2021年「世界経済の本格回復は下半期から。ワクチン普及が鍵を握る」アクサIMの世界経済予測

グローバルで保険と資産運用ビジネスを展開する金融サービスグループ・アクサグループの一員であるアクサ・インベストメント・マネージャーズ株式会社の債券運用部債券ストラテジストDavid Pageが2021年の世界経済に関する現時点における見通しを語った。同社は世界の経済回復について、①中国が第1波ほどコロナ禍の影響を受けていない、②第2波、第3波で猛威を振るっている国であっても、第1波の時ほど厳格なロックダウンは課されていない、③企業にテレワークや衛生対策の体制ができていること、④各国の中央銀行のボラティリティ抑制能力が確立されていること、の4点からV字型回復やW字型ではなく「μ字型回復」であると予想する。

2020年3月以降、政策支援とワクチン期待が現在の上げ相場を形成しているが、2021年のワクチン普及後には、幅広いリスク資産の循環的な反発が見込め、コロナ禍終息・政策支援の継続・グリーン投資への注力が、明るい見通しに寄与し、株式市場がその恩恵を受けると言う。しかし欧米では今冬のGDP減速は避けられず、これに対応しつつその後の回復を後押しするためには、追加の政策支援が欠かせない。中央銀行は役割を果たしているが、財政政策に関して十分に手が届いていない状態である。

米国については、2021年になっても、冬季のコロナ感染拡大や大統領選後の政策行き詰まりをめぐる不確実性は続き、よりポジティブな展開であるワクチンの普及にも不確実性が残るが、同社は米GDPは2020年のマイナス3.4%の後、2021年は4.8%、2022年は3.7%という力強いプラス成長を見込むとしている。それでも、「完全な回復」は2023年末までかかると見ている。政策支援については、FRBが唯一信頼できる機関という状況が続く公算が高い。低金利は2024年まで維持される一方、量的緩和の縮小は2022年早々にも始まる可能性があると予想している。

ユーロ圏においてはコロナワクチン開発という朗報も、2021年中盤まではマクロ経済の軌道を変える可能性は薄い。同社は、2020年はポジティブな影響を与えられずに終わり、2021年になっても上半期は回復の足取りが弱いと見込んでいるが、感染対応関連の状況が正常化するとの見通しは、政府による景気刺激策の拡大につながり、財政赤字は高止まりするだろうと予想している。

日本は新型コロナウイルスの感染状況が他国ほど深刻ではなく、政府と日本銀行からの大規模支援によって回復力は増している。個人消費が見通しを左右するが、高い貯蓄率、労働市場の底堅さ、大規模な需要刺激策がこの見通しを下支えするとみられ、GDPは2020年に5.5%減少した後、2021年は3%増加、2022年は2%増加すると予想している。

アクサ・インベストメント・マネージャーズ社は、長期的かつグローバルにわたる多様な資産に対してアクティブな運用を行う資産運用会社。1994年の設立以来、多岐にわたる投資ソリューションを提供し、運用資産残高は2020年9月末時点で8300億ユーロ(約104兆円、2020年9月30日時点)、28都市20ヵ国において2,360名の従業員を擁している。グリーン、ソーシャル、サステナビリティ市場における代表的な機関投資家でもあり、運用資産の大半がESG対応となっている。

【関連サイト】アクサ・インベストメント・マネージャーズ株式会社

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HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム

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