施、有効回答数はアットホーム加盟店904、自治体が163。

不動産会社に、2023年度に空き家・空き地取引に関わったかどうかを聞いたところ、「はい」が69.2%、。不動産取引全体の中で「空き家・空き地」の割合については、最多が「1~10%」で49.7%。以下、「11~20%」(19.3%)、「21~30%」(10.7%)だった。

実際に空き家取引に取り組む自治体は42.3%。実際に空き家取引を行う自治体に、昨年と比較して空き家所有者からの相談量について聞くと、約半数が「増えた」と回答した。空き家所有者からの相談は「売買の相談」が87%で最多。次いで、「解体・除却の相談」(68.1%)、「空き家管理に関する相談」(49.3%)が続く。

2024年4月に開始する「相続登記の申請義務化」に関する相談を受けた自治体は約2割。義務化に先立ち、制度の確認をする人が一定数いるようだ。一方、12月13日に開始した「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」に関する相談を受けた自治体は全体の約15%となった。

空き家・空き地対策に関する業務が増加傾向にあるのに対し、自治体に空き家・空き地対策を対応している人数を聞くと、58.9%が「1~2人」で対応していることが分かった。空き家関連業務に対しては、「人員不足」を課題としてあげる自治体が多数を占めた。

The following two tabs change content below.

HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チームは、不動産投資や金融知識が豊富なメンバーが不動産投資の基礎知識からローン融資のポイント、他の投資手法との客観的な比較などを初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融メディア「HEDGE GUIDE」