スマートフォンで気軽に株式投資が始められるPayPay証券が注目されています。PayPay証券は、スマホ専用の証券会社であるPayPay証券株式会社が始めた、積み立てしながら配当金などがもらえる新しい貯蓄サービスです。
今回は、積み立てロボ貯蓄PayPay証券の特徴やメリット・デメリット、評判、利用する際の注意点などをご紹介しますので、気になる方は参考にしてみてください。
目次
- 積み立てロボ貯蓄「PayPay証券」とは
- PayPay証券のメリット
2-1.少額・定額で積み立てができる
2-2.平均コストを下げた購入ができる
2-3.スマホで口座開設から運用まで行える
2-4.複数の積立プランで運用できる
2-5.配当金や分配金が貰える
2-6.いつでも「売却」「休止」「再開」ができる
2-7.ロボ貯蓄シミュレーターで積み立て投資を簡単体験! - PayPay証券のデメリット
3-1.銘柄数が限られている
3-2.購入手数料がかかる - PayPay証券の口コミ・評判
- PayPay証券を利用する際の注意点
5-1.自分で銘柄を選ぶ必要がある
5-2.元本割れの可能性がある - まとめ
1 積み立てロボ貯蓄「PayPay証券」とは
PayPay証券は、スマートフォンがあれば誰でも気軽に株式投資を始めることができる新しいサービスです。1,000円から購入可能な日本株・米国株を選べる「PayPay証券日本株」「PayPay証券米国株」のほか、運営会社が厳選した株を中心に積立投資をする「」があります。
PayPay証券が提供する6つのサービス
- PayPay証券 米国株
- PayPay証券 日本株
- 誰でもIPO
- おいたまま買付
- PayPay証券 10倍CFD
この中でも「つみたてロボ貯蓄」は、1,000円から株式投資を楽しみながらコツコツと積立ができる「積み株コース」があるほか、高利回り商品のみを対象とした「高分配・高配当コース」では定期的に高分配・高配当が受け取れるサービスとなっています。
以下では、の「積み株コース」と「高分配・高配当コース」の2つについて詳しく見ていきましょう。
積み株コース
定期的に定額の株式を購入して積み立てていくコースです。あらかじめ設定した金額分の株式を自動的に購入してくれますが、毎回の購入金額は1,000円から設定することができるため、少額投資に向いています。購入する銘柄は厳選された米国株式で、世界的に有名な企業を中心としています。
高分配・高配当コース
米国の株式市場に上場しているETFやBDCから厳選し、高分配・高配当の銘柄について定期的に定額の購入を行うコースで、自動で買付けて積み立ててくれます。
銘柄数は、BDC2銘柄、ETF5銘柄の計7銘柄です。海外ETFは米国の株式市場であるナスダック証券取引所など金融商品取引所に上場している投資信託のことを指し、BDCは投資信託のように投資家から資金を集め、中堅企業や新興企業等の事業開発を金融面及び経営面からサポートする投資会社のことです。
定期的に購入するタイミングは、「毎月○日」と購入日付を自由に設定できます。「毎週」「毎年」から選ぶことも可能です。
なお、購入金額の設定は3万円以上1万円単位となります。積み立ての開始後は、あらかじめ設定した銘柄・時期・金額に従い、ETFやBDCを自動的に購入してくれます。
2 PayPay証券のメリット
1,000円あれば積み立て投資が可能なPayPay証券は、投資初心者でも気軽に取り組みやすいサービスと言えます。PayPay証券のメリットを詳しく見ていきます。
2-1 少額・定額で積み立てができる
高分配・高配当コースの最低積立額は3万円以上と少々高めですが、積み株コースでは1,000円以上1,000円単位で購入が可能です。通常、株取引は取引所が決めた「売買単位」(例:1,000株など)で行う必要があるため、ある程度のまとまった資金が必要になり、金額を指定して購入することもできません(指値購入は、金額指定ではなく銘柄の価格指定となります)。
しかし、PayPay証券では、運営会社が市場からまとめて買った株をユーザーが自分の決めた金額分購入する仕組みになっているため、株の売買単位に縛られずに買うことができます。
このようにユーザーが自分で決めた金額で株を買うことができる少額・定額購入のサービスは、PayPay証券で投資を行う上での大きな特徴の一つと言えます。
2-2 平均コストを下げた購入ができる
PayPay証券では、ユーザーが初めに設定した内容に従い、定期的に一定額の株や金融商品を購入してくれます。
「一定額で購入する」という仕組みは、銘柄の価格が安い時期は多量の、逆に高い時期は少量の銘柄を購入する「ドルコスト平均法」と呼ばれる購入方法です。安い時にたくさん仕込み、高くなれば買い控えることで、金融商品の平均購入価格を下げる効果があります。
2-3 スマホで口座開設から運用まで行える
PayPay証券は、スマホ専用の証券会社が提供するサービスであるため、口座開設から積み立ての設定まで、スマートフォンで進めることができます。また、通勤・通学途中や昼休み、定時後の空き時間を使い、積立プランの作成や積立状況の確認などを行うこともできます。時間や場所を選ばず、数タップで取引できるのがPayPay証券の大きな特徴です。
2-4 複数の積立プランで運用できる
積み立てる目的には、住宅資金・子供の教育資金・車の購入資金・旅行資金など様々ありますが、その目的に応じて毎月の積立金額も異なってきます。そこでPayPay証券では、積立目的が複数ある場合でも、それぞれに応じた積立プランを複数設定できるため、効率的な資産管理が可能です。
2-5 配当金や分配金が貰える
「高分配・高配当コース」・「積み株コース」どのコースにおいても、運用状況に応じた配当金や分配金が定期的に貰えます。特に、BDCの資金提供・支援先である新興企業は、事業リスクが高い反面、運用次第では高いリターンが期待できる投資対象です。BDCを投資銘柄とする高分配・高配当コースは、多少のリスクがあっても大きなリターンを狙いたいハイリスク・ハイリターン志向の方に向いています。
2-6 いつでも「売却」「休止」「再開」ができる
PayPay証券には、資金運用の拘束期間はありません。積み立てた株は、24時間365日いつでも売却できます。また、株の購入を一旦止めたい場合は「休止」し、いつでも「再開」できます。
2-7 ロボ貯蓄シミュレーターで積み立て投資を簡単体験!
「」では、実際にお金を使う前にシミュレーションをすることができます。銘柄を選び、投資金額を決め、目的に応じたプラン名を作成するだけで、簡単に積み立て投資のシミュレートが可能です。
あくまでシミュレーションとなるため、実際その通りに運用できるとは限りませんが、ロボ貯蓄を始めるきっかけとして試してみても良いでしょう。
3 PayPay証券のデメリット
一方、PayPay証券にはどのようなデメリットがあるのかを見てみます。
3-1 銘柄数が限られている
「高分配・高配当コース」の購入対象は米国株7銘柄、「積み株コース」は米国株38銘柄となっていますが、外国株の取り扱いに力を入れているマネックス証券、楽天証券、SBI証券などの証券会社では、米国株だけでも1,000〜3,000銘柄を扱っています。
また、日本株を選べる「PayPay証券日本株」でも大企業を中心に40社程度と、選定対象の数に限りがあります。
3-2 手数料がかかる
PayPay証券では取引注文を行い約定する都度、所定の取引コストがかかります。
高分配・高配当コースでは取引コストは発生しませんが、米国株やBDC、ETFなどを購入するためには為替手数料がかかります。為替手数料は、積み株コースでは1ドルあたり35銭、高分配・高配当コースでは1ドル当たり1円かかります。
また、以下の時間に成立した取引のスプレッドは、基準価格の0.5%となりますが、下記以外の時間に成立した場合のスプレッドは、基準価格の0.7%となります。
現地時間 9:30~16:00
日本時間 23:30~ 6:00(夏時間:22:30~ 5:00)
4 PayPay証券の口コミ・評判
PayPay証券(ロボ貯蓄)の口コミ・評判について、SNSの情報などを見てみると、株の配当金が貰えるのはモチベーションになるといった意見のほか、取り扱い銘柄数の増加を望む声も聞かれます。
「コツコツと米国株の配当金が入ってくるのは嬉しい」
「1,000円単位で株が購入できるから、配当金を再投資に回すのに向いている」
「確かに便利だけど選べる株の種類をもう少し増やして欲しい」
5 PayPay証券を利用する際の注意点
PayPay証券で株を購入するためには、ユーザーが自分で銘柄を選ぶ必要があります。ロボアドバイザーが行う積立投資サービスの中には、ロボアドバイザーが個々のユーザーに最適な資産運用プランを作り、実際の購入やその後の運用などを行ってくれるものもあるため、ユーザーが負担する作業はほとんどありません。
5-1 自分で銘柄を選ぶ必要がある
一方、PayPay証券ではユーザー自身でどこの株を買うのかを決める形となります。さらに、運用途中で銘柄の比率を変えるなどのリバランス(最適化)も自分で設定しなくてはなりません。自分で購入銘柄を選ぶのは株式投資の楽しみの一つと感じる方もいれば、株購入のための企業研究などが苦手な方には、多少負担に感じることもあるでしょう。
5-2 元本割れの可能性がある
「積み立てロボ貯蓄」は貯金ではなく、あくまで「投資」となります。金融商品購入後の運用が順調であれば配当金や売却益などの利益が発生しますが、運用がうまくいかない場合、商品の価格が購入時の価格を下回り、元本割れを起こす可能性もあります。特に、株価はその時々の景気動向の影響を大きく受けます。一般的に、景気拡大期には株価は上昇しますが、景気が悪くなると株価は下降に転じやすくなります。
ただ、積み立て投資は、価格変動を「ドル・コスト平均法」で銘柄の買い付け価格を平準化し「時期(時間)の分散」手法で、下降時は一時的に収益悪化や元本割れが起こることもありますが、安い価格で株数を買い増して平均取得単価を切り下げることができるため、ひとたび上昇に転じればそのぶん利益額は大きくなっていくメリットもあります。
まとめ
PayPay証券株式会社が提供している積み立てロボ貯蓄サービスは、少額から手軽に始められますが、元本割れの可能性もある投資商品です。
「」を始める際は、この記事を参考にメリットやデメリット、利用する際の注意点などをしっかりと検討してみてください。
HEDGE GUIDE 編集部 ロボアドバイザーチーム
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