そうだったのか!相場より高く売るための不動産売却のポイント

不動産を初めて売却する場合など、どうすれば自分の物件が相場よりも高く売れるのかと悩む方もいるでしょう。不動産は一般の商品と違った面も多く、売却などの知識を把握したうえで進めないと相場以上に低く売ってしまうおそれがあります。

ここではそうした失敗をしないで相場より高く売るための不動産売却のポイントを紹介していきましょう。

  • 1 不動産を売却する流れと知っておきたい知識
  • 2 不動産を高く売るためには
  •  2-1 「相場確認と売却価格の設定」で見るべき5つのポイント
  •  2-2 「不動産会社の選定」で見るべき5つのポイント
  •  2-3 「内覧対応」で見るべき3つのポイント

1.不動産を売却する流れと知っておきたい知識

自分の不動産を高く売るためには、仲介する不動産会社に任せるだけは不十分です。売主も不動産売却に関する知識を得て関与したほうがいいでしょう。ここでは不動産売却の流れを示してどのように売却に至るのかを説明します。

まず、物件を売却する場合の手順は次のとおりです。

  • ステップ1:相場の確認
  • ステップ2:不動産会社への物件の査定依頼
  • ステップ3:不動産会社による物件の査定
  • ステップ4:売主の不動産会社の選定、媒介契約
  • ステップ5:物件の売出
  • ステップ6:内覧者対応
  • ステップ7:売却条件の交渉と売買契約

ステップ1では不動産をできるだけ高く売却するために、まず市場での物件の相場を把握する必要があります。

ステップ2と3では売主が物件の販売を仲介する不動産会社へどのくらいで物件が売却可能かの査定を依頼します。そして、その結果は相場の確認や不動産会社の選定に利用できるのです。

ステップ4では3の結果や不動産会社の特徴を踏まえて不動産会社を選びますが、それが物件を高く売却するための最も重要なステップになります。

ステップ5と6では不動産会社との媒介契約後に物件が事業者を通じた「売出」となり、その反響が良ければ購入の希望者から内覧の依頼が期待できます。そして、内覧の結果が良ければステップ7の契約に至ることができるでしょう。

この不動産売却のステップの知識を得て、各ステップで適切な対応を取ることで相場より高く売却しましょう。

2.不動産を高く売るためには

不動産を高く売るための重要ポイントは大きく分けると、「相場確認と売却価格設定」「不動産会社の選定」「内覧対応」になります。

2-1.「相場確認と売却価格の設定」で見るべき5つのポイント

物件売却の判断には相場となる基準が必要です。そのために売主が物件の相場を把握しなければなりません。

①実際の取引価格で相場を把握

取引事例情報サイト等の売買価格を調査することが重要です。例えば、中古マンションや中古戸建などの物件は「レインズ・マーケットインフォメーション」などのウェブサイトで確認することができます。

国土交通大臣指定の公共財団法人「不動産流通機構」が運営する不動産流通標準情報システム(通称「レインズ」)では、実際に売買された成約価格の情報が得られます。レインズからの情報を利用しているサイトなら物件周辺の売買価格を容易に入手することができます。

なお、レインズのシステムでは土地価格だけの検索はできないので、他の情報源から調べる必要があります。例えば、国土交通省の「土地総合情報システムの不動産取引価格情報検索」などを利用するとよいでしょう。

②売値はあくまで参考程度

不動産会社等のサイトの情報については、実際に売買が成立した価格ではない「売値」で掲載されているケースが多いため「売却価格の参考として適切」とは言い切れません。周辺地域での類似物件がいくらで売りに出されているか、というライバル情報の収集には良いですが、その売値で実際に売却できるわけではないので注意しましょう。

③一括査定の価格を参考

また、不動産会社や不動産査定サイトの査定情報も参考になります。しかし、あくまで査定であってそれで売却できるとは限らないので注意が必要です。

一括査定が可能なサイトは多くありますが、査定を行う事業者の中には媒介契約に結び付けるため意図的に査定額を高額にしているケースもあります。そのため①の実際の取引価格と合わせて利用すると良いでしょう。

④地元の不動産会社からの査定を参考

物件の周辺地域にある複数の不動産会社に査定を依頼し、その価格も参考にすると良いでしょう。

不動産の価格にはその物件や地域の特徴などが反映されることもあるので、その地域の不動産会社に査定してもらったほうが適切な相場感が得やすいでしょう。加えて類似物件の仲介実績が豊富な事業者から査定してもらうと正確性がさらに増します。

マンションや戸建の相場を知りたい場合、商業店舗やオフィスビルなどを得意としている事業者に査定を依頼しても適切な相場情報は期待しにくいでしょう。

⑤売却価格の設定

売却価格は、相場情報をもとに媒介契約を結ぶ不動産会社と相談して設定しましょう。もちろん。不動産会社の言い値に頼るのではなく、売主から希望の売却価格を明確に提示するようにしましょう。

なお、不動産会社の査定価格や提案価格についてはその根拠情報を確認しましょう。物件の特徴やその周辺地域の細かい実情などが反映された価格なら参考にしたほうがいいですが、そうでない場合は他の事業者と比較したデータの確認が求められます。

こうした評価のうえで、売却価格は「相場の範囲内」かつ「上限は1割程度」で提示するのが妥当な方法の一つと考えられます。

2-2.「不動産会社の選定」で見るべき5つのポイント

ここでは不動産会社の選定のポイントについて説明します。

①その物件の仲介が得意か、実績が豊富かを評価

査定価格の高さに加え、類似物件の取扱実績が豊富であるか、得意であるかも考慮して不動産会社を選定しましょう。

なかには、媒介契約締結のために高めの査定価格を提示し、契約後には売れやすい低めの価格を売却価格として提案してくる事業者もあります。売主を軽視する事業者は、媒介手数料を得ることが優先なので物件の特徴などを考慮せずに売れる価格を提示するケースが多いです。「類似物件の販売実績が少ない」「他の種類の物件が専門」というような事業者は注意したほうがよいでしょう。

②売出の広告等の活動を評価

物件の売却へ繋がる販売活動が適切に実行でき、かつ熱心に行ってくれる不動産会社は信頼できるといえます。

見分けるポイントは、たとえば広告戦略が挙げられます。「レインズ」への物件登録、WEB広告、新聞折込チラシ、ダイレクトメールでの集客、現地見学会やオープンルームの実施といった内容を確認しましょう。

確認した結果、広告方法の種類、量や期間などの内容があやふやであったり、程度が低かったりする場合、契約は避けたほうが良いかもしれません。

また、物件ができるだけ高く売れるような提案や助言ができるかも確認しましょう。例えば、土地なら整地や土地の有効利用がイメージできる建物プラン、マンションや戸建ならクリーニングや見栄えなどに関する提案です。

③担当営業マンを評価

不動産会社の担当営業マンの知識・スキルや熱意が適切で十分であるかも評価したい点です。

広告等の計画は営業担当者が立案し実行するケースが多いので、営業マンの質が物件の売却に大きく影響します。担当者が熱心で売主に寄り添って売出を実行してくれれば、希望に近い価格での売却も実現されやすくなります。知識・スキル・経験が少なく、顧客重視でない担当者なら売主の希望は実現されにくいでしょう。

そのため広告計画の内容等の確認のほか、「宅地建物取引士」などの資格の有無、類似物件の契約実績等の確認と、売却に向けた熱意を確認・評価しましょう。

④複数の不動産会社から選定

以上の内容を総合的に評価し、複数の事業者から選定します。

⑤媒介契約は専任媒介契約が有効

不動産会社に物件売却の仲介を依頼する場合、売主は相手の事業者と媒介契約を結ぶことになりますが、「専任媒介契約」を検討するのも、一つの方法です。

専任媒介契約とは、「売却を依頼できる会社は1社だけで、売主自身が売買取引相手を見つけ出すことができる」という内容になります。事業者が売主の物件を優先的に売却することが期待できるものです。

2-3.「内覧対応」で見るべき3つのポイント

内覧者(内部見学者)は、物件の実際の状態を確認するために来訪してきますが、その結果が良ければ契約締結に結び付きやすいので適切な対応が求められます。ここでは内覧対応の重要ポイントを紹介しておきましょう。

①土地の整地や建物・部屋のクリーニング

荒れ放題の未整地の土地や掃除の行き届いていない部屋などを見せられては、購入希望者の評価は下がります。そのため内覧対応では特に土地の整地や建物・部屋のクリーニング等が欠かせません。

部屋の汚れの程度が低ければ売主自身で丁寧に掃除すればOKですが、汚れがひどい場合は専門業者に依頼することも重要です。特にバスルーム、トイレ、キッチンなどの水回りはハウスクリーニングを利用すると効果が大きいでしょう。なお、住居人では気づきにくい「臭い」にも注意して、消臭対策を実施しておくべきです。

また、庭がある家では草むしりなどの手入れもしておきましょう。

②部屋の整理・整頓

部屋のなかがモノでいっぱいか、散らかっているようでは部屋が実際より狭く見えやすくなるので整理・整頓が欠かせません。

不要なものは処分し、処分できないものは内覧前に一時預かりの貸倉庫などに格納しておくと良いでしょう。それほど広くない部屋でも家具やモノが少なければ広く見え、内覧者に好感を持たれることもあるでしょう。

③部屋の明るさ

内覧者の評価を高くするために部屋を明るくできるように照明等には注意しましょう。

部屋が暗い場合、日当たりが悪く健康に良くないというようなイメージに繋がり、内覧者の評価を下げる可能性があります。そのため内覧者が来る前には「電球を新しいものに変える」「窓際の光を遮るようなものを取り除く」といった処置が必要です。また、内覧者が来訪したときには全室照明をつけるようにしておきましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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