松井証券には、投信工房というロボアドバイザーサービスがあり、NISAとつみたてNISAにも活用できます。しかし、投信工房を活用するためには、口座開設や各種手続き、投信工房での準備も必要です。
また、総合口座開設手続きから投信工房の利用までいくつもの工程があり、よく分からないという方もいるかと思います。そこで今回は、松井証券が提供している「投信工房」の概要と、投信工房でNISA・つみたてNISAを始める手順を解説します。
目次
- 松井証券の投信工房とは
1-1.投資信託のファンドや割合を自動で提案 - 投信工房でNISAを始める方法
2-1.松井証券へアクセスし総合口座の開設手続き
2-2.NISA口座開設手続き
2-3.投信工房の準備と利用開始
2-4.提案されたポートフォリオで購入手続き - 投信工房でつみたてNISAを始める方法
3-1.つみたてNISA口座開設手続き
3-2.提案されたポートフォリオで積立購入の手続き - まとめ
1.松井証券の投信工房とは
松井証券の投信工房とは、1人1人の要望に合わせて投資信託のファンドを自動で選び、提案をしてくれるサービスのことです。
サービス名 | 投信工房 |
URL | https://www.matsui.co.jp |
運営会社名 | 松井証券株式会社 |
本社所在地 | 東京都千代田区麹町一丁目4番地 |
設立 | 1931年(創業1918年) |
代表取締役 | 松井 道夫 |
資本金 | 119億4491万4736円(2019年3月31日現在) |
社員数 | 142名(2019年3月31日現在) |
上場有無 | 東証プライム上場 |
ポートフォリオ診断 | 0円(無料) |
運用手数料 | 平均年率0.30%(2022年7月2日時点、税込) |
最低投資金額 | 100円 |
積立頻度 | 毎月・毎週・毎日から選択可 |
出金までの期間 | 依頼日より最短3営業日後 |
特定口座(源泉徴収あり) | 選択可能 |
運用方針 | リスク許容度に応じたポートフォリオを提案、開始後もプラン見直しの提案と自動リバランス |
運用パターン | リスク許容度別に5通り |
リスク許容度別の期待リターン(円建て) | 【リスク許容度1】分散投資(安定型) 期待リターン+3.4% 【リスク許容度2】分散投資(やや安定型) 期待リターン+4.4% 【リスク許容度3】分散投資(バランス型) 期待リターン+5.3% 【リスク許容度4】分散投資(やや積極型) 期待リターン+6.1% 【リスク許容度5】分散投資(積極型) 期待リターン+7.0% |
投資対象 | 投資信託(国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、海外リート、コモディティ) |
リバランスの頻度 | あらかじめ好きな日にちを設定しておくと、設定した日に自動でポートフォリオのリバランスが行われる ※リバランスとは、相場の価格変動に応じて投資信託もしくは保有銘柄の保有割合を再調整すること |
※最新情報に関しては松井証券のウェブサイトからご確認ください。
いわゆるロボアドバイザーのことで、金融に関するデータなどを組み込んだAIが投資家へ提案作業やサポートを行います。また、担当者によるヒアリングや資産構成の設計などは行われません。
それでは投信工房の主な機能を見ていきましょう。
1-1.投信工房の機能
投信工房の機能は、投資家の要望や状況に合わせたファンドや割合の提案だけではありません。忙しい方や投資信託の経験が少ない方にも適した、自動リバランス機能があります。「自動リバランス機能」は、自動でポートフォリオ(ファンドの種類や割合や投資金額など)を調整・入れ替えてくれる機能です。
投資信託の運用益やバランスは状況によって変わるため、通常は投資家自身でファンドを組み入れ直すことで資産の割合を調整する必要があります。しかし投信工房では、本来投資家が行っていた確認・調整作業をロボットが自動で代行してくれるため、時間と手間を省略できます。
ただし今後投資を継続するにあたっては、ロボットに任せきりにするのではなく、少しずつ投資信託やファンドについて勉強することも大切です。
2.投信工房でNISAを始める方法
投信工房でNISAを利用するには、松井証券の総合口座とNISA口座それぞれの開設が必要です。全体の手順は以下のようになります。
- 総合口座開設手続き
- NISA口座開設手続き
- 入金操作
- 投信工房の準備
- 投信工房を活用した運用開始
NISA口座と総合口座は異なるものなので、混同しないようにしましょう。
それでは松井証券をこれから始める方へ向けて、総合口座の開設手続きからファンドの購入手続きまでの流れを見ていきます。
2-1.松井証券へアクセスし総合口座の開設手続き
まずは松井証券へアクセスし、総合口座の開設手続きを行います。総合口座の開設は、大きく分けて4つのステップで完了します。
【オンライン手続きの場合】
- オンライン申し込みの選択
- 個人情報の入力
- 本人確認書類の画像をアップロード
- 後日郵送にて口座開設完了通知や書類が届き、口座開設完了
個人情報の入力内容は、氏名や性別・住所といった基本情報で構成されています。また、本人確認書類の提出には、免許証や健康保険証などのうち1点とマイナンバーが必要です。
口座開設完了通知は、申し込み後最短4日で届きます。
2-2.NISA口座開設手続き
総合口座開設後は、NISA口座の開設手続きへ移ります。
手続きの内容は総合口座開設手続きよりも多いため、漏れや間違いがないか慎重に確認しながら進めましょう。以下に手順を解説します。
- 口座管理ページ内のNISA口座をクリックし、注意事項や登録情報を確認
- 電子開設の承諾マークにチェックを入れる
- NISAとつみたてNISAどちらの口座を開設するか選択
- 配当金受領方式の選択と開設に必要な書類をオンライン上で確認
- 総合口座開設時に取得した暗証番号を入力
- 必要事項の入力完了、松井証券から必要書類が郵送される
- 必要書類へ署名、本人確認書類などを同封し返送
- 口座開設手続き完了
NISA口座開設で分かりにくい部分は、主に勘定設定と配当金の受領方式でしょう。勘定設定とは、NISAとつみたてNISAどちらの取引を行うのか選択する設定のことです。
今回初めてNISA取引を行う場合は、「新規開設」と「非課税管理勘定(NISA口座)」を選択します。また、別の証券会社でNISAを始めている時は、「新規開設」ではなく「金融機関変更・再解説」(NISA口座を移動するイメージ)にしましょう。
配当金受領方式は、配当金やETF・REIT・ETNの分配金の非課税に関する設定で、「株式数比例配分方式」を選択すると非課税となります。ただし投資信託の分配金については、設定に関わらず非課税で処理されます。
2-3.投信工房の準備と利用開始
NISA口座の開設手続きが完了した後は、投信工房のページへ移りポートフォリオ診断を受けます。
ポートフォリオ診断は、8つの質問に回答する簡単な手続きです。また、質問の内容は以下の通りです。
- 現在の年齢
- 資産運用の目的を5種類から選択
- 年収
- 投資経験(年数)
- 提示される複数の用語を知っているか数で回答
- 損失が発生した場合の運用方針
- 希望の運用方針
- 積立投資の予定
上記8つの質問に回答すると、ロボットがリスク許容度や運用方針、ファンドやファンドの保有割合など細かく情報を提示・提案してくれます。
2-4.提案されたポートフォリオで購入手続き
投信工房から提案されたポートフォリオを確認し、購入手続きへ進みます。主な入力内容は、投資金額と購入方法です。
投信工房では100円から積み立てることができるので、少額投資もできます。また、購入方法は一括購入と積立購入を選択できます。
3.投信工房でつみたてNISAを始める方法
つみたてNISAの開始準備手順は、総合口座開設や投信工房のポートフォリオ診断など、前段で解説した内容と共通しています。
そのため、つみたてNISA口座の開設手続きと、積立購入の手続きを中心に紹介します。
3-1.つみたてNISA口座開設手続き
総合口座開設後は、つみたてNISA口座開設手続きに移ります。
- 口座管理ページ内のNISA口座をクリックし、注意事項や登録情報を確認
- 電子開設の承諾マークにチェックを入れる
- つみたてNISA口座を選択
- 配当金受領方式の選択と開設に必要な書類をオンライン上で確認
- 総合口座開設時に取得した暗証番号を入力
- 必要事項の入力完了、松井証券から必要書類が届く
- 必要書類へ署名、本人確認書類などを同封し返送
- 口座開設手続き完了
NISA口座開設手続きとの違いは、(3)のみです。「累積投資勘定(つみたてNISA)」を選択することで、つみたてNISA口座を開設できます。
口座開設後は投信工房で8つの質問に回答し、ポートフォリオ診断を行います。
3-2.提案されたポートフォリオで積立購入の手続き
投信工房から提案されたポートフォリオを確認し、積立投資の手続きを行います。また、つみたてNISAの場合は、毎月積立・1回につき上限33,333円となります。
運用期間中も、自動リバランスによるファンドの入れ替え・各ファンドの割合の調整など、投信工房による自動チェックの利用可能です。
まとめ
松井証券の投信工房でNISA・つみたてNISAを始めるには、まず総合口座の開設を行います。総合口座はNISAに限らず全サービスを利用するために必要で、松井証券では書類提出後最短4日で手続き完了となります。
NISA口座とつみたてNISA口座の開設手続きは、勘定設定以外は同様です。
投信工房を活用する時は、8つの質問に対して熟考するのも大切です。なぜなら8つの質問が、ファンドの種類や割合・運用方針など、運用の土台となるポイントを決めるためです。
投信工房でNISA・つみたてNISAを始める時は、入力ミスや書類の提出不備などに気を付けながら、手順に従って申請を行いましょう。
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菊地 祥
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