積立投資にロボアドバイザーはおすすめ?知っておきたい6つの特徴

※ このページには広告・PRが含まれています

資産形成への関心の高まりから近年浸透してきた積立投資ですが、従来型の投資信託やファンドラップに加え、最近ではロボアドバイザーサービスも登場してきました。

そこで今回は「ロボアドバイザー(以下、ロボアド)の積立投資が投信積立やファンドラップとどこが違うのか」「ロボアドで積立投資を行うとどのようなメリットがあるのか」を解説します。ここではロボアドの性能や特徴を確認しながら、積立投資にロボアドを活用する方法についてもご紹介します。

目次

  1. 積立投資とは
    1. 積立投資は手間が少なく続けやすい
    2. 積立投資のメリット「ドルコスト平均法」とは
    3. 積立投資は「相場変動に振り回されない」
  2. ロボアドの特徴
    1. ロボアドで初心者も資産運用ができる
    2. 投資一任型ロボアドの種類
  3. 積立投資にロボアドが向いている6つの理由
    1. すべてお任せで安心できる
    2. ユーザーにマッチした最適プランで運用できる
    3. リスク分散の範囲が広い
    4. 少額から始められる
    5. 費用が安い
    6. 営業員が介在しない
  4. まとめ

1 積立投資とは

まずは積立投資がどのような投資なのかについて見ていきましょう。

1-1 積立投資は手間が少なく続けやすい

積立投資は、毎月一定額の金融商品(投資信託など)を購入し、長期にわたって資産を形成していく投資法です。例えば、証券会社や銀行などが扱っている積立投資では、「毎月5万円ずつ投資信託を購入する」と計画を決めた場合、自分で購入しなくても指定日ごとに運用者側で購入してくれ、購入資金は指定口座から引き落とされます。

顧客は、投資を行っていることを意識せずに、無理なく長期間投資を続けているうちに資産を形成できることが特徴です。

1-2 積立投資のメリット「ドルコスト平均法」とは

「ドルコスト平均法」は長期間継続的に一定金額の購入を続けることによって、相場の値動きに関係なく購入価格の平均値を平準化させることを目的とした購入手法です。相場が下がり、基準価額が安くなればそれだけ多くの口数を購入できる一方で、逆に相場が上がって基準価額が高くなれば、少しの口数しか買えません。

しかし、「ドルコスト平均法」では、相場が下がっているときも上がっている時も一定額の口数を買い続けます。相場が一時的に下降を続けているときには現在価格が購入価格を下回って損失が生じることもありますが、長期に運用することでやがて相場が回復してくると損失分を取り戻し、逆に利益を出せる機会が増えていきます。

株式やFX取引では、保有ポジションに一定以上の含み損が生じると、損切りしてポジションを解消することが多いですが、積立投資では、相場の変動などで一時的に赤字(元本割れ)となっても長期間買い続けて運用を行うことで、最終的にプラスの資産を形成しやすいことが特徴です。

1-3 積立投資は「相場変動に振り回されない」

積立投資では、投資対象である投資信託やETFの価格変動に惑わされずに、定期的に一定金額の購入を続けます。トレードを繰り返すような投資は購入のタイミングを計るのが難しく、ポジション保有後の値動きに応じてその都度機敏な対応を迫られることになります。

資金を長期にわたって分割して投資を行う積立投資は、投資対象の価格変動に振り回されることがないため、仮に投資信託やETF購入後に価格が落ちてしまっても、次回以降に安く購入できるチャンスと捉えることもできます。

2 ロボアドの特徴

次に、ロボアドの特徴や種類についても見ていきましょう。

2-1 ロボアドで初心者も資産運用ができる

ロボアドは、投資や資産運用の世界にテクノロジーを駆使することで実現した資産運用サービスです。パソコンやスマートフォンを通じていくつかの質問項目に答えると、ユーザーに適したリスク許容度が診断され、ロボアドが最適な資産運用プランを提案してくれます。

ロボアドの種類は、資産運用プランの提案や助言のみを行う「アドバイス型」と、実際に運用まで行ってくれる「投資一任型」の2つに分けられます。投資一任型のロボアドは、提案された資産運用プランに応じて実際の発注やその後の運用の他、資産配分を変更するリバランス(最適化)などの作業も行ってくれるため、投資や資産運用の初心者でも利用しやすいことが特徴です。

2-2 投資一任型ロボアドの種類

資産運用をすべて任せることができる投資一任型サービスは、各社から提供されています。主なものは次の通りです。

サービス名 運用会社 特徴
WealthNavi(ウェルスナビ) ウェルスナビ ・最低投資金額1万円
・運用者数36万人(2023年3月31日時点)、預かり資産9000億円を達成(2023年7月4日時点)、預かり資産・運用者数No.1 ロボアドバイザー(※)
・世界50ヶ国・12,000の銘柄で国際分散投資が可能
THEO+docomo お金のデザイン ・最低投資金額1万円
・個人のリスク許容度に応じた最適化のパターンが200種類以上
・世界約70の国・地域、20,000銘柄以上で国際分散投資が可能
オン コンパス(ON COMPASS) マネックス・アセットマネジメント ・最低投資金額1000円
・運用タイプは全8コース、下落局面に強いポートフォリオ構築が特徴
・年率1.0175%程度(税込)

※一般社団法人日本投資顧問業協会「契約資産状況(最新版)(2023年9月末現在)『ラップ業務』『投資一任業』」を基にネット専業業者を比較 ウエルスアドバイザー社調べ(2023年12月時点)

3 積立投資にロボアドが向いている6つの特徴

ロボアドは自動的にポートフォリオのリバランスを行ってくれたり、少額から開始できることから、資産運用初心者や投資初心者でも簡単に始めることができるメリットがあります。また、ロボアドには先に述べた積立投資による資産運用が有効な投資手法なのです。以下で詳しく見ていきましょう。

3-1 投資対象もリバランスもすべてロボアドにお任せできる

通常、積立投資を始める場合、自分に合った投資信託を探して選ぶ必要があります。この際、ネット上の情報を参考にして投資商品などを探すか、証券会社や銀行の窓口で営業員のアドバイスを受けるのが一般的です。

さらに、運用途中でも株式や債券などの配分比率が当初と変われば、リバランス(最適化)も行う必要があります。忙しい人の代わりに運用会社がリバランスを行ってくれるバランス型ファンドもありますが、資産配分があらかじめ決まったパック商品が多く、必ずしも自分のリスク許容度や条件に合う商品があるとは限りません。

その点、ロボアドは個々のユーザーのリスク許容度に応じた運用プランをもとにリバランスも行ってくれるため、初心者や忙しくて時間に余裕がない投資家でも運用を任せることができます。こうしたロボアドの特徴は、長期で時間を分散して投資を行う積立投資との相性が良く、ロボアドが積立投資に最適な理由の一つといえます。

3-2 ユーザーごとに合ったプランで長期間運用できる

通常、投資信託の銘柄は、株式や債券、国内や海外など投資対象や投資先の配分比率があらかじめ決まった商品になっており、ユーザーの事情にピッタリと合うものを探すのは困難です。政治情勢などに左右される投資商品の場合、リバランス目的で売却を行う必要もあるなど、積立投資に向いているとは言い難いのです。

一方、ロボアドでは、運用開始前に行う診断により、年齢・年収・投資目的など個別的な事情やリスク許容度に応じたきめ細かい運用プランを提供してくれます。リバランスも自動で行ってくれるため、長期運用にも向いていることから、積立投資と親和性が高いと言えるでしょう。

3-3 リスク分散の範囲が広く長期運用ができる

投資信託では、バランス型ファンドが株式や債券などに投資対象を分散し、また、日経平均株価などの運用指標と連動するインデックスファンドも、多くの国内企業の株式を構成要素とするなど、「分散投資」が基本となります。

ロボアドでは、WealthNavi(ウェルスナビ)やTHEO(テオ)は海外ETFを対象にしています。オン コンパス(ON COMPASS)は国内・海外ETFをそれぞれ投資対象としており、いずれも広い範囲にわたる分散投資を行っています。特に投資先をみると、WealthNavi(ウェルスナビ)は、海外ETFを通じ世界50ヶ国・12,000銘柄、また、THEO(テオ)は同じく海外ETFにより世界約70の国・地域を対象としています。

このように、ロボアドは一般の投資信託と比べても広範囲な対象から投資先を選びリスクを分散できるよう設計されていることから、長期保有に向いた資産運用手法となっており積立投資が向いています。

3-4 少額から始められるので長期間続けることができる

ファンドラップでは、ロボアドのようにユーザー個人の投資目的や投資期間などに応じて、一人一人に最適化されたきめ細かい資産運用プランの提供されています。しかし、ファンドラップは最低投資額が300~500万円などまとまった資金が必要で、一般のサラリーマンや、投資の初心者が気軽に少額で積立を始めるにはハードルが高いといえます。

一方、ロボアドの最低投資額は、WealthNavi(ウェルスナビ)が1万円、THEO(テオ)が1万円、オン コンパス(ON COMPASS)は1000円と、株式投資などと比べるといずれも手頃な金額に設定されています。個人のニーズに即しながら、少額で始められるロボアドは長期で積立投資を行うのに適した資産運用手法と言えます。

3-5 年間手数料が1%程度、運用機関や資産額に応じた割引も

ファンドラップや投資信託では、資産運用する場合にかかる費用は「購入手数料」「投資一任受任料」「信託報酬」等を合わせて、初年度の手数料や毎年の手数料で運用資産額の1~3%程度になるものもあります。ロボアドでは、各社とも人件費の抑制や投資対象を低コストのETFに絞っていることから、ユーザーが負担する費用はサービス利用料・信託報酬等を合わせて、各年率で運用資産額のおおむね1%程度となっています。

また、ウェルスナビでは運用を続けることで手数料が最大で0.90%(現金部分を除く、年率・税込0.99%)まで手数料が割り引かれる長期割や、THEOでは一定期間内の運用資産額に応じて手数料が最大35%OFFになる料金体系となっており、長期で続ければ続けるほど運用コストが低くなっていく仕組みとなっています。

積立投資は、数年~数十年と長期間に渡り継続していくものです。1年間にかかる費用の違いは、運用年数が長くなるにつれ、また運用資産額が大きくなるにつれて資産形成に大きな影響を及ぼすため、年間手数料を1%以下に抑えて運用できるロボアドのメリットは大きいと言えます。

3-6 営業員が介在しない

積立投資を始める場合には、証券会社や銀行の窓口で営業員のアドバイスを受けながら、商品選びや積立内容を決めていくことが一般的でした。窓口での投資信託購入はプロのアドバイスを受けつつ自分の条件に合う有利な商品を選ぶことができますが、営業員が介在することで、どうしても会社の営業方針に影響を受け、会社で力を入れている商品を強く推薦されるといったデメリットもありました。

ロボアドでは、窓口販売ならではの自分の希望にそぐわない商品を不本意ながら購入してしまうといったこともなく、ロボアドではパソコンやスマートフォンを通じて購入手続きが完結するため、会社の営業方針や営業員の言動に左右されることがありません。そのため、自分の投資目的やリスク許容度に即した資産運用を行えることで長期間の積立投資を続けやすいという特徴があります。

3 まとめ

積立投資は、長い期間にわたって資産を運用し増やしていく投資法であるため、年齢が若いほど大きな成果を期待できます。その点、ロボアドによるお任せ運用は、初心者や若い人でも少額から始めることができます。

自宅に居ながら手続きを完結できるという点は、忙しい現代人のニーズにも合っているため、資産運用をしたいけど何から開始すればいいか分からないという方はロボアドを検されてみてはいかがでしょうか

The following two tabs change content below.

HEDGE GUIDE 編集部 ロボアドバイザーチーム

HEDGE GUIDE 編集部 ロボアドバイザーチームは、ロボアドバイザーに関する知識が豊富なメンバーが投資の基礎知識からロボアドバイザーのポイント、他の投資手法との客観的な比較などを初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融・投資メディア「HEDGE GUIDE」