インターネット調査のマイボイスコム株式会社は5月13日、4回目となる「NISA(少額投資非課税制度)」に関するインターネット調査の結果を発表した。調査は4月1日~5日に実施、1万246件の回答を集めた。NISAの認知率は8割と高く、「内容を詳しく知っている」は2割強、男性で比率が高かった。一方、現在の制度は2023年までで、2024年から5年間は新制度に変更することについての認知率はわずか8%に止まった。
NISAの認知率は80.7%、「内容を詳しく知っている」が23.3%、「名前は知っている程度」が57.4%。政府が資産形成の方法として広報している効果もあってか、「内容を詳しく知っている」は男性で比率が高く、男性30代と男性60・70代では3割強となった。NISAの認知者にNISAについて知っていることを聞いたところ(複数回答)、「非課税対象は、株式や投資信託の値上がり益や配当金(分配金)」「口座開設は原則1人1口座」「非課税期間は、投資した年から最長5年間」が4割前後となった。
NISA口座を利用して投資を行える期間は2023年まで、24年からの5年間は新制度に変更することが2019年12月に発表されている。しかし、新しいNISAについての認知率は8%と低く、浸透しているとはいえない。また、女性の10~50代では、「いずれも知らない」が3~4割強となった。
NISA口座の保有者は28.5%で、「NISA口座で投資を行っている」が21.6%、「NISA口座を保有しているが投資はしていない」が6.9%だった。NISA口座保有者が開設している金融機関は、「SBI証券」が22.4%、「楽天証券」「野村證券」が各10%台。SBI証券は男性若年層、「楽天証券」は若年層、「野村證券」は高年代層で比率が高い。
NISAの利用意向率は28.6%で、過去調査と比べて微増している。NISA口座で投資をしている人の利用意向は9割弱、口座を保有しているが投資はしていない人は4割弱、口座を保有していない人は1割で、口座を保有しながら投資していない人も少なくない。自由回答では、利用したくない理由として「制度が複雑なのでつみたてNISAを利用したい」(男性、39歳)、「過去に利用したが、税金がかからないだけで、あまり利益も出ずに意味がない」(女性、49歳)、「少々の優遇はあるが、上限枠が小さすぎてメリットを感じない」(女性、58歳)といった意見が寄せられている。「手数料もかかりメリットがあるのかわからなかった」「どこでどうやって始めるのがよいか、よくわからない」など、スタートに踏み出せない悩みも依然あるようだ。
利用意向者に、口座を開設する金融機関を選ぶ際の重視点を聞いたところ(複数回答)、「手数料の安さ」が最多の54.3%、「株取引ができる」が35.7%、「金融商品の種類が豊富」が28.6%という順。口座保有金融機関別にみると「大和証券」「野村證券」では「株取引ができる」が1位で、「手数料の安さ」は、「松井証券」「マネックス証券」で比率が高かった。
HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム
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