サラリーマン必見!4つの年収別に見る不動産投資戦略

「不動産投資は年収が高い人がするものだろう」と思っているサラリーマンの方も多いのではないでしょうか。しかし、少子高齢化を背景に相続税対策や資産運用の手段の一つとして不動産投資をするサラリーマンは着実に増えています。

本記事では、「年収300万円台」「500万円台」「700万円台」「1000万円以上」など階層別に適した不動産投資の戦略を説明します。投資での目標、対象物件、資金調達、など不動産投資の取り組み方を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. 年収300万円台のサラリーマンの不動産投資戦略
    1. 投資目標と資金調達
    2. 対象物件と具体的な投資事例
    3. マンション投資の考え方
  2. 年収500万円台のサラリーマンの不動産投資戦略
    1. 投資目標と資金調達
    2. 対象物件と具体的な投資事例
    3. マンション投資の考え方
  3. 年収700万円台のサラリーマンの不動産投資戦略
    1. 投資目標と資金調達
    2. 対象物件と具体的な投資事例
    3. マンション投資の考え方
  4. 年収1,000万以上のサラリーマンの不動産投資戦略
    1. 投資目標と資金調達
    2. 対象物件と具体的な投資事例
    3. マンション投資の考え方

1 年収300万円台のサラリーマンの不動産投資戦略

ここでは年収300万円台のサラリーマンの方に参考となる不動産投資戦略の内容を紹介しましょう。

1-1 投資目標と資金調達先

おもな投資目標は次のようになります。

融資額および物件の取得価額 年収の5倍~8倍程度
融資金利 2%~4%*目標2%~2.5%前後
物件 おもに中古区分マンション
投資の方向性 一定の収益の確保、実績の形成および将来の資産形成を狙い、さらなる投資の拡大への足掛かりにするなど

資金調達は?

年収300万円台の場合、都市銀行や地方銀行などからの融資は多少厳しくなり、融資額は年収の5倍程度までになる可能性が高いといえます。

銀行等のなかには年収500万円以上といった融資条件を設けているケースも見られ、自己資金も投資額の2~3割程度を求めることが少なくないからです。

たとえば、どうしても3,000万円が必要な場合、ノンバンクを頼るという方法もありますが、金利が高くなるのでより正確な収支計算が求められます。不動産事業者と提携している銀行や信用金庫を検討するほうが審査や融資条件で有利になるでしょう。不動産事業者の提携ローンの場合、不動産事業者の信頼度やその融資物件の評価面から審査に合格しやすく融資が受けられやすくなります。

融資を受けやすくするためのコツ

金利は投資家、調達先と融資物件により決定されますが、年収300万円台の方の場合、銀行などで3%前後、ノンバンクで4%以上になる可能性があります。

少しでも融資を受けやすくするためにも、「綿密な収支計画を立てて金融機関と交渉する」「不動産事業者から紹介、あるいは事業者が提携している金融機関と交渉する」といった対策が必要です。

1-2 対象物件と具体的な投資事例

対象物件の価額は年収の5倍~8倍程度が想定され、2,500万円程度の物件が1つの目安になるでしょう。

2,500万円~3,000万円の物件を想定する場合、物件の地域にもよりますが新築のワンルームマンションや中古の区分マンションなどが主要な対象となります。郊外や地方なら中古アパート1棟への投資も不可能ではありません。なお、物件の選定では融資が可能な築年数の考慮が必要です。

年収300万円台の具体事例

【ファミリータイプのマンション950万円(東京都福生市)の場合】

条件 購入諸経費 67万円
家賃収入(年間) 98万円
稼働率 90%
維持比率 10%
自己資金 95万円
返済期間 24年
金利 2.8%
年間収支(手取り) 約30万円
表面利回り 10.31%

*上記の購入諸経費、稼働率、維持比率は参考数値であり、家賃の低下などを見込んでいないため、実際の投資結果とは異なり場合があります(以下の各年収の事例も同様)。

1-3 マンション投資の考え方

物件の購入価額から大きな収入を期待するのは困難といえます。そのため年収が増えた段階でより大きな投資へのステップアップを図るために、一定の収益と投資の実績を積むことを目的にするとよいでしょう。例えば、数年以上の投資実績を経たあと、資金的に余裕ができればさらにもう1戸に増やし、投資規模の拡大を図ることなどが考えられます。

2 年収500万円台のサラリーマンの不動産投資戦略

年収500万円台の方の不動産投資戦略は次のような内容になります。

2-1 投資目標と資金調達

融資額および物件の取得価額 年収の5倍~10倍程度
融資金利 2%~4%(*1%台後半も可能)
物件 新築区分マンション、都市部郊外や地方のアパート1棟
投資の方向性 収益を拡大するとともに不動産賃貸事業としての実績を積み増していくことが期待されます

資金調達は?

資金調達先では、年収300万円台の方以上に都市銀行や地方銀行からの融資が受けられやすくなります。ただ、中古アパートなどへの投資の際には頭金2~3割を求められることもあるため、注意が必要です。

銀行等からの融資が困難な場合はノンバンクの検討も必要ですが、基本的には不動産投資事業者と提携している金融機関から検討するのがよいでしょう。

借入額は年収の5倍~10倍が想定できますが、個人の属性や物件によっては10倍以上の融資も期待できます。融資額としては5000万円以上の物件の借り入れも可能です。新築アパートの場合は1億円の物件が購入できるケースもあります。

アパートや築古の中古マンションなどの物件の場合は金利3%以上になるケースもありますが、新築マンションや築浅の中古マンションなどであれば金利1%後半~2%台の借り入れも期待できるでしょう。

2-2 対象物件と具体的な投資事例

対象物件の価額は融資額の関係から5,000万円程度の物件が射程に入ります。5,000万円の物件なら新築の区分マンションのほか、都市部郊外や地方の中古アパート1棟への投資も可能です。

収益性の高い都市部の新築ワンルームマンションや、都市部に近い中古アパート1棟などへの投資が有力な候補として挙げられます。

年収500万円台の具体事例

【物件価格6,000万円の中古アパート1棟(千葉県)】

条件 購入諸経費 420万円
家賃収入(年間) 552万円
稼働率 90%
維持比率 15%
自己資金 1,200万円
返済期間 22年
金利 2.7%
年間収支(手取り) 約99万円
表面利回り 9.2%

2-3 マンション投資の考え方

年間100万円程度の利益を得ることが期待できますが、さらに収益を上げるにはもっと表面利回りの高い物件か、融資金利の低いローンの利用や頭金の増額が求められます。5,000万円程度の金額にもなると2~3割の頭金が求められることも多いので、対応が難しい場合は区分マンションを1戸ずつ増やしていくという方法も有効でしょう。

3 年収700万円台のサラリーマンの不動産投資戦略

年収700万円台の方の不動産投資戦略の内容は以下のとおりです。

3-1 投資目標と資金調達

融資額および物件の取得価額 年収の5倍~8倍程度
融資金利 目標として1%台
物件 複数戸の区分マンション、都市部や郊外等の中古アパート1棟
投資の方向性 年収500万円台の方よりも有利な条件での借り入れが期待でき、より大きな収益を狙うことが可能。中古アパート1棟の投資のほか、区分マンションの複数戸の投資も射程圏内で、不動産賃貸事業の規模拡大が実現できる

資金調達は?

資金調達先では都市銀行のほか多様な金融機関からの借り入れが可能です。すでに不動産投資をしている方は、借入金の借り換えにより有利な条件に変更できることもあるでしょう。なお、不動産賃貸事業としてなら日本政策公庫からの融資も可能です。

借入額は年収の5倍~10倍が想定されますが、個人の属性や物件によっては10倍以上の融資も期待できます。区分マンションであれば5,000万円~8,000万円、一棟投資の場合は1億円~2億円といった借り入れも不可能ではないでしょう。

金利は個人の属性等により1%台が期待できますが、一棟投資の場合は2%~3%になることがあります。金利が3.5%を上回る場合は他の金融機関を検討してみたほうが良いでしょう。

3-2 対象物件と具体的な投資事例

対象物件の価額は7,000万円程度の物件が射程に入り、複数の区分マンションのほか、都市部等での中古アパート1棟への投資も可能です。

都市部の新築ワンルーム・ファミリータイプ(マンション)のほか、都市部の中古アパート1棟への投資が有力な候補になります。

年収700万円台の具体事例

【物件価格7,770万円の中古アパート1棟(東京都八王子市)の例】

条件 購入諸経費 544万円
家賃収入(年間) 696万円
稼働率 90%
維持比率 15%
自己資金 1,554万円
返済期間 21年
金利 2.4%
年間収支(手取り) 約111万円
表面利回り 8.95%

3-3 マンション投資の考え方

フルローンを狙うことが可能ですが、頭金を入れるかどうかで金利の交渉余地がある場合は検討してみると良いでしょう。複数戸を買い進めたいという場合には、フルローンを中心に検討し、自己資金を手元に残しておくと良いでしょう。

4 年収1,000万円以上のサラリーマンの不動産投資戦略

ここでは年収1,000万円以上の方向けの不動産投資戦略を説明します。

4-1 投資目標と資金調達

投資目標は以下のとおりです。

融資額および物件の取得価額 年収の5倍~8倍程度
融資金利 目標は1%~1.5%
物件 複数の区分マンションから中古マンション1棟やアパート1棟まで可能
投資の方向性 対象はアパート1棟のほか中古マンション1棟への投資も可能で、区分マンションなら3戸~5戸程度の投資も期待できる。最も有利な融資条件を活用して最大の収益を目指し、得られた収益で次の投資の拡大も狙える

資金調達は?

都市銀行のほか多様な金融機関と最も有利な借入条件での利用が可能です。

借入額は1億円~2億円程度まで期待することができます。ただし、築古の中古アパートなどリスクが高い収益物件に関しては2~3割の頭金が要求されるケースもあります。すでに不動産投資事業で実績がある方などは交渉することで頭金の割合を下げることも可能でしょう。

金利も最低ラインでの適用が受けられ、ケースによっては1%前後の超低金利も不可能ではないでしょう。不動産事業者の提携ローンの利用以外でも、実績があれば金融機関と直接交渉することで特別な低金利が受けられることもあります。

4-2 対象物件と具体的な投資事例

対象物件の価額としては1億円~2億円程度も可能です。都市部等の複数の区分マンションおよび中古マンション1棟のほか、新築・中古アパート1棟への投資もできるでしょう。

都市部で交通アクセス等の良い立地にある収益性の高い物件などが候補に挙げられます。

年収1000万円台の具体事例

【物件価格1億1,500万円の中古マンション1棟(東京都八王子市)の例】

条件 購入諸経費 805万円
家賃収入(年間) 977万円
稼働率 90%
維持比率 15%
自己資金 2,300万円
返済期間 22年
金利 2.0%
年間収支(手取り) 約169万円
表面利回り 8.51%

4-3 マンション投資の考え方

1億円以上の一棟物件を購入することもできますが、リスクが気になる方は数千万円の区分マンションを複数戸に分散することを検討すると良いでしょう。

なお、投資規模が拡大し収入が増えていくと所得税の税率が高くなり、多くの利益が税金としてとられることになるので、法人化の検討も視野に入ってくるでしょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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