将来の資産形成に。資産運用を始めたい人のための積立投資サービスの選び方

積立投資が将来の資産形成に役立つと聞き、興味を持ち始めた方もいるのではないでしょうか。しかし、積立投資の種類は実に多いため、投資目的や個人の資産状況に合った商品を正しく選ぶ必要があります。

そこでこの記事では、積立投資のメリット・デメリットから、それぞれの目的に合った積立投資の選び方、投資初心者におすすめのサービスなどを詳しく解説します。積立投資を検討している方は参考にしてみてください。

目次

  1. 積立投資の特徴
  2. はじめての積立投資の選び方
    2-1.実績で選ぶ
    2-2.コストで選ぶ
    2-3.「分配型」「再投資型」の違いで選ぶ
    2-4.税制上のメリットで選ぶ
    2-5.リスクで選ぶ
  3. 積立投資初心者におすすめのサービス
    3-1.iDeCo
    3-2.つみたてNISA
    3-3.Tポイントを使って積立投資ができる「ネオモバ」
  4. 3-4.1万円から積立できるロボアドバイザー「THEO」

  5. まとめ

1 積立投資とは

積立投資とは、毎月などの一定期日に決まった金額で株式や投資信託等の金融商品を購入していく投資方法です。株式投資やFXのように短期的に大きなリターンを狙うのではなく、3年、5年、10年といった長期の運用により将来必要とされる資金を確保することが主な目的となります。

例えば、「10年後に500万円を貯める」といった目標を設定し、毎月約4万円の投資信託を購入してコツコツと積み立てていくという形です。将来の年金作りなど資産形成に向いた投資法で、積立貯金を行うようなイメージになります。

このほか、積立投資の特徴およびメリットは次の通りです。

  • 毎月の投資(購入)資金は銀行口座などからの自動引落が利用できるものもあり、入金の手間がかからない
  • 購入のつど投資対象の選定をしなくても良い
  • 投資にかかるコストの低減や税金面での優遇が期待できる制度もある

このように積立投資は長期間に渡り定期・定額で購入する方法となるため、資産の購入価格が平準化され、時価の変動リスクを抑えつつ将来の必要資金を着実に形成することができます。

2 はじめての積立投資の選び方

積立投資の商品・サービスには様々なタイプや特徴があります。サービスを選ぶ際に注意しておきたいポイントをご紹介します。

2-1 実績で選ぶ

まずひとつ目の選び方は過去の運用実績で選ぶ、というものです。具体的にはファンドが設立・運用されてからの現在までの成績を長期的に見て、トータルで利益が確保されているファンドかどうかといったことや、今後も安定的なリターンが期待できそうな商品ラインナップかどうかなどを考えていきます。

一方、トータルリターンがマイナスの場合は、運用を開始した時期が悪かったのか投資商品自体が悪いのかなど、マイナスとなった背景をしっかりと確認しましょう。

また、新しいファンドの場合も注意が必要です。設立から半年程度でリターンが出ていても安心できるとは限らないため、ファンドマネージャーの実績を見て判断することも重要です。例えば3年や5年といった年単位のリターンで判断するのも良いでしょう。

投資対象は個別銘柄、投資信託、ETFやREITなど様々あります。特定のファンド等への投資となる場合は、「どのような運用方針に基づいているか」「投資商品や投資手法など何を得意とするファンドなのか」「10年間などの長期スパンで見て運用実績が良いか」などに着目するようにしましょう。

2-2 コストで選ぶ

証券会社等の金融機関を通じて取引する際、売買や保有には一定の手数料がかかるため、コストが安い商品等を選ぶことも重要です。

例えば、一般的な投資信託を対象とする商品では、購入時に販売手数料、保有時に信託報酬(運用費用)、売却時に信託財産留保額(他の投資家への損失補填)がかかります。これらのコストは各投資信託や販売会社により異なります。積立投資でも商品等や販売会社によって各種手数料が発生します。

ただし、商品等の内容によっては手数料が比較的安めに設定されている場合もあるため、よく確認しましょう。中には購入時の販売手数料、解約(換金)手数料や信託財産留保額が無い商品もあります。

手数料等の投資コストが高ければリターンは減少するため、毎月少額の資金で投資を行う積立投資では、特にコストの低い商品等や販売会社を選ぶことが重要になります。ほかにもコストではありませんが、海外の株式やETFなどを投資対象とする場合、為替差損が生じる可能性もあるため、その点を考慮して選定する必要があります。

2-3 「分配型」「再投資型」の違いで選ぶ

積立投資の商品・サービスのタイプにはおもに「分配型」と「再投資型」があります。

分配型は投資による利益を定期的(毎月や毎年)に分配金として受け取れるもので、利益が再投資に回されないタイプです。一方、再投資型の分配金は投資元本に加えられるのが特徴です。

投資目的として定期的にリターンを得たい場合や早く投資資金を回収したい場合などは、分配型が適しています。

他方、少額資金で長期的に資産形成を図っていく場合は、再投資による複利的効果が期待できる再投資型が適しています。少額投資でもリターンを次の投資に回していけば、全体の投資元本は大きくなり、リターンもより大きくなる可能性があります。ただし、すべて投資に回すため、投資対象の時価が大きく下落するリスクも大きくなります。

このような分配型と再投資型の特徴を踏まえ、自身の目的や資金の限度などを考慮して適切なタイプを選ぶことが大切です。

2-4 税制上のメリットで選ぶ

株式投資などによる利益には税金がかかりますが、商品・サービスによっては非課税になるタイプもあります。

積立投資での税金は、投資で保有した資産の一部あるいは全部を売却した場合に発生する利益(キャピタルゲイン)や、分配型の投資信託等から得た分配金(インカムゲイン)にかかります。税率は所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%の20.315%です。

少額資金で将来の資産形成を図るためにコツコツと積立投資を行う場合、リスクと税金の負担は小さくありません。そのため、国は将来の資産形成の支援や株式投資等の促進などのために、投資での税制面の優遇措置をとっています。具体的には、後述する「iDeCo」や「つみたてNISA」といった制度です。

これらに対応した商品を利用することで一定の税制面の優遇が得られ、老後の生活資金の確保が一層期待できます。

2-5 リスクで選ぶ

株式・債券などを対象とする積立投資にはリスクが伴うため、リスクの程度を考慮して商品・サービスを選ぶことも大切です。

例えば株式投資などには、「価格変動リスク」「信用リスク(対象資産の価値がゼロになる等)」「カントリーリスク(海外資産を対象とする場合の、紛争、為替や信用上などのリスク)」があります。

また、リスクの程度は、投資対象の内容によって異なってきます。成長著しい新興産業や新興国の株式や債券などを対象とする商品では大きなリターンが狙えるものの、成長が停滞すれば価値が大幅に下落して損失が生じる可能性もあります。

積立投資の商品も、ハイリスク・ハイリターンの商品からローリスク・ローリターンの商品まで幅広く提供されています。どのタイプの商品を選ぶかで将来のリターンとリスクが左右されることになります。

なお、積立投資は比較的長期間での運用を前提とするケースが多いですが、期間が長くなるほどリターンとリスクの程度を予測するのが難しくなります。そのため、長期で運用する積立投資ではできるだけリスクを軽減できるような商品等を選ぶことも重要になります。

いくらまでの損なら許容できるかといったリスク負担の許容範囲は各投資家で異なるので、投資期間に伴うリスクの程度も考慮して商品等を選ぶようにしましょう。

リスクを抑える方法としては、「安定したリターンが得やすい株式、投資信託、REITなどの資産を選ぶ」「安定した利益が狙える複数の資産に分散投資する」などがあります。これらを上手く組み合わせるとより効果を発揮できます。

3 積立投資初心者におすすめのサービス

これから積立投資を始める方におすすめのサービスをご紹介します。

3-1 iDeCo

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、自分で申し込んで掛金を拠出し運用方法を選ぶ形式の、確定拠出年金法に基づいた任意加入の私的年金制度です。給付金は、掛金と運用益による合計額から受け取ることになりますが、その際には税制上の優遇措置が受けられます。

国民年金や厚生年金などの公的年金制度と併用することで、定年退職後等の老後の生活をより豊かにするための資産形成手段としての利用が期待できます。

iDeCoの利用は、平成29年1月から基本的に20歳以上60歳未満の方なら可能です(一部条件により不可)。毎月の拠出限度額等は資格対象者(年金の被保険者の種類)によって異なります。


iDeCo 公式サイトより)

iDeCoでは非課税の扱いが受けられる上、「掛金が全額所得控除になる」「運用益も非課税で再投資できる」「受け取る時も大きな控除が受けられる」といったメリットもあります。

毎月の掛金は月々5,000円からで、掛金額は1,000円単位での設定が可能です。平成30年1月からは掛金拠出が1年単位で利用できるようになり、年1回以上の任意に定めた月でまとめた拠出(年単位拠出)も可能となっています。

iDeCoの運用は、運営管理機関が選定した運用商品の中から加入者が自由に組み合わせて行います。なお、運営管理機関は運用商品の説明を実施しても特定の運用商品の推奨は行いません。加入者が自分で定めた運用方針に基づいて運用商品を選び、どの運用商品をどれだけ購入するかを決める必要があります。

3-2 つみたてNISA

つみたてNISAは、国民の将来の資産形成を促進するために設けられた税制優遇制度で、少額から利用可能な長期の積立・分散投資に適用されます。毎年40万円の非課税投資枠が設定されており、最長20年間で最大800万円までの投資で得た利益(配当金・分配金や売却益)は課税されません。

対象となる商品等は、投資信託やETFなどになります。定期・定額での積立方式が採用されているほか、「頻繁な分配金の支給がない」「販売手数料が低水準(無料含む)」といった特徴があります。

毎月の積立は少額から可能で、最低投資金額は100円です。なお、つみたてNISAに対応している商品数は、2019年7月22日時点で164本ありますが、販売会社により扱いが異なります。

つみたてNISAの商品も投資対象が投資信託やETFなどであり、リスク分散効果の高い商品もあります。また、毎月の購入は、銀行口座等からの自動引落が利用できるのもメリットです。

3-3 Tポイントを使って積立投資ができる「ネオモバ」

ネオモバ」は、ネット証券 口座開設数 No.1(※1)の「SBI証券」と、共通ポイント貯まる・使える店数No.1(※2)のポイントサービス「Tポイント」とマーケティングを繋ぐ「CCCマーケティング」の共同出資で誕生した会社・SBIネオモバイル証券のサービスです。業界大手2社が展開するサービスだからこその安心感や使いやすさが大きな魅力です。

SBIネオモバイル証券では、Tポイントで株式投資ができるサービスで1株単位から株式が購入できるため、数百ptのTポイントから株式投資を開始することができます。利用料は月額200円から(取引額に応じて変動)となっていますが、期間固定Tポイントが毎月200ptもらえるため、負担が少なく利用できるサービスです。また、積立投資も行うことができるため、少額から投資を始めて単元株を取得するといった投資方法も可能です。

※1 2019年3月現在の口座開設数。比較対象範囲は、主要ネット証券5社との比較となります。「主要ネット証券」とは、口座開設数上位5社のSBI証券、カブドットコム証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券(カナ順)を指します。(2019年3月末現在、各社公表資料等より、SBI証券調べ)
※2 2019年3月末時点 Tポイント・ジャパン調べ

3-4 1万円から積立できるロボアドバイザー「THEO」

THEOは、AIを搭載したロボアドバイザーで、最低投資額1万円、自動積立額は1万円以上1,000円単位で設定することができます。運用手数料は年1%(運用金額に応じて最大0.65%まで手数料割引)、追加の手数料なし、変更・解約・出金の申込みは365日24時間いつでも可能と、少額から取り組みやすいサービスです。

運営会社の株式会社お金のデザインには、UTEC(株式会社東京大学エッジキャピタル)、第一生命保険株式会社、株式会社NTTドコモ、株式会社電通デジタル・ホールディングス、伊藤忠商事株式会社と名だたる企業が出資をしており、経産省が支援する「J-Startup」にもロボアドバイザーの企業としては唯一選ばれています。

運用面では、最大約30銘柄もの世界のETFを組み合わせて、年齢や金融資産額に応じた231の運用ポートフォリオを構築し、少額から国際分散投資を行うことが可能です。また、搭載されたAIが、世界中の膨大な自然言語情報や市場データを収集・分析し、その情報をもとに銘柄や資産クラスが一定期間後に大幅に下落するかを判断。大きな下落リスクのある銘柄の比率を下げ、保守的なポートフォリオへと変更してくれます。これまで機関投資家しか利用できなかったハイクラスな資産運用を個人でも利用できるようにしたサービスです。

4 まとめ

積立投資は少額から始められる上、定額購入することで時価の変動リスクを抑えながら、将来の必要資金を作ることができます。ただし積立投資にもリスクは伴うため、商品を選ぶ際には投資目的やファンドの実績、コストの大小、税制優遇の有無などを参考にすることが大切です。

特に投資初心者の方には、「つみたてロボ貯蓄」「iDeCo」「つみたてNISA」といった便利なサービスもあります。積立投資のサービス選びで悩んでいる方は、この記事を参考にご自身に最も合ったものを検討してみてください。

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HEDGE GUIDE 編集部 少額株式投資・ロボアドバイザーチーム

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