「物価高で十分に食べられない子どもに継続的な支援を」認定NPOのキッズドア、「マンスリーサポーター」を募集

日本の子どもの貧困課題の解決に取り組んでいる認定NPO法人キッズドアは、寄付で同法人の活動を支える「マンスリーサポーター」を募集している。事業の基幹である学習会運営などを支え、また個人寄付者として持続的な支援を行う。

同法人は2009年の設立以来、子どもの貧困課題の解決のため活動中。困窮家庭の小学生から高校生、高校中退した若者を対象に、無料学習会や、勉強とともに食事などの生活支援を行う「居場所型学習会」を東京都と近郊、宮城県で展開する。

2020年からはコロナ禍で困窮する子育て家庭が急増したことから「ファミリーサポート」というシステムを作り、登録した全国の困窮子育て家庭を対象に、情報支援や食料・文房具支援、保護者への就労支援も開始した。

日常生活は、ほぼコロナ禍の前の状態に戻っているが、2023年からの物価高により、困窮子育て家庭の負担は高まっている。同法人が昨年実施した調査「2023夏 物価高騰に係る緊急アンケート」によると、困窮子育て家庭の約半数の世帯では、一人当たりの食費を「月に1万円未満」としており、1食110円未満で生活していた。同法人は「栄養バランスだけでなく、十分な量の食事を用意することも難しい状態」と懸念する。

3月に春休みを控え、学校が休みに入る期間は給食が無くなるため、困窮子育て家庭ではさらに食費を切り詰めることになる。子どもの健康問題や親の体調悪化を防ぐため、支援が急がれる。

マンスリーサポーターは、同法人の緊急食料支援や、貧困の連鎖を断ち切るための教育支援といった活動を寄付で支える存在。「貧困家庭の子どもたちは、栄養不足だけでなく、学力や自己肯定感の低下、孤独・孤立などの問題を複合的に抱えている。この環境が親から子へと引き継がれ、負の連鎖から抜け出すことがさらに困難になっていく。継続的な支援による悪循環からの離脱が必要」と同法人は支援を呼び掛けている。

【関連サイト】認定NPO法人キッズドア「寄付の詳細」
【関連サイト】認定NPO法人キッズドア「2023夏 物価高騰に係る緊急アンケート レポート(概要)」