相続した土地の活用法は?制度・規制や具体的な土地活用方法、注意点も解説

相続した土地を売却する前に知っておきたいのが「土地活用」です。土地を活用する事で安定した収入を得る可能性が生まれ、新たなビジネスを展開するきっかけとなることがあります。

また土地活用には様々な方法があります。例えば家を建てる個人に土地を貸すといったシンプルな活用から土地に集合住宅や商業施設・介護施設などを建て経営を行う本格的な事業経営まで、活用の幅は広く多岐にわたります。

相続の場合は突然土地を手に入れるケースもあり、土地活用に興味があるものの「どういった活用方法が良いのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、土地活用を始める前に知っておきたいポイントや活用方法について見ていきましょう。

目次

  1. 土地活用を始める前に知っておきたいポイント4つ
    1-1.法律で土地の用途の規制がある
    1-2.建築物にも規制がある
    1-3.建築した施設・住居の需要を調べる
    1-4.土地の形状や広さを考慮する
  2. 相続した土地を活用する方法4つ
    2-1.アパート・マンションの賃貸経営
    2-2.駐車場経営
    2-3.太陽光発電経営
    2-4.有料老人ホーム・介護施設経営
  3. 相続での土地活用の注意点
  4. まとめ

1.土地活用を始める前に知っておきたいポイント4つ

土地活用を始める前に、建築時の規制や、土地の基本知識について見て行きましょう。

1-1.法律で土地の用途の規制がある

国土交通省は都市計画法に基づき、都市を住宅地、工業地、商業地などに分類し「用途地域」として定めています。まずは土地活用を検討する際には、土地にどのような制限がかかっているのか調査することが大切です。

例えば、住宅街に大きなビルを建てると周囲の住環境に悪影響を与えてしまう可能性があります。そのため、用途地域によって、高さの制限が設けられていたり、建築できる建物が限定されていたりします。

1-2.建築物にも規制がある

上記の区分された用途地域では、建築できる建物の種類や床面積にも細かな決まりがあります。

例えば、工業専用地域と定められているエリアに老人ホームやホテル・旅館等の宿泊施設を建てる事はできませんが、火薬や石油など危険物の量が多い施設を建てる事は可能です。

まず相続した土地が用途地域のどの地域に当てはまり、どのような建物が建築する事ができるのかを調べてみましょう。

都市計画や用途地域は、該当する市区町村の都市計画課に問い合わせることで、確認することが可能です。

1-3.建築した施設・住居の需要を調べる

土地活用を検討する際は、土地の位置する周辺地域の需要について調べておきましょう。

例えば、周辺の地域の賃貸需要が少なく、家賃相場が下落しているエリアであった場合、新築でアパートやマンション等の集合住宅を建てても空室リスクが高くなってしまいます。

郊外で土地が広く日当たりが良い場合は太陽光発電、都市部で利便性の高い土地は賃貸アパート・マンション経営など、場所に応じた需要を考え土地活用を行いましょう。

1-4.土地の形状や広さを考慮する

都市計画法の用途地域分類や場所による需要のほか、相続した土地の広さや形状も考慮して土地の活用方法を考えましょう。
正方形や長方形に整えられた「整形地」と呼ばれる土地は駐車場経営・住居や店舗・施設の建設も可能となっています。一方で三角形やL字などの「不整形地」は活用しづらく土地の価値も比較して低くなる傾向があります。

また広さによっては、老人ホームといった大規模な施設を建てるのが難しいケースもあります。このように、広さと形状でおのずと土地の活用方法が絞られてきます。

2.相続した土地を活用する方法4つ

次に、相続したに土地を有効に活用する主な方法を4つご紹介します。

  1. アパート・マンションの賃貸経営
  2. 駐車場経営
  3. 太陽光発電経営
  4. 有料老人ホーム・介護施設経営

それぞれ、具体的な活用方法を見ていきましょう。

2-1.アパート・マンションの賃貸経営

賃貸経営は土地のアクセスが良く、人口増加が見込める地域で集合住宅を立てやすい形状であるなどの条件が重要となってきます。建築物のコストがかかり、空き室リスクなどもありますが、入居者が住んでいる期間は家賃収入というリターンがあります。

また、賃貸経営では家賃収入だけでなく税法上で受けられる控除の種類が多い点もメリットと言えるでしょう。

相続した土地に集合住宅を建てるにはローンを組むことになりますが、一般的な住宅ローンと違い事業用の建物のローンは審査基準が厳しくなっている点には注意が必要です。

2-2.駐車場経営

アパートやマンションの賃貸と比べると建築物のコストがかからない活用方法です。

「とりあえず土地がもったいないから」「リスクは避けたいが節税したい」という方には検討しやすい活用方法と言えるでしょう。

ただし、周辺の駐車場の需要や相場によって、期待したリターンが得られない可能性もあります。賃貸経営と比較して初期費用は小さくなりますが、リスクのある活用方法であることには注意しましょう。

2-3.太陽光発電経営

土地の日当たりが良く、電気を送る環境が整っている場合は太陽光発電の経営が検討できるでしょう。太陽光発電では、売電収入が得られ、補助金制度があるなどのメリットがあります。

太陽光発電はエネルギー自給率の向上に貢献している事から、「固定価格買取制度」(FIT)という電力会社を通じて国が一定期間買取を保証してくれる制度もあります。(経産省資源エネルギー庁「固定価格買取制度」を参照。)

一方デメリットとして、太陽光発電の設置費用がかかることや、年々電力の買取価格が下がってきている点が挙げられます。

こちらもメリットとデメリットを比較して検討することが大切です。

2-4.有料老人ホーム・介護施設経営

利用できる土地が広い場合、有料老人ホームや介護施設として活用することが検討出来ます。高齢化社会の影響で有料老人ホームの数は年々増加し続け、今後も需要が高まる可能性のある事業と言えます。

この場合、実際の運営は老人ホームの運営会社に任せ、施設を一括で借り上げるサブリース契約が一般的となります。

大きな土地面積を必要とするうえ、床面積の規定やバリアフリー化といった建築条件があり、一般的な住居と比較して建築コストは高くなる点には注意が必要です。

サービス付き高齢者向け住宅では一定の条件を満たした場合、補助金を受けたり税制の優遇制度があります。自己資産が十分にある方や、介護を通じて社会貢献をしたい方は検討してみましょう。

3.相続での土地活用の注意点

事業経営を続けていくには施設等の維持費だけではなく、事業の運営等に労力と時間がかかります。

長期的な事業経営の覚悟をせずに始めてしまうと「思ったより大変」「経営が上手くいかない」といった事態に陥ってしまう可能性があります。「長期的に続けられる事業か」を考慮した上で経営を始めることが重要です。

また、これまでに経験やノウハウもなく一から土地活用を検討することは大変です。そのような場合に、不動産の活用方法について効率的に情報収集・検討できるのが、複数社から提案が受けられる「HOME 4U」です。

複数社から土地活用の提案が受けられる「HOME4U」

HOME4Uは、NTTデータグループが提供するサービスで、マンション経営やアパート経営、駐車場経営、賃貸併用住宅、大規模施設などの収益性の高い土地活用や不動産投資について、最大7社の収益最大化プランを比較することができます。

土地の活用方法について様々な提案が受けられるため、これから賃貸経営を始める初心者の方でも比較検討しやすいサービスとなっています。それぞれの提案の初期費用や収益性を比較しながら、どのような活用方法があるのか見てみると良いでしょう。

まとめ

土地活用は都市計画法における用途地域や建物の区分、場所による需要や土地の広さ・形状によっておのずと方法が絞られてきます。

ご自身の収入や自己資産、長期的な事業経営も考慮して活用方法を選びましょう。土地を活用する事で事業経営による社会貢献ができる可能性があります。

相続した土地の売却を検討する際は、売却前に一度立ち止まり、土地に合った活用方法を検討してみましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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