AI(人口知能)による資産運用サービス「ロボアドバイザー」の事業会社は、コロナ禍でも堅調に利用者数と運用金額を増やしている。株式会社FOLIOは、2020年1月15日にリリースした「ROBOPRO」の1年間の実績を分析している。ROBOPROはプロの投資家がおこなっている運用プロセスを、AIを活用することで未経験者でも資産運用が行えるように設計されている。同社によると、リリース日から1年間運用していた場合の運用実績はプラス13.99%となり、1月14日の時点でROBOPROで資産を運用する人のうち約98.34%が評価損益においてプラスリターンを出していた。
同社では、20年1月15日から21年1月14日までROBOPRO、一般的なロボアドバイザー、TOPIX(東証株価指数)の3者を比較。一般的なロボアドが+約5.51%、TOPIXが+約8.21%なのに対し、ROBOPROは約+13.99%のプラスリターンを出した。
2020年は、新型コロナ・ウィルスがマーケットにも大きな影響を与え、3月には「コロナ・ショック」と呼ばれる暴落も起きた。しかしその後マーケットは急回復し、ダウ工業平均は過去最高値、日経平均株価も約30年ぶりの高値をつけるなど、浮沈の激しい年となった。そんな中でROBOPROが高いパフォーマンスを出せた理由について、同社は「相場の先読み、資産比率を大胆に変更するという特徴」が奏功したと見る。
ROBOPROは、金融機関向けにAIによるスコアリング・システムを提供しているAlpaca社と協業して開発したロボアドバイザー。対象資産はETF(上場投資信託)で、Alpaca社のスコアリング・システムとFOLIOのポートフォリオ最適化技術を融合させている。国内株を取り扱う独立系証券会社において、約10年ぶりに新規参入し話題となったオンライン証券会社として、18年8月に本格的な事業展開を開始。「テーマ」を選んで投資できる日本初のサービスに続き、ロボアドバイザーサービスの「おまかせ投資」をローンチした。今年1年には、「4RAP(フォーラップ)」という名称で、金融機関向けのロボアドバイザーなどの基盤システムもリリース、事業領域を広げている。
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HEDGE GUIDE 編集部 ロボアドバイザーチーム
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