株式会社SBI証券は7月14日、今年6月末時点で預り資産残高が20兆円を突破したと公表した。背景として、コロナ禍での非対面ニーズの顕在化や比較的好調な相場環境のほか、20代、30代の若年層を中心とした個人投資家層のすそ野の拡大、オンラインでの国内株式取引の手数料や現在投資家が負担している一部費用の無料化を図る「ネオ証券化」の取組みといったサービスが評価されたとしている。
同社は「業界最低水準の手数料で業界最高水準のサービス」の提供を標ぼうしており、2001年に実施した手数料の大幅引き下げを契機として、料金の改定を実施してきた。ここ1年では「アクティブプラン」の現物取引、制度信用取引、一般信用取引の各取引で、約定代金100万円までを無料とし、合計で最大300万円までの取引を無料化(20年10月1日から)、未成年口座の顧客の国内株式現物手数料1万円までキャッシュバックによる実質無料化(21年4月20日から)、20歳から25歳までの顧客の国内株式現物手数料のキャッシュバックによる実質無料化(21年4月20日から)といった施策を次々打ち出している。
未成年口座の顧客の国内株式現物手数料の実質無料の上限1万円を撤廃、25歳以下の顧客の国内株式現物手数料をキャッシュバックで実質無料化(7月1日)と、若年層の取り込みにも力を入れる。また、今月19日からは従来から業界最低水準の手数料で提供していた「アクティブプラン」を一層引き下げるなど、手数料引き下げ競争ではネット証券業界をリードしている。預り資産残高だけでなく、口座数、株式委託売買代金でも業界トップ。
「今後も『顧客中心主義』の経営理念のもと、インターネット取引のサービス拡充や各取引ツールのUI/UXの改善などを図り、個人投資家の資産形成を支援していく。また、金融商品仲介業者(IFA)の営業網やカスタマーサービスセンターなどインターネット以外のチャネルの活用やオープンアライアンス戦略の推進により、さらなるリテール業務の拡大を推進するとともに、地域金融機関と連携した『地方創生』やホールセール業務の強化に取り組んでいく」と意欲を見せている。
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