「2年でマイナス450万円の失敗」、サラリーマン大家が副収入のためにはじめた不動産投資体験談

自分年金づくりにはじめた不動産投資、失敗しないために気をつけることとは?

読者の方が実践してきた不動産投資にHEDGE GUIDE編集部がアドバイスする「不動産投資の相談室」。今回の相談者は、将来の自分年金づくりとしてワンルームマンション不動産投資をはじめた20代後半の会社員男性の方です。

相談者プロフィール

  • Kさん
  • 男性
  • 20代後半
  • 上場企業正社員

不動産投資の失敗体験談

「私達では年金制度に疑問を感じている世代ですので、不動産投資が自分の年金づくりだと考えて不動産投資をはじめることを決めました。常に部屋を借りてくれる人がいれば、不動産投資ローンを返済したあとの家賃収入はすべて自分の収入になるはずだと考えたからです。銀行から返済期間は20年、金利は4.5%で融資を受けて、東京都内の新築ワンルームマンションを購入しました。」

「ですが、投資を開始した翌年の2008年10月に、リーマンショックが発生して一気に景気が最悪状態となりました。これがきっかけとなり、私のマンションに住んでいたサラリーマンは退居してしまい、次の入居者が見つかるまで8ヶ月もかかってしまいました。その間も銀行への返済を続けていたため、毎月の現金収支は赤字が続いたのです。結局、2009年に入ってからマンションを売ってしまいました。しかも、不動産の資産価値が大幅に下落していて350万円も下回る価格でやっと売ることができ、他の費用を含めると合計で450万円も損をしてしまいました。」

補足データ

  • 物件:ワンルームマンション(新築)
  • 利回り:約5.2%(表面利回り)
  • 給与:年収401〜500万
  • 投資の状況とスタンス:2007年5月から2009年8月までの期間、表面利回り5.2%で推移、将来の自分年金づくりを目的とした長期投資スタンス

HEDGE GUIDE編集部からの3つのアドバイス

  • 【アドバイス①】市場・景気トレンドは定期的に確認を
  • 【アドバイス②】購入価格の値引きや金利の引き下げを交渉する
  • 【アドバイス③】信頼できる不動産投資会社と付き合う

①市場・景気トレンドは定期的に確認を

実はKさん、不動産投資会社の営業マンを全面的に信用してリスクについて十分に検討することなく不動産投資を始めてしまいました。Kさんが不動産投資を開始した当時はリーマンショック前ではありましたが、2007年は仏BNPパリバ傘下のミューチュアルファンドが資産凍結されるなど、サブプライムローン問題が顕在化してきた年でした。情報収集を自らする習慣がなかったというKさんは好景気の最終段階でマンションを高値づかみしてしまったことになります。Kさんのように兼業で不動産投資を行うサラリーマン大家の場合、常に資産運用を続けていなければならない機関投資家とは違って市況が良くない時は無理に資産運用をしないということも選択肢のひとつです。

また、最近では不動産の領域に最新テクノロジーを活用した「不動産テック」の注目度が高まってきています。フィンテック(Fintech)の領域でもよく話題に出てくる、AI(人工知能)、ビッグデータ、機械学習、ディープラーニング(深層学習)、チャットボット、VRなどの技術が不動産投資の分野にも導入され始めており、役立つサービスがいくつも生まれてきています。今後は、不動産投資テックのサービスを知っている方とそうでない方で、投資パフォーマンスも大きく異なってくると考えられます。以下の記事でこうしたサービスを詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

AI、ビッグデータ、ディープラーニング…最新の不動産投資テックを賢く活用して、割安物件や未来賃料予測、適正な売却相場を知ろう!

②購入価格の値引きや金利の引き下げを交渉する

不動産投資において、最終的な利益を大きく左右するのが融資金利です。マンションの表面利回りはアパートと比べると4%~5%前後と低いので、金利も低い水準でなければ毎月の返済でほとんど利益が出ないということになってしまいます。このローンの融資金利と物件の表面利回りの差をイールドギャップと呼びます。マンション投資には、ローン返済以外にも、毎月の管理費・積立修繕費などのコストや固定資産税などの税金もかかってきます。それらを考慮すると、イールドギャップは2%前後確保しておいたほうがよいでしょう。たとえば、表面利回り5.5%の中古マンションを購入する場合、融資金利を3%~3.5%におさえたほうが良いということになります。逆に、融資金利が4%を超える場合は、他の金融機関を開拓するか、もっと利回りの高い物件に投資をする必要があります。

また、新築マンションの購入の際には、申し込みのタイミングや申し込みの状況によって、値下げを実現できる可能性が十分にあります。もともと新築マンションの価格には、ディベロッパーの利益が上乗せされているため、多少値引きをしても利益が残るように価格設定がされています。ですので、購入時には営業マンや会社に遠慮せずに「○○万円でなら絶対に購入したいと思っている」と強気に交渉をしてみることをおすすめします。

③信頼できる不動産投資会社と付き合う

Kさんのようなサラリーマン大家の場合、通常であれば不動産投資会社と二人三脚で不動産投資を進めていくことになります。そのため、信頼できる不動産投資会社と付き合うことができるかどうかで、その後の不動産投資の成否も大きく左右されることになります。

不動産投資で成功する方の多くは、周辺物件と差別化ができている物件を保有しています。日本国内の物件自体の数は多いので、全く特長がない物件は入居者から見向きをされず、生き残っていくことができません。そのため、入居者ニーズを正確にとらえて、それに最も応えるような物件や、競合と差別化がきちんとできているような物件に投資をしていく必要があります。

この観点をしっかりと持っている会社は、競合の不動産投資会社と自社の差別化についても意識をしているので、「弊社の特徴」「私たちが選ばれる理由」などのコンテンツとして公開していることが多いのです。差別化についての意識が高い会社であれば、「投資物件の特長」「周辺物件との差別化」「その物件が選ばれる理由」などを考慮して物件を厳選してくれる可能性が高いので、物件選びを安心して任せることができます。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チームは、不動産投資や金融知識が豊富なメンバーが不動産投資の基礎知識からローン融資のポイント、他の投資手法との客観的な比較などを初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融メディア「HEDGE GUIDE」