ロボアドバイザー「THEO」運用の仕組みを解説!他のサービスとどう違う?

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資産運用の知識が無くても手軽に始められるサービスとしてロボアドバイザーが注目されています。その中でも世界約70の国・地域、20,000銘柄以上を投資対象とする『THEO(テオ)』は、資産の運用方針から投資対象の選定方法、リスク軽減の対策において、他のロボアドバイザーサービスとは異なる特徴を持ちます。

この記事では、投資一任型であるTHEO(テオ)の内容や特徴を紹介するとともに、他のロボアドバイザーと異なる点について詳しくご紹介します。どのロボアドバイザーで資産運用を始めるか悩んでいる方は、参考にしてみてください。

目次

  1. ロボアドバイザーとは
    1-1.アドバイス型と投資一任型
  2. THEOのサービス内容と特徴
    2-1.ユーザーの属性に基づき最適なプランを提供
    2-2.国際分散投資でリスクを軽減する
    2-3.少額で始めることができる
  3. 他のロボアドバイザーサービスとの違い
    3-1.資産運用プランのきめが細かい
    3-2.リスク分散の範囲が広い
    3-3.始めやすい最低投資金額
    3-4.低コストで運用できる
  4. まとめ

1 ロボアドバイザーとは

ロボアドバイザーは、パソコンやスマートフォンから資産運用の提案や実際の発注などを一部自動で行ってくれるサービスです。資産運用の診断・提案・発注などを、人工知能(AI)を活用したコンピューター・システムが支援してくれるため、投資知識がない初心者の方でも手軽に資産運用を始めることができます。

1-1 アドバイス型と投資一任型

ロボアドバイザーは、主に「アドバイス型」と「投資一任型」の2種類に分けることができます。

アドバイス型ロボアドバイザー

ユーザーに最適な資産運用のプランを提案してくれる中級者向けのロボアドバイザーです。ユーザーがロボアドバイザーの用意したいくつかの質問項目に答えると、回答内容からユーザーのリスク許容度を診断し、その許容度に応じた資産運用の最適なプランを提案してくれます。

アドバイス型のロボアドバイザーが提供してくれるのは資産運用のプランであり、プランの提供を受けたユーザーは、そのプランに従って金融商品の発注や定期的なリバランス(最適化)を自ら行う必要があります。

投資一任型ロボアドバイザー

アドバイス型の機能に加え、資産運用そのものも行ってくれる初心者向けのロボアドバイザーです。ユーザーは、アドバイス型の場合と同じように自分に合った最適な資産運用プランの提供を受けるだけでなく、金融商品の発注や運用途中でのリバランスまでロボアドバイザーが行ってくれるので、投資知識が無くても続けていけます。

2 THEOのサービス内容と特徴

サービス名 THEO(テオ)
THEO+docomo
URL https://theo.blue/
運営会社名 株式会社お金のデザイン
本社所在地 東京都港区赤坂1-9-13 三会堂ビル1F
設立 2013年
代表取締役社長 山辺 僚一
資本金 /
資本準備金
1億円 / 120億2392万4861円(2019年3月22日現在)
社員数 51名(2019年1月末時点)
主な資本提携・業務提携先 UTEC(株式会社東京大学エッジキャピタル)
第一生命保険株式会社
株式会社NTTドコモ
株式会社電通デジタル・ホールディングス
伊藤忠商事株式会社
伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社
株式会社リクルートホールディングス
株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ
株式会社東邦銀行
株式会社百五銀行 など
上場有無 非上場
サービス開始年月 2016年2月
運用者数 117,031人(2022年1月末時点)
運用資産額 1331億円(2022年3月29日時点)
ポートフォリオ診断 0円(無料)
運用手数料 3,000万円を超えるまで年率1.1%(税込)
3,000万円を超える部分は年率0.55%(税込)
最低投資金額 10万円
自動積立金額 1万円以上1,000円単位
平均積立額 25,838円(2022年1月末時点)
積立率 76%(2022年1月末時点)
入金方法 銀行振込、クイック入金
申込みから買付けまでの期間 最短翌日
出金までの期間 依頼日より最短3営業日
特定口座(源泉徴収あり) 選択可能(確定申告不要)
プラン変更・解約申込み いつでも可能(365日24時間)
期待リスクと利回り実績 【リスクカテゴリ】範囲
【低リスク】9%〜12%
【中リスク】12%〜16%
【高リスク】16%〜19%

※2016年3月から2022年2月までの実績値:
年率リターン2.48%~8.52%(運用パターンごとに異なる)

投資対象 海外ETF
取扱銘柄数 最大約30銘柄
運用方針 投資運用目的に合わせて運用方針を決定
ノーベル賞受賞理論をベースに、最先端の運用手法を採用。顧客の資産運用の「目的」を分析し、それを実現するための「機能」に着目した3つのポートフォリオ(「グロース」「インカム」「インフレヘッジ」)を組み合わせて運用
運用パターン 投資目的別に228通り
運用手法 スマートベータ戦略
※スマートベータ戦略とは、時価総額以外の基準を元に構成銘柄や組入比率を決める戦略のこと。THEOでは様々な国・地域・投資対象のETFを組み合わせて一定の基準で最適化を行うことで、スマートベータ戦略を実現。
リバランスの頻度 毎月、入出金時
※リバランスとは、相場の価格変動に応じてETFの保有割合を再調整すること
ポートフォリオの自動見直し あり/年齢に応じて年1回見直し
※見直し例:年齢が上がる度にリスク許容度を徐々に引き下げていく、など

THEOは、株式会社お金のデザインが運用する投資一任型のロボアドバイザーサービスで、各ユーザーの条件に合う最適なプランに基づき、すべてお任せで資産運用を行ってくれます。

2-1 ユーザーの属性に基づき最適なプランを提供

資産運用の方針を決める際、従来はユーザー自身の希望や考えなど、主観的な要素がプラン策定の判断材料となっていました。しかし近年では、ユーザーの年収や資産額などの客観的な要素に着目し、プラン策定の判断を行うように変化しています。

特にTHEOは、ユーザーの希望や考えなどの主観的要素ではなく、年齢・年収・資産額などの定量属性を判断材料とし、各ユーザーのリスク許容度を客観的に診断できるように設計されています。

2-2 国際分散投資でリスクを軽減する

資産運用では、その時々の経済・景気動向の変化や社会的な出来事といった様々な要因から影響を受けます。一般的に経済・景気動向が良好で不測の出来事が無ければ、株式や投資信託の相場は上昇しますが、景気が悪くなる、または戦争やテロなど社会的な事件が起きると、相場は下落します。

ただし、未来の相場を正確に予測することはプロでも難しいため、資産運用ではいつ不測の事態が発生しても被害を最小に止めることができる対策を講じておく必要があります。それが資産運用における「リスクの分散」であり、具体的には「地理的な分散」「時間的な分散」「投資対象の分散」などの方策があります。

THEOは、世界約70の国・地域、20,000銘柄以上を投資対象とする資産運用を行っており、地理的な分散、投資対象の分散を図っています。また、長期的な視点に基づき継続して金融商品を購入していくことから、時間的な分散も行っています。

THEOでは資産運用にかかるリスクを地理的・時間的に分散し、投資対象の多様化を図ることで、できる限り安全な資産運用に努めています。

2-4 少額で始めることができる

投資や資産運用ではまとまった元手資金が必要になる商品もありますが、THEOでは最低投資金額を10万円と設定しています。手元にまとまった資金がない学生や主婦をはじめ、一般のサラリーマンも気軽に投資を開始できます。

実際、ユーザーの8割は20〜40代と若く、そのうちの半分近くは投資未経験者です。毎月の平均積立額は約2万7,000円と、多くの方が時間と手間をかけることなく長期的な資産運用を計画しています。

3 他のロボアドバイザーサービスとの違い

THEOの他社ロボアドバイザーと異なる特徴の一つに、「資産運用プランのきめ細かさ」が挙げられます。

3-1 資産運用プランのきめが細かい

THEOでは、世界の株式ETFを投資対象とするハイリスク・ハイリターン型の「グロース」、債券ETFを投資対象とするローリスク・ローリターン型の「インカム」、コモディティ・不動産・物価連動債を投資対象とする資産防衛型の「インフレヘッジ」など3種類の運用プラン構成要素を設定しています。

ただし、この構成要素をそのまま資産運用プランに当てはめているわけではありません。THEOでは、個々のユーザーが持つ資産運用環境やリスク許容度など固有の条件にきめ細かく対応するため、これらの構成要素を組み合わせて資産運用プランを作り上げています。

具体的には、上記3種類の構成要素の配分比率を工夫することにより、各ユーザーの固有の条件に応じた228通りの運用プランを用意しています。他のロボアドバイザーと比較しても資産運用プランのきめ細かさが際立っています。

(注)ETFとは「上場投資信託」のことを指します。証券取引所に上場しており、リアルタイムの取引が可能です。

・資産運用プランにおける構成要素配分の例

区分 グロース インカム インフレヘッジ
運用プラン1 81% 17% 2%
運用プラン2 33% 37% 30%
運用プラン3 5% 66% 29%

3-2 リスク分散の範囲が広い

次に、THEOが他のロボアドバイザーと異なっている点として「リスク分散範囲の広さ」が挙げられます。

地理的な分散

THEOは主に海外ETFを投資対象としています。そのETFを構成している株式・債券・コモディティ・不動産などは世界約70の国・地域、20,000銘柄以上となっています。同一地域の資産は類似のリスク特性を持っていることが多いことから、このように広範囲の地理的な分散を行い、リスク低減を図っています。

アセットクラスの分散

THEOは、投資対象であるETFを「先進国株」「新興国株」「先進国債券」「新興国債券」、「リート・不動産」「コモディティ」の6つのアセットクラスに分類し、バランスを取りながら分散投資を行います。投資対象を特定のものに限定せず、その分散化・多様化を進めることでリスクの抑制を図っています。

(注)アセットクラスは、投資対象である資産を価格変動やリスク特性からみて分類したものです。

時間的な分散

THEOでは、資産の長期的な運用を行います。資産・相場の値動きは、「短期的な値動き」と「長期的な値動き」に分けることができ、THEOは成長性が見込める銘柄を長期に保有することにより、短期的には価格変動のリスクがあっても最終的には長期的な利益の実現を目指した運用を行います。

また、定期的に継続して一定金額の金融商品を購入し続けることにより、資産・相場が高い時は買い控え、安い時は多く購入することになり、金融商品の平均購入価格を下げることが可能となります(ドルコスト平均法)。

このようにTHEOでは、短期的な値動きに惑わされることなく長期的な視野から資産の形成を目指しています。

3-3 始めやすい最低投資金額

投資や資産運用では多額の元手資金が必要になるものがあり、まとまった資金を持たない方にはハードルの高いものがあると言えました。

THEOの最低投資金額は10万円となっており、家計に負担をかけずに始めやすくなっています。また、競合のサービスを見てみると、国内で最大(※)の口座数を有する「WealthNavi(ウェルスナビ)」は1万円、楽天証券が運用する「楽ラップ」の最低投資金額は10万円となっています。

※一般社団法人日本投資顧問業協会「契約資産状況(最新版)(2024年3月末現在)『ラップ業務』『投資一任業』」を基にネット専業業者を比較 ウエルスアドバイザー社調べ(2024年6月時点)

3-4 低コストで運用できる

THEOの基本手数料は、年率で預かり資産の1.1%(税込)となっており、預かり資産が3,000万円を超える部分は、0.55%と安く設定されています。

海外ETFの売買手数料や為替手数料は会社が負担してくれるため、ユーザーは支払わずに済む仕組みになっていますが、海外ETFにかかる運用報酬などの経費は別途かかることになっています(年率で運用資産の0.1~0.2%程度)。

THEOにかかるコストについて、他の投資一任型ロボアドバイザーと比較してみます。

【ロボアドバイザーの基本手数料比較】

ロボアドバイザーの種類 運用資産に対する年率手数料
THEO 1.1%(税込、運用金額・出金状況で異なる)
運用資産が3,000万円を超える部分は0.55%
WealthNavi 1.1%(税込)、長期割適用の場合は0.99%(税込)
運用資産が3,000万円を超える部分は0.55%(税込)
楽ラップ 最大0.715%(税込、固定報酬型)
マネラップ 1.0075%程度(税込・概算)

ロボアドバイザーは長期的に資産を運用するサービスであることを考えると、THEOは他のロボアドバイザーと比べてもコストが安く、長く続けやすいという特徴を持っています。

4 まとめ

THEOの特徴や他のロボアドバイザーとの違いを中心にみてきました。他のロボアドバイザーと異なっている特徴として、以下の4つが挙げられます。

  • 資産運用プランのきめが細かい
  • リスク分散の範囲が広い
  • 最低投資金額が低い
  • コストが安い

THEOは、「できるだけ費用をかけずに、少額で安全な資産運用を行いたい」という投資初心者の希望を反映させたサービスであると言えます。資産運用の方法としてロボアドバイザーに興味が湧いた方は、この記事を参考にご自身に最も合ったサービスを検討してみてください。

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HEDGE GUIDE 編集部 ロボアドバイザーチーム

HEDGE GUIDE 編集部 ロボアドバイザーチームは、ロボアドバイザーに関する知識が豊富なメンバーが投資の基礎知識からロボアドバイザーのポイント、他の投資手法との客観的な比較などを初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融・投資メディア「HEDGE GUIDE」