障害者支援の方法は?障害福祉サービスの種類や活動団体も

「障害者を支援したいけど何をすればいいのだろう?」「寄付やボランティアができる団体を知りたい」という方は多いのではないでしょうか。

本記事では障害者を支援する方法と障害福祉サービスの種類、寄付やボランティアができる主な活動団体を解説していきます。

※「障がい者」の表記について
視覚障害を持つ方が記事を音声ブラウザで読む場合に「さわりがいしゃ(障がい者)」と読み上げられる場合があるため、本記事では「障害者」と表記させて頂いております。

目次

  1. 障害者を支援する3つの方法
  2. 障害福祉サービスの種類
  3. 寄付やボランティアができる障害者支援団体4つ
    3-1.NPO法人つくばアグリチャレンジ
    3-2.特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会
    3-3.特定非営利活動法人ぱれっと
    3-4.地域の社会福祉協議会
  4. まとめ

1.障害者を支援する3つの方法

障害を持つ方たちを支援するためには、主に寄付やボランティア、情報を拡散するという3つの方法があります。

寄付は障害者を支援するNPO法人や社会福祉法人・一般社団法人などの団体に対して行うことで支援に繋がります。

ボランティアは障害者支援団体などを介して直接支援を行う方法です。エリアによっては地方自治体・社会福祉協議会でも募集していることがあります。

また、支援団体や全国の社会福祉協議会のホームページやSNS、ブログなどの情報を拡散する事も障害者支援の啓発につながる可能性があります。なお、インターネット上の活動だけではなく、障害を持った方が厚生労働省や地方自治体が実施する福祉事業を知らない、もしくはたどり着けていない場合に、本人や家族に情報を提供することも支援の一環と言えるでしょう。

障害を持っている方の中には、行政の支援を受けたいという意思があっても支援に関する知識を持っていない、毎日の生活が大変で相談に行く暇がないというケースがあります。

身近に上記のような方がいる場合には、厚生労働省のパンフレットを渡す、地域の民生委員に声を掛けるなどのアクションで支援に繋げられることがあります。

2.障害福祉サービスの種類

障害福祉サービスは、障害のある方が障害の程度、介護者や居住の状況などによって受けられる自立支援給付です。

障害福祉サービスは、障害者総合支援法という法律に基づくサービスで、大きく介護と訓練に分類されます。介護は高齢者の介護でイメージするような日常生活のあらゆる支援である一方、訓練は自立した生活や就労の機会を得るための支援です。

例えば、施設入所支援という障害福祉サービスがあります。障害が重いなどの事情により自宅で過ごせない方が施設に入所した際、一定の要件を満たすと施設入所支援を受けることが可能です。

その他、障害が重度ではあるものの自宅で介護を受ける障害者の方は重度訪問介護、仕事が出来る状態で就労を希望する障害者には就労移行支援の制度があります。

このような制度利用が出来ることが広く認知されることで、障害によって生活に困っている方や、資金状況に問題を抱えている方の一助となります。障害者支援を検討される際は、参考にされてみると良いでしょう。

介護給付・訓練等給付が受給できる障害福祉サービス等の体系は以下の通りです。

障害福祉サービス等の体系

※画像引用:厚生労働省「障害福祉サービスについて

3.寄付やボランティアができる障害者支援団体4つ

寄付やボランティアなど、具体的な支援について検討されている方もいらっしゃるでしょう。ここでは障害者支援を積極的に行う4つの支援団体をご紹介します。

  • NPO法人つくばアグリチャレンジ
  • 特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会
  • 特定非営利活動法人ぱれっと
  • 地域の社会福祉協議会

3-1.NPO法人つくばアグリチャレンジ

NPO法人つくばアグリチャレンジNPO法人つくばアグリチャレンジは、茨城県つくば市にある就労継続支援B型の事業者として、野菜栽培・養鶏・米・加工品などの生産やコミュニティ農園の運営を行っています。

また、インターネットを通じて消費者に安全性に配慮した特別栽培農産物、無添加加工食品などの販売や、障害を持つ方の共同生活援助としてのグループホーム運営、放課後デイサービスも行っています。

就労継続支援B型の事業所である「ごきげんファーム」は、障害のある人たちが働く農場で、100名以上が働いています。

寄付はスポット(今回のみ)寄付と継続寄付があり、スポット寄付はクレジットカード決済と銀行振り込み、継続寄付はクレジットカード決済と金融機関の口座からの振替から選ぶことが可能です。

継続寄付は300円から可能で、毎月500円以上を継続して寄付することで野菜セットなどのお礼が届きます。スポット寄付は好きな金額を指定できます。

3-2.特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会

日本ブラインドサッカー協会日本ブラインドサッカー協会は「ブラインドサッカーを通じて視覚障害者と健常者が当たり前に混ざり合う社会を実現すること」をビジョンとして、2002年からブラインドサッカーの普及や選手の育成、審判の育成・登録などを行っています。

ブラインドサッカーとは視覚に障害がある方(ゴールキーパー以外)が、アイマスクを装着し、音の出るボールを使ってサッカーを行うスポーツです。

例えば、視覚に障害を持つ児童向けの「ブラサカキッズアカデミー」やブラインドサッカーの大会運営、弱視者が残存視力でプレーをする「ロービジョンフットサル」の活動などにより視覚に障害のある方を支援しています。

継続寄付(ブラサカみらいパートナー)とスポット寄付があり、会員登録を行い所定の方法で寄付を行うことが可能です。その他、不要になった本の買い取り額を寄付する事も可能で、ボランティアも募集しています。

3-3.特定非営利活動法人ぱれっと

特定非営利活動法人ぱれっと特定非営利活動法人ぱれっとは「就労・暮らし・余暇などの生活場面において障害のある人たちが直面する問題の解決を通して、すべての人たちが当たり前に暮らせる社会の実現に寄与する」ことを目的・理念として活動する団体です。

就労継続支援B型事業所である「おかし屋ぱれっと」「工房ぱれっと」の運営、知的障害者が自立した生活を目指し地域の中で暮らす事業「えびす・ぱれっとホーム」「しぶや・ぱれっとホーム」は、住居やグループホームだけではなく緊急一時保護施設としての役割も担っています。

障害者と健常者が共に暮らす家「ぱれっとの家いこっと」や余暇活動の場である「たまり場ぱれっと」といった健常者向けの事業も展開しています。

寄付の方法は現金の手渡し、郵便振替、銀行振り込み、クレジットカード決済があります。ソフトバンクの携帯電話ユーザーが、携帯電話利用料と一緒にまとめての寄付の支払いができる「つながる募金」や楽天市場で買い物をすると購入金額の0.5%以上が寄付できる「お買い物募金」の利用も可能です。

3-4.地域の社会福祉協議会

社会福祉協議会社会福祉協議会は、全国それぞれのエリアで様々なボランティアスタッフを募集しています。

例えば、三鷹市社会福祉協議会では高齢者に関するボランティアに加え、障害のある男子・女子の送迎、障害者と運動やレクリエーション活動、身体障害のある方の日常活動における介助・サポートなどを募集しています。(2022年12月時点)

地域によって募集しているボランティアは異なりますので、居住しているエリアの社会福祉協議会のホームページを確認してみましょう。

まとめ

障害者を支援する方法や障害福祉サービスの種類、障害者を支援する主な団体4つをお伝えしてきました。支援団体は数多く、活動内容も障害者が就労する場所の提供、障害者スポーツ事業など多岐に渡ります。

しかし、障害のある方も社会で尊重されて暮らすには、特別な支援だけでなく、地域で生活することの平等性・教育や雇用の機会確保・サービスや施設の利用しやすさなどを、誰もが意識し日々取り組むことが大切です。

この記事を参考に障害者を支援する方法や活動団体を知り、今後に活かしていきましょう。