フィリピン不動産投資、失敗しないディベロッパー選びのポイントは?

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フィリピンを含む新興国での不動産投資には、日本と違ったリスクがあります。新興国の不動産投資におけるリスクを下げるためには、入念な情報収集が重要です。

フィリピンも海外不動産投資の投資先として注目されていますが、開発が盛んである分、ディベロッパーも多種多様です。投資のリスクを下げるためには、ディベロッパーをしっかりとした基準に基づいて選ぶことも重要になります。

この記事では、フィリピン不動産のディベロッパーについて、その特徴や選び方などについて解説します。

目次

  1. フィリピン不動産ディベロッパーの特徴
  2. 重視するポイントを明確にしてからディベロッパーを選ぶ
  3. フィリピン不動産のディベロッパー選びにおけるポイント
    3-1.母体企業はどんな会社か確認する
    3-2.フィリピン不動産ディベロッパーの実績を確認する
    3-3.大手日系企業との共同事業かどうか確認する
    3-4.投資先物件の主たる客層を確認する
  4. まとめ

1.フィリピン不動産ディベロッパーの特徴

人口増加や経済発展などで発展の著しいフィリピンでは、様々なディベロッパーが開発を進めています。しかし、フィリピンに進出しているディベロッパーには大手財閥系列や外資系企業のグループなど様々な背景があります。

フィリピン不動産のディベロッパーは、フィリピンの大手財閥や大富豪、海外の実業家など、母体となる企業が多種多様です。また、会社ごとに別々のブランドを持っており、開発エリアや物件の特徴にも違いがあります。

都心部での開発実績が豊富で確かな品質を持ったディベロッパーは、ある程度限定されていると言えます。投資物件を探すときには、ディベロッパーによって絞り込むのも有効な方法となります。

そのほか、母体企業は同じでも、ターゲットとしている客層によって会社が分かれていることも珍しくなく、ターゲットとする客層によって不動産の品質も大きく異なります。

富裕層向けの物件を得意としているディベロッパーは物件の品質が高く、価格も比較的高めです。一方、地方から都市部にやってきた出稼ぎ労働者のような客層をターゲットにしているディベロッパーもあります。

低所得層向けディベロッパーの物件は、価格が安い一方で高所得者向けの物件と比較して品質は劣ります。また、デザインもシンプルなものに統一されている物件が多くなります。

2.重視するポイントを明確にしてからディベロッパーを選ぶ

実績豊富で高所得者層向けの物件は、どうしても価格が上がります。一方、郊外や地方都市を中心に開発しているディベロッパーなどは、価格を抑制できる一方で、物件の品質などに不安があります。

これらを踏まえ、海外不動産投資において考えられる戦略として、大きく分けて2つの方針が考えられます。

  • 物件価格が多少上がっても、リスクの小さい投資をする
  • 入居者ターゲットを中低所得者層にしながらも物件価格を抑制する

ディベロッパーを選ぶ前に、大きくどちらの戦略で投資を進めるのか決めておくとよいでしょう。「とにかくいいディベロッパーが開発した物件に投資したい」といったレベルのビジョンだと、確認するポイントや判断にブレが出てしまう可能性があるためです。

価格が高くリスクの小さい投資のほうは、建物の品質は高くなるものの、入居者のターゲットが限定されるため、賃貸付の戦略をしっかり固めることが重要です。

一方、価格を抑制して高利回りを狙う場合は、安くても品質がしっかりしている物件を選ぶことが重要になります。

価格を抑制しつつも高所得者層を入居ターゲットにして、建物の品質も確保したいという場合は、新築よりも中古物件のほうが向いているということもあるでしょう。

ただし、フィリピンの中古不動産投資は新築物件への投資と比較すると難易度が上がります。日本国内から投資を検討するのであれば、フィリピンの不動産事情に詳しい不動産エージェントやブローカーの協力が不可欠と言えるでしょう。

【関連記事】フィリピン不動産、中古物件の特徴は?選ぶポイントや探し方のコツも

3.フィリピン不動産のディベロッパー選びにおけるポイント

フィリピン不動産ディベロッパーの特徴は、企業によって母体企業や得意分野が異なるところです。ここからは、ディベロッパーを選ぶうえで比較するポイントについて解説します。

3-1.母体企業はどんな会社か確認する

東南アジアの新興国で不動産投資を検討する場合は、竣工リスクを下げることも重要です。竣工リスクとは、完成前の新築物件に投資したものの、ディベロッパーの倒産などによって工事が完了せず、利益を得られないリスクのことを指します。

フィリピンで不動産投資する場合も例外ではなく、竣工リスクに注意する必要があります。竣工リスクを下げるためには、確かな資金力や過去の実績を持ったディベロッパーを選ぶことが必要です。

ディベロッパーの資金力を判断するにあたっては、母体企業を確認することも有効な方法になります。また、外資企業が母体の場合は、フィリピンでの売り上げが落ちたときに、フィリピンから撤退してしまう可能性も考えられます。

賃貸管理を外資系のグループ会社に任せていた場合、ディベロッパーの撤退に伴って管理が立ち行かなくなってしまうリスクがあります。

フィリピン内資のディベロッパーか外資のグループであれば、できる限りフィリピン国内での開発歴が長いディベロッパーを選ぶなどの工夫をすることも大切です。

3-2.フィリピン不動産ディベロッパーの実績を確認する

フィリピンの不動産業界では、用地開発が都心部から郊外へ広がりつつある中で、都心部に実績が多いディベロッパーは限られています。都心部に開発実績があるディベロッパーは、ノウハウが蓄積されているので、高品質な物件の供給ができる可能性が高いと言えます。

郊外もしくは地方にしか開発実績がないディベロッパーもあります。このようなディベロッパーの物件は中低所得者層を狙っている可能性が高く、投資を検討する前に入念な確認をするようにしましょう。

3-3.大手日系企業との共同事業かどうか確認する

また、都市開発が進んでいるフィリピンでは、外資企業との共同事業によるプロジェクトも少なくありません。

フィリピンの不動産ディベロッパーのなかには日本の大手企業と共同事業を進めている企業もあり、そのような実績を持っているディベロッパーの物件を選ぶことで竣工リスクを下げることに繋がります。

大手日系企業との共同事業を手がけているディベロッパーは提携している日系企業が調査した結果、提携しても問題ないと判断された実績があります。大手日系企業による調査を受けている点は評価できるポイントと言えるでしょう。

3-4.投資先物件の主たる客層を確認する

ディベロッパーの特徴の項で解説したとおり、フィリピン不動産のディベロッパーは企業によってターゲットとしている客層が違っており、客層によって物件の品質も異なります。

大手企業のグループ企業であっても、客層によって会社と不動産のブランドが異なり、ブランドが異なれば物件の品質も異なります。

母体企業を確認するだけではなく、主たる客層と実績を併せて確認することが必須です。中高所得層をターゲットにしており、都心部に実績が多いディベロッパーは、品質が高く竣工リスクも抑制できる可能性が高くなります。

フィリピンの現地法人と提携し、日本には中々出回ってこないような物件を扱う「ビヨンドボーダーズ」

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まとめ

フィリピン不動産のディベロッパーには、母体企業に違いが大きいほか、同じグループ会社でも客層によって会社が分かれているなどの特徴があります。

より確実に投資を進めるためには、物件選びの時点でディベロッパーの親会社と客層や開発実績などを確認しておくことが重要です。親会社に関しては、フィリピン内資の企業なのか外資企業なのかも確認しておくとよいでしょう。

また、ディベロッパーによって品質や客層が違うことから、投資する前には投資の方針を固めておくことが重要です。方針が曖昧なまま物件やディベロッパー選びを始めると、確認するポイントや判断にブレが出てしまう可能性があるため、注意しましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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