ビットコイン老舗交換サービス、分散型金融(DeFi)領域のゲートウェイを狙う

2014年に設立された仮想通貨販売・交換サービスShapeshiftが、イスラエルのウォレットスタートアップPortisを買収した。ビットコイン市場を初期から牽引してきた企業は今、分散型金融(DeFi)領域のゲートウェイを配備しようとしている。

Portisは、ユーザーが自分の手元で仮想通貨の秘密鍵を管理できる「セルフカストディアル」なソフトウェアウォレットと、サードパーティのアプリに埋め込み可能なJavascript SDK(ソフトウェア開発キット)を提供している。

代表的なセルフカストディアル・ウォレットにMetamaskがあるが、Portisはブラウザにアドオンをインストールする必要がなく、アプリケーションに直接統合できる。そのためユーザーは、アプリケーション上のメールとパスワード入力でシームレスにウォレットにログインできる。

昨年11月にShapeshiftはSDKで構築し、Portisから仮想通貨販売・交換サービスにアクセスできるようにしていた。最新の買収によりShapeshiftユーザーは、既にPortisを統合しているUniswap、Airswap、Augur、Totleなどの70以上の分散型金融(DeFi)アプリケーションにアクセスできるようになった。Shapeshiftの創設者であるエリック・ボーヒース氏はBrave New Coinsに対して、「今後DeFiエコシステム全体で“Shapeshiftでログインする”と表示されるようになる」と語っている。

加えて、今後数か月間にPortisのウォレットにShapeshiftの交換機能が付加され、数万ユーザーは暗号資産同士のトレーディングを利用でき、デビットカードから購入できるようになる。

Portis共同創設者のスコット・グラニック氏は、「オープンで分散型のプロトコルに基づいた、ボーダーレスな金融システム構築の道を切り開く」ビジョンをShapeshiftと共有していると4月14日のプレスリリースで語っている。グラニック氏はShapeshiftに加わり、グローバルパートナーシップディレクターを務める。ボーヒーズ氏とグラニック氏は共に、経済危機の時代に金融システムをセルフカストディモデルで管理する重要性を強調している。

DeFiは、インターネットに接続している人なら誰でも従来の金融システムを経由せず、貸付から利付き当座預金口座、仮想通貨の購入などを可能にする、ブロックチェーンの成長分野だ。Binance Researchによると、2020年1月時点で毎月DeFiアプリケーションを使用しているユーザーは4万人強と見積もられている。DeFiに取り組むスタートアップ数は昨年ほぼ倍増したが、大規模な利用者を抱えているプロジェクトはまだ20件ほど。今後の発展に注目したい。

【参照記事】Portis Wallet Acquired by Shapeshift 


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高橋奈夕

高橋奈夕

国際基督教大学4年。NYに支社を置くブロックチェーン専門のベンチャーキャピタルで半年以上インターンとして勤める。バイリンガルを生かして海外の記事を翻訳し、よりよい情報を国内に広めることにコミットしている。