中野区のマンション売却・査定はいくらになる？間取り、築年数から売却相場を検証

東京都中野区は、新宿区や渋谷区に隣接していながらも住宅街や商店街などが多く、さまざまな世代の方が住んでいます。「東京都の人口（推計）」によると2022年10月1日時点の人口は344,050人となっており東京23区では13番目の多さ、人口密度は22,069人と東京23区内では2番目の高さになっています。

賃貸物件の家賃が安いことでも知られる中野区ではどのような中古マンションの傾向があるのか、今回のコラムでは「三井のリハウス」が公開している間取りや築年数、価格の傾向、購入検討者の数などデータをもとに検証していきます。

三井のリハウス

三井のリハウスは、三井グループの不動産会社「三井不動産リアルティ」が行っている不動産コンサルティング事業の名称です。全国に店舗を展開しており、大手不動産会社ならではのネットワークを強みに不動産仲介事業に特化したサービスを提供しています。豊富な取引実績は数字にも表れており、全国仲介取扱件数は累積で100万件を突破しています。

主な事業は、個人向けの不動産における、売却、購入、賃貸に関するさまざまなサービスの提供です。不動産売却に関しては、不動産売買のプロによる査定を依頼することができます。売却するかどうかの判断は査定後に決められるため、「まずは価格を知りたい」「売却するか活用するか悩んでいる」という方でも利用しやすい不動産査定サービスとなっています。

目次

1. 中野区で販売されている中古マンションの平均価格
2. 中野区で販売されている中古マンションの間取りにおける特徴
3. 中野区で販売されている中古マンションの築年数における特徴
4. 中野区のマンションの購入を検討している人数
5. まとめ

1　中野区で販売されている中古マンションの平均価格

三井のリハウスでは、自社で取り扱っている物件の売出情報について、東京23区別に売り出し中物件数と平均価格などのデータを提供しています。そのデータをもとに、東京23区における中古マンションについて、平均価格（2022年11月15日時点）の上位5位までと中野区をランキングにしたのが下記の表です。

東京23区における中古マンションの平均価格

中野区で販売されている中古マンションの平均価格は5,130万円で、東京23区内では13番目に位置しています。

一方、価格の変動についてまとめたのが下記の表です。2022年10月17日からの価格の変動について、東京23区内で大きい順から5番目までと中野区を表しています。

2022年10月17日～11月15日の間でマンション価格の変動が大きいエリア

中野区で販売されている中古マンションの平均価格は、2022年10月17日時点から149万円の上昇となっています。東京23区のうち9番目の上昇額です。

また販売中の物件数についても分析してみましょう。東京23区で販売されているマンションの数を区別にランキングにしたのが下記の表です。上位5番目までの区と中野区で、どれくらいの物件数が販売されているのか、確認できます。

東京23区で販売されているマンションの数

中野区で販売されている中古マンションの数は142件で、138件だった2022年10月17日時点に比べて4件増えています。

物件数が増えて、平均価格が上昇していることから、平均価格よりも高い価格の物件が増えていることも推測できます。

2　中野区で販売されている中古マンションの間取りにおける特徴

次は、販売されている中古マンションの間取りに関しての検証です。下記の表は、中野区で販売されている142件を、間取り別に物件数をカウントしたものです。

間取り別の売出物件数

中野区で販売されている中古マンションのうち、最も多い間取りは53件の1LDKです。全体の37.3％を占めていますが、2番目に多い2LDKが51件となっており、大差はありません。両方合わせると104件で全体の73.2％、さらに3番目に多い3LDKを合わせると133件となり、93.7％を占めています。

また下記の表は、価格帯と間取りの組み合わせについて上位の5番目までをまとめたものです。さらに細かく分析していきましょう。

マンションの価格帯と間取りの組み合わせ

中野区で販売されているマンションの平均価格は5,130万円ですが、最も多い間取りと価格帯の組み合わせは、平均価格の半分程度の価格帯となる「1LDK×2,000万円超〜3,000万円」の22件となっています。上位5番目までを間取り別に見てみると、1LDKが2、2LDKが1、3LDKが2の価格帯が入っており、偏りがないのも中野区の特徴です。

また1LDKと2LDKでは8つの価格帯すべてで物件が販売されており、幅広い価格の中古マンションが販売されていることがわかります。

なお、価格帯の低いマンションについては、2,000万円以下の価格帯ではワンルームマンションが4件、1LDKが3件、2LDKが1件、「2,000万円超〜3,000万円」の価格帯では1LDKが4件、2LDKが22件、3LDKが4件となっています。3,000万円以下の物件は合計で38件あり、全体の26.8％を占めています。

3　中野区で販売されている中古マンションの築年数における特徴

次の表は、築年数の特徴について確認できるように、中野区で販売されている中古マンション142件を築年別に分けて、件数とその割合を表したものです。

築年数別の中古マンション販売物件数

中野区で販売されている中古マンションは築15年以上の物件が多く、8割以上の83.8％を占めています。一方、築3年未満の物件が3件（2.1％）で、そのうち築2年未満の物件は0件となっています。

より詳しく分析するために、築年別と価格帯の組み合わせについて検証しましょう。販売されている物件数の上位5番目までをまとめたのが下記の表です。

中古マンションの築年数と販売価格

中野区で販売されている中古マンションは築15年以上の物件が8割以上を占めているため、1位から5位まではすべて築15年以上となっています。そのうち最も多い築年数と価格帯の組み合わせは、平均価格の半分程度の価格帯となる「築15年〜×2,000万円超〜3,000万円」の29件です。占める割合は20.4％となっています。

4　中野区のマンションの購入を検討している人数

マンションを売却する際に、購入を検討されている方がどれくらいいるのか分かると、価格設定などに役立てることができます。

三井のリハウスでは、各区においてマンションの購入を検討されている方の人数を希望価格別に表示しています。下記の表は、その数字をもとに、東京23区の購入検討者数の上位5番目までと中野区を表したものです。

エリア別のマンション購入検討者数

中野区のマンション購入を検討されている方の数は1,628人で、東京23区内で14番目の多さです。2022年10月17日時点では1,655人となっており、27人の減少となっています。

購入検討者の数を希望価格帯ごとに分けたのが、下記の表です。

価格帯別のマンション購入検討者数

最も多い価格帯は「6,000万円超〜7,000万円」の307人で、全体の18.9％を占めています。2番目に多いのが「7,000万円超〜8,000万円」の261人で、16.0％を占めています。販売されている物件の平均価格よりも高い価格帯のマンションを希望されている方が、上位の1番目と2番目を占めています。

また、4,000万円以下の中古マンションの購入を検討されている方が275人おり、全体の16.9％を占めています。一方、1億円超〜の物件を検討されている方は171人で、全体の10.5％となっています。

まとめ

三井のリハウスの2022年11月15日時点のデータから、東京都中野区で販売されている中古マンションに関する傾向を解説しました。まとめると下記のようになります。

• 販売されている中古マンションの平均価格は東京23区内で13番目に高い
• 平均価格は2022年10月17日の時点から23区内で9番目に高い149万円上昇
• 販売されている中古マンションの件数は東京23区内で13番目に多い
• 販売されているマンションのうち最も多い間取りは1LDKの37.3％
• 最も多く販売されている間取りと価格帯の組み合わせは1LDKの「2,000万円超〜3,000万円」
• 最も多く販売されている築年数の区分は「築15年〜」（83.8％）
• 築2年未満の物件が0件となっており、築浅物件は数が少ない
• 最も多く販売されている築年数と価格帯の組み合わせは築15年以上の「2,000万円超〜3,000万円」
• 中野区内のマンション購入を検討している人は1,628人で、東京23区内で14番目
• 購入検討者のうち、1億円以上の物件を求めているのは171人（10.5％）

東京都中野区の中古マンション市場は、2022年10月17日時点に比べて平均価格が149万円上昇しています。販売されている物件のうち平均価格よりも低い価格帯の物件が多くなっていますが、平均価格以上の物件を求めている方が多いことから、平均価格が上昇していると推測できます。

ただし東京の不動産市場は流動性が高く、売出情報のデータも日々変動があります。本記事でご紹介した内容については、三井のリハウスが提供している、2022年11月15日時点のデータであることをご理解の上、参考にしてください。

また、三井のリハウスにおける東京都中野区の取引実績（2012年11月〜2022年10月）は、マンションが1,525件、一戸建て・土地が1,221件で合計が2,746件となっています。より詳細な情報や売却戦略については、三井のリハウスの無料査定を受けることで、査定価格や査定の根拠を知ることができます。売却に迷っている方でも利用することができるため、「まずは価格を知りたい」という方でも、実際に査定を受けることも検討されてみると良いでしょう。

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倉岡 明広

経済学部経済学科卒業後、出版社や編集プロダクション勤務などを経てフリーライターとして独立。雑誌や新聞、インターネットを中心に記事を執筆しています。初心者が抱く不動産投資の疑問や質問を解決できるよう丁寧な記事を執筆していきます。

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