「おまかせNISA」とは、お任せで資産運用ができるロボアドバイザーのウェルスナビをNISA口座で利用できるサービスです。サービス開始以来、高いリターンを生み出しているウェルスナビを非課税で利用できるため、実際に利用している方の評判を知りたい方もいるのではないでしょうか。
この記事では、おまかせNISAの評判、メリット・デメリット、始め方を詳しくご紹介します。NISA口座を利用した投資や、ウェルスナビなどのロボアドバイザーでの投資に関心のある方は参考にしてみてください。
※本記事は、2022年2月4日の情報をもとに執筆されています。最新の情報については、ご自身でもよくお調べの上、ご利用ください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
目次
- ウェルスナビ「おまかせNISA」とは
1-1.投資一任型のロボアドバイザー
1-2.年間120万円までの投資が非課税になる - ウェルスナビ「おまかせNISA」のメリット
2-1.非課税枠を利用した効率的な運用
2-2.自動積立と一括投資の併用も可能
2-3.リバランスもお任せ - ウェルスナビ「おまかせNISA」のデメリット
3-1.通常口座からNISA口座に資産移動できない
3-2.通常口座との損益通算ができない
3-3.損失が発生しても繰越控除できない - ウェルスナビ「おまかせNISA」の評判
- ウェルスナビ「おまかせNISA」の始め方
- まとめ
1 ウェルスナビ「おまかせNISA」とは
ウェルスナビとは、ウェルスナビ株式会社が提供する投資一任型のロボアドバイザーサービスです。資産運用のアドバイスや投資家に代わって運用なども行ってくれるため、運用に手間をかけなくてすむことから働く世代を中心に支持を得ています。
1-1 投資一任型のロボアドバイザー
ウェルスナビの大きな特徴は、専門的な投資の知識がない方や忙しくて時間がとれない方でも資産運用を手軽に行える点です。事前の簡単な質問に答えるだけで投資目標に合わせた最適なポートフォリオを提案してくれるので、目標金額を設定して入金すれば運用等をお任せで行ってくれます。
ウェルスナビの投資対象は、国内外の株式や債券、不動産、金です。米国に上場しているETF(上場投資信託)を通じて提案された最適なポートフォリオになるよう、売買やリバランスなどを行いながら運用を行ってくれます。
運用成績も2016年1月19日のサービス開始以降は高いリターンを生み出しており、2021年12月30日までのリスク許容度に応じた円建てのリターンは32.4%〜62.1%となっています。(※ウェルスナビがサービスを開始した2016年1月に100万円、その翌月から2021年12月まで毎月3万円ずつ積み立てながら投資した場合のもの。)
1-2 年間120万円までの投資が非課税になる
ウェルスナビの「おまかせNISA」とは、ウェルスナビで一般NISAの制度を利用しながら投資ができるサービスです。
NISAとは、少額投資非課税制度の総称で、NISA口座で毎年決まった金額の範囲内で購入した金融商品の売却益や配当金などが、原則、非課税となる制度です。NISAでは主に以下3種類の制度を利用することができます。
制度名称 | 非課税投資枠(年間) | 非課税保有期間 |
---|---|---|
一般NISA | 120万円 | 5年間 |
つみたてNISA | 40万円 | 20年間 |
ジュニアNISA(20歳未満) | 80万円 | 5年間 |
上記のNISAは2014年1月1日から開始された一般NISAをはじめ、2016年4月1日にはジュニアNISA、2018年1月1日にはつみたてNISAを利用できるようになっています。
なお、現行の制度は2023年までの予定となっており、2024年からは新しいNISA制度が開始される予定です。現行の一般NISAで2023年に購入した金融商品は最長で2027年まで(5年間)運用することができます。
ウェルスナビの「おまかせNISA」は、日本で初めてNISA口座を利用した投資一任サービスとなっており、ポートフォリオの提案から運用までを全て行ってくれるロボアドバイザーサービスで非課税制度を利用できる点が大きな特徴です。
通常、一般NISAの非課税制度を利用するためには、投資する金融商品の選定や商品ごとの購入金額の決定、商品の発注や購入などの手間がかかる一方、ウェルスナビの「おまかせNISA」では、ロボアドバイザーがこれらの作業を自動で行ってくれるため、時間や労力をかけずに非課税制度を利用した投資が可能です。
2 ウェルスナビ「おまかせNISA」のメリット
ここからは、ウェルスナビの「おまかせNISA」を利用するメリットについて確認してみましょう。
2-1 非課税枠を利用した効率的な運用
ウェルスナビの投資で発生する売却益や分配金は、年間120万円までの一般NISAの投資枠内で購入した商品は全て非課税となるため、効率の良い資産運用を行えます。
通常、ETFを売却した際の売却益とETFを保有している期間に受け取る分配金に対して税金が課されます。具体的には、売却益と分配金に対して20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかりますが、一般NISAを利用した「おまかせNISA」では年間120万円までの投資に対して税金がかかりません。
例えば、通常口座で100万円を運用して10万円の利益が出た場合、10万円の利益に課される20,315円(10万円×20.315%)が税金として引かれるため、運用の結果として手元に残るのは1,079,685円(100万円+10万円-20,315円)です。
一方、NISA口座を利用した取引では、売却益や運用益が非課税となるため、110万円全てが手元に残ります。
このように、運用益を出していることが前提になるものの、通常の口座よりも税金分だけ効率的に運用成果を得られる点が大きなメリットです。
2-2 自動積立と一括投資の併用も可能
ウェルスナビで投資をする場合、自動積立と一括投資の2種類の方法があります。
一括投資とは、ボーナスなどのまとまった収入があったときに好きなタイミングで買い増しできる方法で、ウェルスナビの口座に買付金額を入金することで自動的に買い付けることができます。
一方、自動積立は毎月1万円から定期的に積み立てることが可能で、自動引落の銀行口座を設定しておくことで毎月決まったタイミングで積立投資ができる方法です。
ウェルスナビの「おまかせNISA」では、自動積立と一括投資を併用しながらNISA口座で取引できるため、非課税投資の枠内であれば予算や収入などに合わせて高い自由度で非課税制度を活用しながら投資できます。
2-3 リバランスもお任せ
市況の変化や保有資産の状況によって最適なポートフォリオを維持できない場合、リバランス(資産のバランス調整)が必要になります。ウェルスナビの「おまかせNISA」では、このリバランスも全てお任せできる点がメリットです。
通常、最適なポートフォリオを維持するためには資産構成を考えながら保有資産の売却や買い増しなどをしてリバランスを行う必要があります。しかし、ウェルスナビの「おまかせNISA」では自動でリバランスしてくれるため、このような手間は一切不要です。
また、自動でリバランスする際もNISA口座からの売却は原則として行わないため、非課税メリットを維持したままポートフォリオを維持できるように調整してくれます。
3 ウェルスナビ「おまかせNISA」のデメリット
ウェルスナビ「おまかせNISA」を利用する際は、以下のポイントに注意することも大切です。
3-1 通常口座からNISA口座に資産移動できない
ウェルスナビ「おまかせNISA」を利用する場合、通常口座からNISA口座に資産移動ができない点はデメリットの一つです。
NISAは制度上、通常口座で保有している資産をNISA口座に移管することができません。そのため、NISA口座に資産を移動したい場合、まずは通常口座の資産を売却し、新たにNISA口座で資産を購入する手続きが必要です。
この際、ウェルスナビの「おまかせNISA」には「買い直し」という機能があり、自動で通常口座の資産を売却してNISA口座で買い直すことも可能ですが、通常の口座で売却する際に利益が発生していれば税金が課せられるため、NISA口座に移動できる資産が税金分だけ減ることになります。
すでに一般口座や特定口座などの通常口座を利用して取引している方は、新たにNISA口座を利用する時や、通常口座とNISA口座を併用して取引をする時、資金移動ができない点に留意しておきましょう。
3-2 通常口座との損益通算ができない
通常、ウェルスナビで取引するETFから発生した利益は上場株式等に係る譲渡所得または配当所得として申告分離課税(給与所得などの他の所得とは区分して所得税を計算する課税方式)で所得税を計算します。
このとき、他の申告分離課税で税額を計算する上場株式の取引などで損失が発生していれば、損益通算が可能です。
例えば、ウェルスナビで10万円の譲渡所得が発生し、他社の日本株の取引で5万円の譲渡損失が発生している場合、確定申告でこれらの損益を通算して10万円-5万円=5万円に対する課税のみで済みます。
しかし、NISA口座では税務上、損益がないものとして扱われるため、ウェルスナビの「おまかせNISA」でも上記の損益通算制度を利用することができません。
3-3 損失が発生しても繰越控除できない
おまかせNISAで損失が発生した場合、譲渡損失の繰越控除制度を利用できない点もデメリットです。
譲渡損失の繰越控除制度とは、上場株式等の譲渡損失が発生した場合に確定申告をすることで、損失を3年間繰り越せる制度です。例えば、今年10万円の損失が発生した場合、確定申告をしておくと翌年以降の3年以内に10万円の利益が出ても納税は不要になります。
しかし、NISA口座では繰越控除制度を利用することができないため、ウェルスナビの「おまかせNISA」で発生した損失も翌年以降に繰り越すことができません。
4 ウェルスナビ「おまかせNISA」の評判
ウェルスナビの「おまかせNISA」を実際に利用しているユーザーから、以下のような意見や感想が寄せられています。
- ウェルスナビは忙しくても手軽に資産運用できる
- おまかせNISAなら、税負担を軽減できるのがありがたい
- お任せ運用で非課税のNISA制度を利用できるのでとにかく楽
- 非課税枠が年間120万円までなのが残念
- つみたてNISAが利用できない
※いずれも個人の感想です。サービスに関してご自身でもよくお調べの上、ご利用をご判断ください。
「おまかせNISA」は、非課税枠を利用して資産運用を自動化できる点が高い評価を受けています。手間や時間をかけずにお任せで運用できるため、日中仕事のある方や学生の方にも好評です。
一方、NISAの年間投資枠上限が120万円であることや、2024年からの新しいNISA制度では上限が102万円に引き下げられることを惜しむ声もあります。
また、ウェルスナビは毎月積立で投資を行うこともできますが、最長20年の非課税期間を設けている「つみたてNISA」は利用できません。ウェルスナビの「おまかせNISA」は、一般NISAを利用するため、非課税投資期間は最長5年間となります。
5 ウェルスナビ「おまかせNISA」の始め方
「おまかせNISA」はウェルスナビのトップページから申し込めます。ただし、申込にはウェルスナビの口座も必要となるため、口座開設が済んでいない場合、口座開設手続きを先に行います。
「おまかせNISA」の申込手続きには、本人確認書類として運転免許証またはマイナンバーカードなどの本人確認書類のアップロードが必要なので、事前にこれらの書類を準備しておくとスムーズに手続きを進めることができます。
ただし、他の金融機関でNISA口座を開設したことがある場合、「勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」の発行を申請し、「通知書受付番号」とともにウェルスナビへ郵送しなければならないため、注意しましょう。
申込手続きを終えると、ウェルスナビでの審査と税務署の審査を経て、口座開設手続きは完了となります。なお、「おまかせNISA」はSBI証券や三菱UFJ銀行などのウェルスナビと提携している金融機関各社からも申込可能です。
まとめ
ウェルスナビ「おまかせNISA」は、一般NISAを利用してウェルスナビで投資できるサービスです。手間をかけずにお任せで運用できるウェルスナビを非課税制度の下で利用できるメリットがある反面、通常の口座との資産移動ができない、損益通算や繰越控除などの制度を利用できないデメリットもあります。
また、ウェルスナビはこれまで高い運用成果を上げていますが、リスクのある投資商品のため、元本割れするなど損失を被る可能性もあります。これらのデメリットやリスクなどもしっかりと把握した上で、利用者の評判参考にしながら利用を検討することが大切です。
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