不動産投資を1万円~100万円の投資額で始める方法は?投資手法を4つ紹介

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不動産投資は、主にはマンションやアパートなどの収益不動産を他人に貸し出して賃料収入を得ることを目的とした投資方法です。金融機関の融資によるレバレッジ効果や、値動きのリスクが少ないことから長期的な資産形成にも向いているメリットがあります。

しかし、不動産投資は不動産を購入しなければ始めることができません。アパートやマンションなどの不動産を購入するために、数百万円~数千万円程度のまとまった資金が必要となる点がデメリットと言えました。

このような背景がありつつも、近年では少額の自己資金で不動産投資を始めることが可能となってきています。そこで本記事では、1万円~100万円という、少ない自己資金で始めることができる不動産投資の手法についてお伝えしていきます。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. 1万円~100万円の少額で始められる不動産投資の方法
    1-1.不動産投資型クラウドファンディング
    1-2.ソーシャルレンディング
    1-3.REIT
    1-4.空き家投資
  2. まとめ

1.1万円~100万円の少額で始められる不動産投資の方法

100万円以下の資金で始められる不動産投資の方法として、どのようなものがあるのかをご紹介します。

1-1.不動産投資型クラウドファンディング

不動産投資型クラウドファンディングとは、不動産の運用会社が複数の投資家から集めたお金を元に不動産を購入し、不動産を運用して得た家賃収入や、不動産を売却して生まれた利益を投資家に分配する投資手法です。

不動産投資型クラウドファンディングは1万円などの少額資金から始めることが可能で、多くの企業により様々な特徴を持ったサービスが提供されています。

不動産投資型クラウドファンディングのメリット

実物不動産投資では、投資家自身が客付けの施策を考えたり、不動産会社との手続き、契約、施策などを行います。不動産を取得した後は管理会社へ大部分の作業を委託できますが、入退去や修繕などのタイミングに合わせて投資判断に迫られることもあります。

一方で、不動産投資型クラウドファンディングに投資する場合は運用のための作業を必要としません。不動産投資型クラウドファンディングの運営会社が投資判断も含む運営・管理を代行してくれるため、運用の手間を省くことができます。

また、クラウドファンディングの仕組みを使っていることから、これまで個人投資家にとって投資対象となりえなかった物流不動産や商業施設など大型のものから、地方のハイリスク物件など、少額資金で様々な投資対象が選べる点もメリットとなります。

不動産投資型クラウドファンディングのデメリット

不動産投資型クラウドファンディングは、間接的に収益不動産へ投資を行うため、空室が発生すると賃料収入が減り、投資家への分配が減少する可能性があります。

また、不動産投資型クラウドファンディングでは、案件の運用終了後に不動産を売却して投資家に資金を返済します。その売却価格が購入時よりも低い価格になってしまえば、投資家に投資元本の満額が返済されない可能性もあります。

その他、実際に不動産を所有するわけではないことから、金融機関の融資レバレッジが使えず資金効率が下がったり、税制上のメリットが受けられなかったりなどの点もデメリットとなります。

【関連記事】不動産投資型クラウドファンディングを選ぶポイントは?注目の6社を紹介

1-2.ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングは、融資型クラウドファンディングと呼ばれる投資手法です。不動産投資型クラウドファンディングと同じく1万円などの少額から始めることが可能です。

不動産投資型クラウドファンディングは不動産を購入し家賃収入などを投資家に分配しますが、ソーシャルレンディングは「貸付」という形式で契約し、金利収入を主な収益源とします。投資対象は収益不動産だけでなく、国内の中小企業や新興国の事業など様々です。

ソーシャルレンディングのメリット

ソーシャルレンディングのメリットは、不動産投資型クラウドファンディングと同じく自分で運用する必要がない点です。

貸付金利による収入であるため、売却の利益や賃貸運用のパフォーマンスによる影響を受けにくく、不動産投資型クラウドファンディングと比較して一定の利益を見込みやすいメリットがあります。この点は、不動産投資型クラウドファンディングに対するメリットと言えるでしょう。

ソーシャルレンディングのデメリット

ソーシャルレンディングのデメリットは、運用期間中のキャンセルができないことです。 金銭消費賃貸借契約の期間中は貸付のキャンセルができず、自分の資金が拘束されて引き出すことができません。なお、多くの不動産投資型クラウドファンディングサービスでもキャンセル不可となっていますが、一部のサービスでは手数料を払うことでキャンセル対応しているケースがあります。

またソーシャルレンディングは貸付であるため、融資先の会社が倒産してしまうと、投資した資金を大きく失う貸し倒れのリスクがあります。ソーシャルレンディング会社はリスク対策のために担保や保証などを設定している案件もあるため、貸付時の資産保全のための対策をしっかりと見ておきましょう。

ソーシャルレンディング投資は、高利回りとなるほど融資先の企業の返済負担が大きくなり、ハイリスクになる点に注意が必要です。

【関連記事】ソーシャルレンディング投資歴5年の私が本当に伝えたい7つのこと

1-3.REIT

REITとは不動産投資信託の略称です。REITは証券市場に上場しており、投資家は証券会社を通して購入することができます。

REITの運用会社は不動産を運用し、生じた利益を分配金として、投資家に分配します。REITを購入する場合は銘柄により必要資金は異なりますが、手頃な銘柄であれば10万円前後から購入できます。

一方で基準価額の変動が激しく、分配金以上の損失が出てしまうリスクがある点に注意が必要です。

REITのメリット

REITは証券市場で日々相場が変動しており、購入した銘柄の相場が上がればキャピタルゲインを得ることができます。加えて不動産の賃料収入があるため、それぞれに設定された分配金を得ることもできます。

また、証券取引所で売買が行えることから流動性が高く、不動産への投資でありながら現金化が容易であることもREITの大きなメリットと言えるでしょう。

REITのデメリット

REIT の分配金のおおよその利回りは2%~4%であり、これは不動産投資型クラウドファンディングやソーシャルレンディングの利回りよりもやや低い数字です。

またREITは値上がり・値下がりの上下幅が大きい、いわゆるボラティリティが高い投資対象です。キャピタルゲインによって大きな利益を狙える反面、値動きが激しく、一気に大きな損失が発生する可能性があります。

【関連記事】REIT(リート)投資のメリット・デメリットは?配当の仕組みや注意点も

1-4.空き家投資

空き家投資は、誰も住んでいない、非常に安く売られている不動産物件を購入して運用する投資手法です。

日本は郊外を中心に過疎化が進んでおり、空き家の増加が社会問題となっています。空き家に誰も住む人がいない状態でも、持ち主には固定資産税が発生してしまい、負担に感じる方も多くいます。

空き家投資では、このような空き家を格安で購入し、リフォームを施して、人が住める状態にして貸し出すことで家賃収入を得ます。物件購入費とリフォーム費用を合わせても、100~300万円ほどで投資用の空き家物件を購入できるケースも見られています。

空き家投資のメリット

空き家投資のメリットは、格安で不動産を購入して高い利回りを見込むことができる点です。自主管理を行うノウハウや時間的な余裕があれば、メンテナンスの費用も大きく抑えることができ、自分の創意工夫次第で、大きな利回りを狙うことができます。

空き家投資のデメリット

空き家投資のデメリットは、空き家となっている住居のエリアで賃貸需要が見込めるのかどうかの調査に加えて、適切なリフォームの知識、入居付けを行ってもらうための業者との関係性作りなど、様々な専門的な知識や作業が必要になる点です。

これらの点から、初心者が行うにはややハードルの高い投資方法と言えます。リフォームをして物件の魅力をアップしようとしても、リフォームの経験がない人では効果的に魅力のあるリフォームができないことも多くあります。

【関連記事】空き家投資のメリット・デメリットは?始め方や注意点も

まとめ

今回は、少額から始められるさまざまな不動産投資の手法をご紹介しました。それぞれ運用の手間がかかるもの、運用せずに分配金を待つものなど、性質や利回り、利益の仕組みは異なっています。

少額資金で始められるという共通点はありつつも、中にはハイリスクな投資方法もあります。メリットとデメリット、そしてリスクをしっかりと知り、自分に合った投資手法を見つけていきましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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