世界最大の決済ネットワークVisaが9月22日、同社のブログにおいて改めてデジタル通貨の活用性を研究していく方針を明らかにしている。
Visaはステーブルコインが急成長していることに触れ、決済技術の革命が起こっていると強調した。同社は既にCoinbaseを始め25以上のデジタル通貨ウォレットと連携を行っており、ユーザーはVisaのデビットカードなどを通じて世界に6,100万あるVisa加盟店で決済ができる環境を提供している。
同社は「Fintechファストトラックプログラム」という、Visaのネットワークを活用した、新たな決済体験を開発する幅広いフィンテック企業をサポートするVisaのグローバル戦略を提供している。同プログラムは、さまざまな規模、成長段階にある企業に対し、Visaの決済機能へのアクセスや合理化された手続きなどの新しいコマーシャルフレームワークを提供するものだ。
Visaはかねてデジタル通貨領域への投資にも前向きで、その著名な投資先として暗号通貨カストディアンのAnchorageがある。その他にもブロックチェーンの研究を進める中、Visaは政策立案者や規制当局と対話も重ねており、世界経済フォーラムとの協力や中央銀行デジタル通貨(CBDC)を研究する一連の政策提言への協力も行っている。
今はまだ幻滅期にあるとされるブロックチェーンだが、その一方ではVisaをはじめとする大手企業による実証実験は進み続けている。デジタル通貨の普及にはまだ多くのハードルが存在しているが、ブロックチェーンが身近に存在する世界が近づきつつある。引き続き注目していきたい。
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高橋奈夕
国際基督教大学4年。NYに支社を置くブロックチェーン専門のベンチャーキャピタルで半年以上インターンとして勤める。バイリンガルを生かして海外の記事を翻訳し、よりよい情報を国内に広めることにコミットしている。
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