アメリカ合衆国の連邦準備銀行はいくつかの地区連邦準備銀行とともにCBDC(Central Bank Digital Currency:中央銀行が発行するデジタル通貨)の研究を進めている。
クリーブランド州連邦準備銀行の頭取であるロレッタ・メスター氏は、同行のスタッフがCBDCの研究を行っていると言及した。同氏の発言があるまでは、CBDCに関与している連邦準備銀行はボストン州とニューヨーク州のみであった。
ブロックチェーンメディアのTHE BLOCKによると、ボストンの連邦準備銀行はMIT(マサチューセッツ工科大学)と、ニューヨーク州の連邦準備銀行はBIS(Bank for International Settlement)と共同研究をしており、各地区ごとの連邦準備銀行がCBDCの研究を進めている。
しかし、メスター氏は中央銀行がデジタル通貨を採択するという前提はないことを強調している。CBDCの研究こそ始められてはいるものの、具体的な活用については何も決定していない状況であるという。
【参照記事】Several regional Fed banks are researching central bank digital currency initiatives
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高橋奈夕
国際基督教大学4年。NYに支社を置くブロックチェーン専門のベンチャーキャピタルで半年以上インターンとして勤める。バイリンガルを生かして海外の記事を翻訳し、よりよい情報を国内に広めることにコミットしている。
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