「誰にも知られず査定したい」匿名で不動産査定ができるサイトまとめ

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家族・知人に知られずに不動産査定を依頼したいというケースは意外と多くあります。「個人的に不動産の価値を知りたいだけ」「周囲からうるさく訊かれたくない」「不動産業者とは接触したくない」など、匿名査定を希望する理由はさまざまです。

従来の不動産査定では、氏名や住所などの個人情報を伏せて依頼するのは難しいこともありましたが、現在は匿名で不動産の査定ができるサイトが数多く登場しています。

そこで今回は、不動産の価値を匿名で調べる方法や、匿名で不動産査定ができるサイト、利用する際の注意点をご紹介します。「家族や近隣に知られずにこっそり査定したい」という方はぜひご参考ください。

目次

  1. 匿名で不動産の査定価格を調べる方法
    1-1.不動産ポータルサイトを利用する
    1-2.匿名査定サイトを利用する
  2. 匿名で不動産の査定ができるサイトを紹介
    2-1.ライフルホームズ(LIFULL HOME’S)
    2-2.イエシル(IESHIL)
    2-3.ハウマ(HowMa)
    2-4.マンションナビ
    2-5.10秒でDo!
    2-6.イエイ
  3. 匿名査定サイトを利用する際の注意点
    3-1.査定額の精度が落ちる場合も
    3-2.実際に売り出す際は匿名ではなくなる
  4. まとめ

1 匿名で不動産の査定価格を調べる方法

不動産の売却価値を匿名で調べるには、「不動産ポータルサイトを利用する方法」と「匿名査定サイトを活用する方法」の2つがあります。

1-1 不動産ポータルサイトを利用する

不動産ポータルサイトとは、物件の売却情報を検索できるサイトのことです。不動産物件を購入する際はポータルサイトで検索し、気に入った物件に目星を付けてから不動産業者に連絡するという方法が一般的となっていますが、この方法は不動産売却にも役に立ちます。

ポータルサイトを利用すると、様々な物件の売り出し価格を確認することができるため、見ていくうちに一定の相場観も把握できるようになります。自分の物件と似たような立地・間取り・築年数などの条件のものとを見比べて、どれが割高で、どれがお買い得なのかという感覚が掴めます。

あくまで自分で行う査定となりますが、近隣の相場価格を知った上で不動産業者を訪ねれば、業者が出す査定額が妥当かどうかを評価できるようになり、その後の売却活動でも業者と有利に交渉を進めることが可能となるでしょう。

ここで、よく利用されている有名なポータルサイトをご紹介します。

スーモ(SUUMO)

suumo
スーモは、株式会社リクルート住まいカンパニーが運営している不動産ポータルサイトです。賃貸物件情報をはじめ、不動産購入から売却、住宅ローンのシミュレーションなど、住まいを探すための情報が豊富に揃っています。

ライフルホームズ(LIFULL HOME’S)

homes
ライフルホームズは、東証プライム上場の株式会社ライフルが運営する不動産総合サイトです。
不動産ポータルサイトとして1997年からサービスを開始し、20年以上にわたる不動産データや不動産売買・賃貸に関するノウハウの蓄積があります。提携不動産会社は1,700社を超え、掲載物件情報は1,000万件前後と業界トップクラスの豊富さが特徴です。

不動産売却についての情報収集や相場の調査、また売却査定や購入・賃借物件の検索など、不動産売買に関する情報はほとんど網羅されているといって良いでしょう。

アットホーム(at home)


アットホームは、不動産情報サービス業を手がけるアットホーム株式会社が運営する不動産ポータルサイトです。アットホームに加盟・利用する不動産業店舗数は55,000店舗を超えており、地域密着型の迅速な情報収集を可能としています。

不動産物件の情報量では大手のスーモやライフルホームズには及ばないものの、加盟店舗数が多いことから、各地域の不動産屋だけが紹介できるようなユニークな物件も見つけることができます。物件の検索も使いやすいよう工夫が凝らしてあり、老若男女を問わず人気が高いサイトとなっています。

スーモやライフルホームズで類似物件が見つからない場合は、アットホームでも検索してみると良いでしょう。

上記の例は、不動産の3大ポータルサイトといわれていますが、いずれも物件データ数が豊富で、使い勝手が優れています。ただ、このほかにも多くの不動産ポータルサイトはありますので、時間に余裕のある方は、複数のサイトで査定調査を行ってみると良いでしょう。

ただし、サイトに掲載されているのは物件の売出し価格であり、成約価格ではないことに注意しましょう。中古物件の取引きは、値引き交渉次第で成約価格が売出し価格を下回ることもあります。

1-2 匿名査定サイトを利用する

匿名査定サイトとは、個人が特定できる情報を入力することがない、または、入力した個人情報を秘匿してくれる査定サイトのことを指します。ネット上には、複数の不動産業者に一括して査定してもらう「一括査定サイト」が数多く見受けられます。

通常の一括査定サイトでは、依頼人の氏名や住所など個人情報の入力を求められますが、中には個人情報を秘匿しながら査定ができるサイトがあります。

匿名査定サイトを利用するメリット

匿名サイトを利用する最大のメリットは、個人のプライバシーが保てることでしょう。一般の一括査定サイトで査定を受けると、複数の不動産業者からの営業電話対応に苦労したり、こっそり査定を受けようとしても家族に知られたりする可能性があります。一方、匿名サイトでは誰に気を遣うこともなく、素性を隠して査定を受けることができるのが魅力です。

またポータルサイトで調べる場合は類似物件の売出し価格を参考にするため、実際の物件価値と差異が生じますが、匿名サイトを使えばより相場に近い査定額を知ることができます。

2 匿名で不動産の査定ができるサイトを紹介

匿名で不動産査定ができるサイトを見ていきましょう。

2-1 ライフルホームズ(LIFULL HOME’S)

ライフルホームズの不動産匿名査定
不動産ポータルサイトの項目でも紹介したライフルホームズは、物件の検索にも活用できますが、匿名査定サービスも利用することが可能です。個人情報を入力しなくても、物件売却の概算価格を提示してくれます。利用者はその概算価格を見て、売却相談をするか否かを決められる仕組みとなっています。

さらに査定できるエリアの範囲が広く、対応できる不動産のジャンルも多いといったメリットもあります。査定可能な不動産は次のとおりです。

  • 土地
  • 家屋
  • 自宅用区分所有マンション
  • 投資用1棟マンション
  • 投資用区分所有マンション
  • 工場
  • 倉庫など

2-2 IESHIL(イエシル)


IESHILの運営会社は、東証プライム上場の株式会社リブセンスで、主にマンションの査定を行っています。イエシルの査定では、約9,000万件の賃貸情報、売買履歴などのデータを基に現在の価値を算出します。イエシルでは独自の査定システムを使っていますが、住所や駅名を入力することで、マンション別、フロア別の査定額を知ることができます。

また、過去から現在までの査定額の推移も把握することができるため、物件の売却時期を決める際の参考となります。査定額に納得がいき、希望すればそのまま詳細な査定も依頼できます。ただし、現時点で対応するエリアは首都圏に限定されており、東京・神奈川・埼玉・千葉の4都県となっています。

2-3 ハウマ(HowMa)

howma
ハウマは不動産の情報を入力するだけで、人工知能が自動的に査定する「AI価格診断」を行ってくれるサイトです。公示価格や物件の周辺情報など査定に必要となる情報を自動的に収集し、それらに基づき査定価格を求めます。また、現時点の価格に加えて価格変動の推移も確認できるため、物件の売り時なども予測することができます。

サービスを利用するためには会員登録が必要ですが、氏名や住所などは入力する必要がなく、匿名のまま安心して査定してもらえます。さらに他の匿名査定サイトが査定額を○○万円〜△△万円とある程度の幅で算出するのに対し、ハウマでは確定数値の査定額を算出してくれます。

ただし、ハウマの査定額は相場価格の目安としての参考程度と認識しておくのが良いでしょう。一般的な査定方法は売買が成立した他物件の成約価格を参考にして算出しますが、ハウマのAI価格診断で査定に使うデータは、ネット上の売出し情報となっています。

成約価格などの情報を知るためには、レインズ(不動産流通機構が運営する、不動産業者間でリアルタイムの情報交換ができるよう売却物件を広く周知できるネットワークシステム)を利用する必要がありますが、レインズを使うことができるのは不動産業者に限られており、AI価格診断では利用できません。あくまで相場を知るためのツールとして利用するのが好ましいでしょう。

2-4 マンションナビ


マンションナビは、不動産コンサルティングなどを行っているマンションリサーチ株式会社が運営しています。同社では、マンションナビ以外にも、全国の不動産物件相場を調べるサイトや全国の分譲マンションデータを利用して市況を分析する「マンションリサーチ総合研究所」など、数多くの不動産事業を運営しています。

中でもマンションナビは、中古分譲マンションに特化した一括査定サイトとなっており、掲載している不動産仲介会社は900社以上にのぼります。中古分譲マンションに特化しているため、マンションの売却査定を受けたい方に適しているといえます。なおマンションの売却査定は6社まで受けることが可能です。

さらにマンションナビでは、Googleマップから地域のマンション相場が把握できる機能が付いているため、自分の物件だけでなく近隣のマンション価格も取得することもできます。マンション名から検索をかけて情報を得ることも可能で、「査定を受ける前に、まず地域のマンション相場を知りたい」という方にもメリットが大きいといえます。

2-5 10秒でDo!


「10秒でDo!」は、不動産フランチャイズグループのハウスドゥが提供しているスマーフォン向けの不動産査定アプリです。アプリをインストールする必要がありますが、不動産の所在地・面積・築年数などの情報を入力すると、AIが査定額を算出してくれます。

査定結果をもらった後に希望すれば個人情報を開示して、さらに詳しい査定を依頼することもできます。なお、「10秒でDo!」では、複数社での査定は行わず、ハウスドゥ1社のみの査定となっています。

また、AIによる査定のため、ハウマのAI価格診断と同様にレインズの情報を利用していません。他社の売却データなどは使わず、ハウスドゥ自身の売却実績のデータを基に査定額を算出します。

手軽で速いのが「10秒でDo!」の魅力ですが、ハウマのAI価格診断と同じくあくまで相場価格を知る手段として利用するのがおすすめです。より精度の高い査定額が欲しい場合は、訪問査定を依頼しましょう。

2-6 イエイ


イエイは、複数の不動産業者に査定をしてもらえる一括査定サイトで、個人のプライバシーを尊重した査定を行ってくれるのが特徴的です。査定の申し込みの際に、「近所に知られたくない」「家族に知られたくない」「賃借人に知られたくない」などの匿名性に特化したチェック項目があり、他人に知られることなく査定を受けることができます。

イエイは国内最大級の不動産一括査定サイトでもあり、登録業者数や対応可能な物件ジャンルも多いなどの強みがあります。査定が可能な物件の種類には、店舗・事務所・工場・倉庫などの事業用物件も入っているため、事業者や投資家も利用できます。一般のマイホームを売りたい方から、不動産物件を事業に使用している方まで幅広く利用できるサイトといえます。

3 匿名査定サイトを利用する際の注意点

匿名で査定を受けるときの注意すべき点は以下の通りです。

3-1 査定額の精度が落ちる

不動産の価値を正確に算出してもらうには、不動産会社の査定員に物件を直接見てもらう訪問査定を受ける必要があります。しかし、匿名査定では、物件の所在地や間取り、築年数などのデータ提供のみで査定してもらうため、訪問査定に比べると査定額の精度が落ちるといったデメリットがあります。

物件自体に提供データには反映されていない損傷や瑕疵がある場合には、実際に売却できる価格が査定額より下がることもあるでしょう。また逆に、物件にリフォームなどで手を加えている場合は、売却価格が査定額よりも高くなることも考えられます。

そのため、訪問査定を依頼せず匿名査定のみ利用する場合は、査定額の精度が落ちることも認識して、あくまで物件の売却相場を知るために利用するのが望ましいでしょう。

3-2 実際に売り出す際は匿名ではなくなる

匿名査定で自分の物件の売却相場を知ることができても、後に売却する際は、訪問査定で正確な査定額を出してもらうことが必要です。その際は不動産会社に住所や氏名、連絡先を伝える必要が出てきますし、また売却活動をスタートしてからは、物件の内覧が発生したり、契約手続きが発生したりするため、匿名性は無くなります。

匿名査定はあくまでもインターネット上での簡易査定を匿名化できるだけで、不動産の売却活動自体を匿名にできるものではないことを留意しておきましょう。

4 まとめ

匿名で不動産の価値を調べる方法、および匿名で査定ができるサイトと利用上の注意点などをご紹介しました。不動産の売却は、新居の資金計画やローンの返済などの問題を抱える中で検討しなければならないケースもあるため、売却予定の不動産にいくらの価値があるかを知ることは売り手にとって大きな関心事となるでしょう。

そのため不動産ポータルサイトや匿名査定サイトを利用し、自分の不動産がどのくらいの価値があるかについて、周囲に振り回されずに個人的に把握できるのは、その後の売却に向けての準備や検討にとても役に立ちます。

不動産売却を検討されている方は、ぜひこの記事を参考に、事前の情報収集を十分に行い、最終的に満足のいく売却活動となるよう進めてみてください。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チームは、不動産投資や金融知識が豊富なメンバーが不動産投資の基礎知識からローン融資のポイント、他の投資手法との客観的な比較などを初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融メディア「HEDGE GUIDE」