終身雇用制度の崩壊、少子高齢化が進むことによる年金制度への不安など、老後破産をしないための自助努力がこれまで以上に求められています。このような時代背景だからこそ、会社員の間で不動産投資に注目が集まっています。
マンション経営は、「本業で手一杯な会社員」と非常に相性がいいと言われていますが、大きなリスクを負うことも理解しておく必要があります。マンション経営のリスクを回避するために、知っておきたい5つのポイントをご紹介します。
- 立地の良い物件を選ぶ
- 信頼できる賃貸管理会社を見つける
- 利回りよりも確実な家賃収入を重視
- 自己資金を十分に準備する
- 出口戦略を常に考えておく
立地の良い物件を選ぶ
マンションは立地の良い物件を選ぶことが鉄則です。賃貸需要が安定していることから空室リスクを最小限に抑えられるだけでなく、古くなった建物でもマンションの価値が下がりにくいのが特徴です。以下のような立地を意識して選びましょう。
- 利便性が高い駅が最寄り
- 人気度の高い駅が最寄り
- 再開発が予定されている
- 大型商業施設や大学が近い
つまり、「そこに住みたい理由」が明確になっている立地であればあるほど良いということです。マンション経営における空室リスクや家賃下落リスクは、立地の良さでカバーできます。実際に住む入居者の目線に立ってチェックすることが重要です。
信頼できる賃貸管理会社を見つける
マンション経営に置いて継続的に収益を得るためには、トラブル・クレーム対応や滞納家賃の回収、空室時の入居者募集など、多くの業務をこなす必要があります。とは言っても、忙しい会社員がこれらの業務を担う必要はありません。
基本的には、賃貸管理会社に委託します。管理会社や仲介会社が間に入ることで、オーナーと入居者が直接やり取りをせずに、物件を運営することができます。ただし、賃貸管理会社によって大家業のクオリティは異なるため、慎重に選ぶ必要があります。
以下のポイントに気を付けながら管理会社選びを行いましょう。
- 賃貸・建物管理のノウハウがあるか
- 空室をすぐに埋めてくれるか
- 家賃滞納率が低いかどうか
- 管理委託料を明示しているかどうか
利回りよりも確実な家賃収入を重視
利回りとは、「(年間賃料収入 – 年間経費)÷ 物件取得価格」で計算する数値です。簡単に言うと、物件購入価格を何年経てば回収できるのか?を意味しています。例えば、利回り8%の物件の場合、12.5年(100%÷8%)という計算が成り立ちます。
とは言っても、突発的な支出や空室・家賃下落リスクもあるため、あくまでも目安でしかありません。不動産投資物件を選ぶ際は、利回りという指標を重視します。ただし、将来のことを考えるなら、この利回りだけに注目してはいけません。
将来に渡って、20年後、30年後にも収益を上げるためには、長期的に家賃収入を得られる物件を選ぶ必要があります。インカムゲインをメインにして、利回り重視という考え方を捨てる方法も考えましょう。
自己資金を十分に準備する
マンション経営をする場合、金融機関から融資を受けることができます。しかし、物件価格の全額を融資するフルローンを提供しているところは少なく、物件価格の1~3割程度の頭金が求められる場合が多いようです。
そして、同じ利回りの物件を購入しても、自己資金によって儲かるかどうかも決まってきます。当然、借入金が多ければ多いほど返済負担は大きくなり、手元に残るお金は僅かです。また、少しの空室が出ただけでも、収支がギリギリになる可能性もあります。
自己資金を多く持っておけば、こうした非常事態でも少し余裕を持つことができるはずです。確実な収益を目指すのであれば、十分な自己資金を貯めてからじっくりと不動産投資を開始しても遅くはありません。
出口戦略を常に考えておく
マンション経営における出口戦略とは、つまり物件売却時の戦略のことを意味します。期待通りの家賃収入が得られたとしても、思惑通りの価格で売却できなければ最終的に損してしまう可能性も十分に考えられます。
いつまで物件を運用していくのか、どのタイミングで投資を終えるのかという出口戦略をしっかりと描いておくことで、その目標に向けた経営を行っていくことができます。逆算して考えるということは、マンション経営の成功にも繋がります。
まとめ
マンション経営は事前準備で成否が決まると言っても過言ではありません。成功すれば大きなリターンを得ることができますが、リスクも大きいのがマンション経営の特徴です。目先の利益だけにとらわれることなく、長いスパンで考えることが大切です。事前にさまざまなことを想定して、マンション経営を成功させましょう。
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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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