マネックス証券株式会社は9月11日、「MONEX個人投資家サーベイ2020年9月調査」の結果を発表した。マネックス証券に口座を持つ顧客向けに実施している定例調査で、個人投資家の相場観の調査に加え、11月3日(現地時間)に予定されている米国大統領選挙について特別調査を行った。回答数は1142件。
大統領選挙についての関心度合いでは「強く関心を持っている」が41.3%、「まずまず関心をもっている」が50.2%と、関心を持つ投資家の割合は90%を超えた。米国の大統領は世界景気や安全保障など様々な分野に影響するため、予測された数字といえる。次に、現職の大統領トランプ氏と、 民主党の候補バイデン氏のどちらが勝利すると思うかを質問。「トランプ勝利」と予想する投資家の割合は55.5%と、若干多くなった。米国の代表的な世論調査ではバイデン氏が優勢だが、日本の投資家はトランプ大統領が勝利すると考えている割合が多いのは興味深い。
続いて、トランプ氏とバイデン氏、それぞれが大統領選に勝利した場合の投資意欲への影響を尋ねたところ、いずれの候補が勝利した場合にも「投資意欲に影響はなさそう」と回答した割合が概ね50%で最も高かった。しかしトランプ勝利の場合は「投資意欲が増えそう」との回答が39.1%で2番目に多かったのに対し「バイデン勝利」の場合には「投資意欲が減りそう」との回答が38.4%と2番目に多くなるという対照的な結果に。同社は「トランプ大統領が再選した場合にはさらなる株高を、バイデン氏が勝利した場合には株価調整を警戒している投資家が多いのかも」と予想する。
では、米国経済や米国株にとって、どちらの候補が大統領に就任するのが望ましいだろうか。「共和党トランプ氏」と回答した投資家の割合が51%で最多。トランプ氏は法人税減税や大規模な財政支出の拡大など景気刺激的な政策を取ることが多く、就任中米国株は大きく上昇した。このため、トランプ勝利が望ましいと考える投資家が多いのかもしれない。
一方、日本経済や日本株にとって、どちらの候補が大統領に就任するのが望ましいと思うかを尋ねると、最も多かったのは「トランプ氏」で46.7%。米国経済や米国株と同様に、日本にとってもトランプ大統領の再選が望ましいと考えている投資家が多いとみられる。
定例調査では、今後3ヶ月程度の日本、米国、中国の株式市場に対する個人投資家の見通しは、 日本株DIと中国株DIが前回調査(2020年6月実施)から低下した一方、 米国株DIは上昇した。S&P500やナスダック総合指数が史上最高値を更新するなど、 高値圏で推移する米国株への投資家の期待が強いようだ。
今後3ヶ月程度の米ドル/円相場の見通しについては「円安になると思う」個人投資家の割合は前回調査の26%と横ばい。「変わらないと思う」と回答した割合は43%から37%に減少した。一方で「円高になると思う」と回答した割合は31%から37%に増加した。
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HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム
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