COZUCHI(コヅチ)で想定以上のリターンが出たファンドの特徴は?328億円・65件を検証

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不動産クラウドファンディングサービスを展開するCOZUCHI(コヅチ)は、2023年12月末時点の累計で625億円の募集・運用実績があります。この実績のうち328億円、65件のファンドが運用終了し、想定以上の実績を上げているファンドもあります。

そこで本記事ではCOZUCHI(コヅチ)が想定より高い利回りの案件を提供できる背景や、リターンが出たファンドの特徴や実績について詳しくご紹介していきます。

目次

  1. COZUCHI(コヅチ)が高利回りの実績を上げている背景
    1‐1 COZUCHIでは売却益の一部を投資家に分配する方針を採っている
    1‐2 キャピタルゲイン(売却益)により上振れが起きやすい
    1-3 運用期間が短縮され利回りが高くなりやすい
  2. COZUCHIで想定以上のリターンが出たファンドの実例
    2-1 広尾区分店舗ファンドフェーズ3
    2-2 目黒東が丘ファンド
    2-3 市ヶ谷区分オフィス
    2-4 学芸大学EXITファンド
    2-5 品川区 五反田Ⅱ
  3. COZUCHI(コヅチ)で高いリターンが出たファンドの特徴
    3-1 EXITファンド
    3-2 短期運用ファンド
    3-3 キャピタルゲインの割合が高いファンド
  4. まとめ

1 COZUCHI(コヅチ)が高利回りの実績を上げている背景

不動産投資型クラウドファンディング「COZUCHI(コヅチ)」
COZUCHIは、LAETOLI株式会社が運営している不動産投資型クラウドファンディングです。2023年12月末時点の累計で625億円の募集・運用実績があります。不動産投資型クラウドファンディングサービスとしては、業界をけん引する主要サービスの一つです。

LAETOLI株式会社は1999年に創業した不動産会社で、不動産ファンドを中心にした事業を行っています。不動産のプロであるLAETOLI社が選び抜いた好立地かつ収益性の高いと考えられる不動産を共同で所有し、出資者は定期的にその分配金を受け取れるのが特徴です。

COZUCHIが高いリターンの実績を上げている背景について、詳しくみて行きましょう。

1‐1 COZUCHIでは売却益の一部を投資家に分配する方針を採っている

不動産クラウドファンディングは、不動産を運用しその家賃収入や売却益を原資にあらかじめ設定した分配利回りに応じて利益を分配します。募集時の利回りまでしか利益を提供しないサービスが中心ですが、COZUCHIの場合は投資家に対して出た利益の一部を還元する配当ポリシーがあります。(※参照:COZUCHI最大の特徴 「独自の配当ポリシー」)

これによりCOZUCHIでは、想定よりもリターンが大きくなった際に投資家へ還元される分配金も増え、想定よりも高い利回りが出やすくなっています。

1‐2 キャピタルゲイン(売却益)により上振れが起きやすい

インカムゲイン重視型のファンドは、賃貸契約やサブリース契約などによって低リスクの運用が期待できるというメリットがあります。一方でリスクが低いことから上振れるケースも少なく、想定以上の高い利回りが期待しづらいというデメリットがあります。

反対にキャピタルゲイン重視型のファンドはインカムゲインを主な収益としているのではなく、キャピタルゲインの割合が高めになります。売却益は賃料収入のように収益予測が立てづらく、不動産市況の変化や取引先の資金状況などによって大きく資産を目減りさせるリスクがあるため募集時の想定利回りも低く設定され、上振れも起きやすくなります。

また、COZUCHIでは募集時はインカムゲイン型のファンドであっても、良い条件であれば運用中に売却してキャピタルゲインを取りに行った事例もあります。市況に合わせて柔軟にリターンを追及している点もCOZUCHIの特徴と言えます。

1-3 運用期間が短縮され利回りが高くなりやすい

COZUCHIで高いリターンを挙げているファンドの特徴を見ると運用期間が想定よりも短縮されて、年利換算した時に利回りが高くなりやすいという特徴があります。想定運用期間中の売却によってファンドの運用を終了しているため、スキーム上はスケジュールが短くなります。

運用期間が短くなることは、早期にリターンを回収できるメリットがあります。一方、注意しておきたいのは年利換算されているため、運用期間の圧縮によって高いリターンに見えやすいという点です。

例えば、10万円を1年間投じて1.2万円のリターンを得た場合の年利は12%となります。一方、10万円を1ヶ月投じて1,000円のリターンを得た場合、これを年利換算しても同じく12%の年利となるのです。利率で見ると高利回りになりますが、リターンの大きさを比較するのであれば運用期間もセットで検証することが重要になります。

2 COZUCHIで想定以上のリターンが出たファンドの実例

実際にCOZUCHI(コヅチ)で想定以上のリターンが出たファンドの実例を見ていきましょう。(※参照:COZUCHI「【第6号四半期レポート】」)

2-1 広尾区分店舗ファンドフェーズ3

  • 調達金額:6,000万円
  • 想定利回り:4.5%
  • 実績利回り:27.7%
  • 想定運用期間:12ヶ月
  • 実績運用期間:3.8ヶ月

広尾区分店舗ファンドフェーズ3は、当初の4.5%という利回りから最終的には27.7%という高いリターンが発生しました。こちらのファンドはインカムゲイン型でしたが、運用の次のフェーズに移る段階で売却を行った影響で高い利回り実績を残しています。

2-2 目黒東が丘ファンド

  • 調達金額:4億1500万円
  • 想定利回り:5.0%
  • 実績利回り:37.5%
  • 想定運用期間:12ヶ月
  • 実績運用期間:1.6ヶ月

目黒東が丘ファンドでは当初の想定利回り5%に対し、37.5%と7倍以上の分配利回りを実現することに成功しています。駅徒歩5分かつ約100坪の希少性の高い土地の仕入れができたというのが高い実績につながっており、これについてCOZUCHIでは「TRIAD社と大手不動産仲介会社との間で信頼関係が構築できていたため、競合なく情報を入手できた」としています。

2-3 市ヶ谷区分オフィス

  • 調達金額:7億4,000万円
  • 想定利回り:5.0%
  • 実績利回り:13.8%
  • 想定運用期間:18ヶ月
  • 実績運用期間:7.9ヶ月

市ヶ谷区分オフィスファンドでは想定の5%から最終的には13.8%という高い利回り実績を挙げています。このファンドでは周辺のビル等の売却成約事例から相場から28%低い価格での取得に成功しており、安く仕入れた物件の売却によってリターンを得ています。なお、相場よりも低い価格で仕入れに成功した背景には、早期に物件の紹介があったこと、一棟のうち店舗部分の戸数が少なくオフィスの専門業者が扱いにくい物件であったことが要因として挙げられています。

2-4 学芸大学EXITファンド

  • 調達金額:2億円
  • 想定利回り:13.0%
  • 実績利回り:24.5%
  • 想定運用期間:3ヶ月
  • 実績運用期間:1.5ヶ月

このファンドはあらかじめ売却先が決定しているEXITファンドです。想定利回りはもともと13%という高い数字ですが、24.5%と2倍近い非常に高い利回り実績となっています。短期間での売却に成功したことで、高利回りにつながった事例と言えます。

2-5 品川区 五反田Ⅱ

  • 調達金額:1億7,000万円
  • 想定利回り:9.0%
  • 実績利回り:63.1%
  • 想定運用期間:6ヶ月
  • 実績運用期間:1.2ヶ月

品川区 五反田Ⅱは当初の想定利回りは9%でしたが、最終的には63%の分配利回りの実績となっています。背景に想定運用期間6ヶ月に対して1.2ヶ月という早期売却ができたという点や、通常の価格よりも安い価格で仕入れたこと、家賃アップによる利回り改善のバリューアップ後に売却したことが理由として挙げられます。

3 COZUCHI(コヅチ)で高いリターンが出たファンドの特徴

これまでの実績からCOZUCHIで高いリターンが出たファンドの特徴と理由を見ていきましょう。

3-1 EXITファンド

COZUCHIで高いリターンを得ているファンドの傾向として、一つはEXITファンドが挙げられます。EXITファンドはあらかじめ高い売却先を決めて募集されるファンドであるため、運用期間は短くなっています。

EXITファンドでは、売却益が仕入れ値に対し2%だけアップしたとしても、それが1ヶ月で売却できれば年利換算では24%(2%×12/1倍)となります。EXITファンドは早期売却が見込みやすいため、想定以上の利回りを狙いやすいファンンドであると言えます。

3-2 短期運用ファンド

短期で運用されるファンドもEXITファンドと同様の傾向があります。仕入れ値より高い値段で売却できなくても、短期間で運用できれば年利換算で高い数字になります。

また短期間で売却できれば資金の運用効率も良くなり、案件の組成頻度も高まります。COZUCHIではスムーズな仕入れとスムーズな売却により規模の大きいファンドであっても定期的に供給し、多くの実績を上げていることが分かります。

3-3 キャピタルゲインの割合が高いファンド

COZUCHIで高い実績を出してるファンドを見ると、元々キャピタルゲインの割合が高いファンドが中心となっています。

COZUCHI(コヅチ)では価格を安く仕入れることを念頭に置いたファンド募集も行っており、またターゲットを定めてできるだけ高く売れるような高いバリューのあるエリアの物件を仕入れています。また、専門業者では扱いづらい物件もクラウドファンディングの仕組みによって資金調達を行い、流動性を高めている点も同社の強みです。

なお、インカムゲイン型の成功事例もありますが、この場合も結果的に売却によってキャピタルゲインを得ています。いずれのファンドスキームの場合も、相場に対して物件価格の評価がどのように行われているかが重要なポイントとなるでしょう。

まとめ

COZUCHIでは、売却益によって想定よりも高いリターンを得た場合についても、投資家に対して利益を分配するポリシーのもとにファンドを運用しています。この他の不動産投資型クラウドファンディングサービスにはない特徴があるからこそ、想定以上のリターン実績が豊富となっています。

ファンドの運用実績を検証してみたところ、EXITファンドや短期運用ファンドなどの早期売却が見込みやすい案件であるほど、高い実績を見込みやすいと考えられます。早期売却により投資の資金効率も向上し、COZUCHIの案件組成のスピードも上がるメリットがあります。

一方、年利換算されているため運用期間の圧縮によって高いリターンに見えやすいという点には注意が必要です。案件選びでリターンの大きさを比較する際は、運用期間もセットで比較し、検証されていくと良いでしょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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