アメリカ不動産投資で大切なエージェント選びのポイントは?注意点も解説

アメリカ不動産投資では、良いエージェントの協力を得ることが重要です。アメリカ国内の物件や不動産市場の情報を収集するためには、現地の状況に詳しいエージェントの協力が不可欠であるためです。

しかし、良いエージェントを探して選ぶにはどのようなポイントに気を付ければ良いのか分からず、悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか?

そこでこの記事では、アメリカ不動産投資成功のカギを握るエージェントの選び方や、混同しやすいエスクローとの違い、注意点などについて解説します。

目次

  1. アメリカ不動産投資、「エージェント」「エスクロー」「ブローカー」の違いとは
    1-1.不動産の売買仲介を行う「エージェント」
    1-2.不動産売買の公正性を期す「エスクロー」
    1-3.アメリカの不動産会社である「ブローカー」
  2. 物件購入のカギを握るエージェントの選び方
    2-1.不動産専業エージェントを選ぶ
    2-2.過去に物件購入した買主の口コミを参照する
    2-3.日本人会のウェブサイトで日本人エージェントを探してみる
    2-4.日本国内の不動産会社を利用する
  3. エージェントと契約するときの注意点
    3-1.エージェントを介して詳細な情報を収集する
    3-2.サインを求められたら何の書類なのか確認する
    3-3.専属契約後は他のエージェントに依頼しない
  4. まとめ

1.アメリカ不動産投資、「エージェント」「エスクロー」「ブローカー」の違いとは

最初に、アメリカ不動産の購入手続きにおいて混同しやすいエージェントとエスクロー、ブローカーの違いについて解説します。

エスクローは、アメリカ不動産特有の関係者なので、日本の不動産取引には登場しません。また、エージェントとエスクローとは、取引の過程における役割が明確に分かれています。

1-1.不動産の売買仲介を行う「エージェント」

アメリカ不動産では、購入するときも売却するときも、主にエージェントを介して情報収集および手続きが行われています。

アメリカでは売主・買主の片方と契約することを「Single Agency = シングルエージェンシー」といいます。両方と契約するのは「Dual Agency = デュアルエージェンシー」です。

なお、アメリカでは売主・買主の双方とエージェント契約を締結する、いわゆる「両手仲介」が禁じられている州もあり、売主と買主とは別々の不動産エージェントと契約するケースが多くなっています。

別々に契約するシングルエージェンシーの場合、取引成立時には売主・買主双方のエージェントに対して、別々にエージェント手数料が発生します。アメリカでは売主が買主分の手数料も負担するのが取引慣例となっています。

また、アメリカにも日本の「レインズ」に相当するMLS(=Multiple Listing Service)というシステムがあります。

売買不動産の情報はMLSに掲載され、MLSは有資格者しかログインできません。しかし、不動産エージェントと契約した買主は、データベースのアクセス権を付与され、MLSからも物件情報を探せるようになります。

1-2.不動産売買の公正性を期す「エスクロー」

アメリカでは、不動産売買の公正性を期すために、エスクローという第三者が取引に関与します。

買主は、不動産の売買代金をエスクローが所有する銀行口座に振り込み、売主はエスクローから代金を受け取ります。そのほか、不動産売買の精算書を作成したり、所有権移転登記の処理をしたりするのもエスクローの役割です。

つまり、エスクローは不動産情報を集めるエージェントとは異なり、不動産取引の際に信頼の置ける第三者を仲介させて取引の安全を担保する決済保全が目的となります。どちらも仲介を行っており混同しやすいポイントとなるため、注意しておきましょう。

1-3.アメリカの不動産会社である「ブローカー」

アメリカの不動産取引には、エージェントとは別にブローカーという資格もあります。ブローカーは不動産事業を営む法人を設立できます。一方、エージェントは自分で法人を設立できません。

不動産ブローカーとは日本でいう不動産会社、不動産エージェントは営業担当者と考えてみましょう。アメリカの不動産会社はエージェントに対して看板を貸し、エージェントは基本的に個人事業主となります。日本における生命保険営業の雇用形態に近いと言えます。

2.物件購入のカギを握るエージェントの選び方

アメリカ不動産の買主は、エリア情報や物件情報など投資に必要な情報について、エージェントから提供を受けます。エージェントは取引のパートナーとなるので、慎重に選ぶことが必要です。

アメリカでは、売主も買主もエージェントを介して情報収集や手続きを行います。つまり、豊富な不動産情報を扱うエージェントと契約するのが、不動産売買において重要なポイントとなります。

2-1.不動産専業エージェントを選ぶ

不動産エージェントは他の職業と兼業できるために、副業で不動産エージェントの仕事をしているアメリカ人も少なくありません。

副業で業務に当たっている不動産エージェントよりも、専業エージェントの方が不動産に関する知見が多い可能性があります。エージェント契約を結ぶ前に、専業エージェントかどうかを確認するとよいでしょう。

2-2.過去に物件購入した買主の口コミを参照する

RedfinやZillowなど、アメリカ不動産のポータルサイトで物件情報をみると、その物件を取り扱っているエージェントの情報を参照できます。

エージェントの情報には、そのエージェントが過去に取扱った物件の情報と、売主または買主からの評価・口コミが掲載されています。

口コミを見れば、そのエージェントの仕事ぶりを確認できるでしょう。ただし、ポータルサイトに掲載されている情報は全て英語表記となります。適宜Google翻訳などを利用して確認をしてみましょう。

なお、同じ物件に複数のエージェント情報が紐づいていることもあります。その場合もエージェントの評価を参照して選ぶとよいでしょう。

2-3.日本人会のウェブサイトで日本人エージェントを探してみる

前項では、不動産ポータルサイトに掲載されている情報からエージェントを選ぶ方法について解説しました。しかし、ポータルサイトで紹介されているエージェントは基本的にアメリカ人となるため、英語でのコミュニケーションが必要になります。

コミュニケーションの難易度を考慮すると、できれば日本人のエージェントと契約したい方も少なくないでしょう。しかし、ポータルサイトでは日本人エージェントに絞る機能はなく、見つけ出すまでに手間がかかります。

そこで、日本人会のウェブサイトを活用してみましょう。日本人会のウェブサイトに問い合わせすることで、日本人エージェントを見つけられる可能性があります。

現地では、日本人エージェントが進出企業が派遣する現地駐在員の住居を斡旋していることも多く、日本人駐在員が居住している物件情報などももらえる可能性があります。

2-4.日本国内の不動産会社を利用する

日本国内からアメリカ不動産を購入する場合、現地のエージェントが信頼できるかどうか判断が難しく、エージェント探しのハードルが高く感じている方も少なくないでしょう。

このような場合は、日本国内のアメリカ不動産の取り扱いがある不動産会社を利用することも検討してみましょう。日本企業であるために日本語でのコミュニケーションに加え、日本の税制や遠隔投資になることの悩みや不安についても手厚い回答を得ることが可能です。

例えば、東証1部上場の不動産投資会社である「オープンハウス」でもアメリカ不動産の販売・管理・売却を行っています。同社での不動産購入時にグループ会社のアイビーネットの融資プランを活用することで、購入する不動産を担保として最大で70%まで融資を受けられる特徴があります。

その他オープンハウスでは、初心者向けにアメリカ不動産の基礎がわかる不動産投資セミナーを定期的に開催しています。アメリカ不動産のリスクや起こりうるトラブルなどについても解説しているため、きちんと理解を深めてから投資を始めたい方は利用してみると良いでしょう。

【関連記事】オープンハウス(アメリカ不動産投資)の評判・口コミ

3.エージェントと契約するときの注意点

ここからは、実際に不動産エージェントと契約するときの注意点について解説します。

3-1.エージェントを介して詳細な情報を収集する

アメリカ不動産売買においては、主にエージェントを介して不動産情報が収集されています。

エージェントによってはより条件の良い不動産情報を持っている可能性もあるため、自分でよいと思う物件を見つけたとしても、独断で契約手続きなどを進めず、まずはエージェントに相談してみましょう。

3-2.サインを求められたら何の書類なのか確認する

最初に不動産エージェントと接触したとき、不動産エージェントが書類にサインを求めてくることがあります。

サインを求められたら、必ずサインする前に何の書類なのか確認しましょう。エージェントと取り交わしする書類には、以下のようなものがあります。

  • 免責事項に関する書類
  • エージェント契約に関する書類
  • 物件購入契約に関する書類

最初に接触したとき、免責事項に関する書類にサインをしても大きな問題はありません。しかし、エージェント契約に関する「Exclusive Agency(=専属エージェント契約)」などの契約書類にサインする場合には慎重に検討する必要があります。

この契約は、「いかなる場合でも、〜日間はそのエージェントを介して取引を行う」という強制力を持つものです。まだ複数のエージェントを比較している段階だと、ほかのエージェントとは契約できなくなってしまいます。

エージェント契約に関する書類には、他のエージェントと比較してもそのエージェントと契約したいと思う場合にサインするようにしましょう。

3-3.専属契約後は他のエージェントに依頼しない

RedfinやZillowなど、不動産ポータルサイトからエージェントに連絡することが可能です。なお、ポータルサイトに情報が掲載されているエージェントのことを、「リスティングエージェント」と呼びます。

ただし、すでにエージェントを決めて契約した後の場合は契約したエージェントに連絡するようにしましょう。契約済みのエージェントがいると、リスティングエージェントに連絡しても「あなたが契約したエージェントに連絡してください」と言われてしまいます。

独断で手続きなどを進めてしまうと、契約したエージェントとの信頼関係を損なう恐れもあるので注意しましょう。

まとめ

アメリカ不動産投資を進める時には、エージェントとは別にエスクローが関与してきます。両者の役割は明確に異なるので、あらかじめ把握しておくとよいでしょう。

また、エージェントを選ぶときには、過去の取引における口コミを参照して、専業エージェントを選ぶのが有効です。可能ならば、日本人エージェントも探してみましょう。

一度エージェントと契約したら、情報収集などは契約したエージェントを介して行うのが原則です。独断で手続きなどを進めて信頼関係を損なわないよう、注意することが重要になります。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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