「THEO」のお金のデザイン、ウクライナ情勢が世界市場や運用にどう影響するかを予測

投資一任型のロボアドバイザーサービス「THEO(テオ)」を運営する株式会社お金のデザインは2月28日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻について「ウクライナ情勢の今後の世界市場やTHEOに対する影響は」のタイトルで顧客向けレポートを公開した。ウクライナ情勢悪化に関する世界市場やテオの運用への影響を考察しながら、「市場の一時的な上げ下げに一喜一憂せず、長期的な目線で運用を行っていくこと」を呼び掛けている。

ウクライナ情勢を受け、2月24日のロシアの株式市場は大きく下落した。しかし、同社は「ロシアの経済規模(GDP)は、名目ベースで米国の1/14、日本の1/3、韓国やオーストラリアと同程度。指数時価総額(MICEX)で見ても、世界の株式時価総額のわずか0.7%程度」として、市場の動き自体による影響は限定的とする。

テオのグロースポートフォリオでは、新興国株式を対象としたETFの中にロシア株式を3%程度組み入れているものがあるが、新興国株式の組み入れはポートフォリオの20%程度以下に抑えられており、ポートフォリオ全体に占める実質的なロシア株式の組入れは1%以下。インカムポートフォリオでのロシア債券の組入れも1%以下に留まる。

今後起こり得る市場への影響は「注意が必要」としながら、「市場に大きな混乱が生じると、相対的にリスクが高いと思われる資産から、先進国国債、ドル、円、金などに資金がシフトすることがある。中長期的な経済合理性ではなく、短期的なリスク回避行動による資金シフトは一時的に市場の価格形成を歪めるものの、魅力的な投資機会を生み出すことも少なくない」とする。

物価動向では、幅広い資産クラスで価格変動が激しさを増したり、資産間の価格変動のばらつきが高まったりする可能性がある。特にロシアは資源、農作物の輸出大国であり、紛争による混乱は消費全体に占める食糧・エネルギーの割合が大きい国にとっては深刻な問題となる。さらに、ロシアは金属の分野においても世界有数の輸出国で、すでにアルミニウム、ニッケル、パラジウムなどの価格に上昇が見られる。これらの供給が滞れば、コロナ禍で停滞するサプライチェーンのさらなる混乱に繋がる可能性もある。

欧米による経済制裁に対し、ロシアは、財政の健全化、外貨準備の積み上げ、貿易の多角化を進めており、経済制裁に対する抵抗力は高まっていると考えられる。一方で、グローバル化が進展していることで、経済制裁による影響は、ロシア以外の国にも広く及んでしまう可能性もある。ロシアで事業展開する企業やロシア企業と取引がある欧米金融機関への影響、ロシアと中国の結びつきといった要素を考慮すると、経済制裁だけで、早期に混乱を解決することは容易ではない。

同社は「世界経済は時に大きな困難に見舞われる」として、困難はITバブル崩壊、アジア通貨危機、リーマンショック、ソブリン危機といった経済面に加え、イデオロギーの対立、民族・宗教紛争、資源争奪、覇権争いなどを挙げる。「このような環境で最も避けなくてはならないことは、短期的な市場の上げ下げに惑わされるままに、投資に対して消極的になること」と訴える。

そのうえで、長期的に資産を増やしていくための投資の基本として①長期投資②幅広い資産クラスへの分散投資③投資タイミングの分散(積立)④適切なリスク・コントロールの4点を挙げる。鍵となるのは、テオの「リバランス」機能だ。

リバランスとは、運用期間中、市場の動きによって変化してしまった投資配分(THEOの場合はグロース・インカム・イフレヘッジ)を元に戻すこと。ある保有ETFの価格上昇・下落に応じ、価格が相対的に上昇し配分量が目標よりも大きくなったらETFを売却し、価格が下落して配分量が目標よりも小さくなった場合はETFを購入する。

さらに、同社では新機能「リスク調整機能」の提供を開始。テオ以外で、日本の企業が発行する個別株式を保有している顧客を対象としており、保有株式をインプットすると、保有株式と合わせたときに最適になるようテオの比率を調整し、顧客の資産全体のリスク低減を図る。

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HEDGE GUIDE 編集部 ロボアドバイザーチーム

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