記事を読みながら手軽に株取引ができるSMBC日興証券の投資サービス「日興フロッギー」が注目されています。日興フロッギーでは投資を学びながら100円から株を購入できるのが特徴ですが、少額投資では手数料などのコストが大きな負担になる場合もあるので、ネット証券等と比較して安いのかどうかが気になる方もいるでしょう。
そこでこの記事では、日興フロッギーの特徴や手数料、配当金・株主優待はもらえるのかなどについて詳しくご紹介します。手数料の安い投資サービスを探している方、株式投資を手軽に行いたい方は参考にしてみてください。
目次
- 日興フロッギーとは
- 日興フロッギーの特徴
2-1.日興フロッギーの記事から株の購入・売却が可能
2-2.100円から株式を購入できる
2-3.少額取引でも配当金、株主優待がもらえる
2-4.日興フロッギーは100万円まで買付手数料が無料
2-5.dポイントで株が買える、日興フロッギーの記事閲覧でdポイント付与も
2-6.NISA口座を利用できる - 日興フロッギーの注意点・デメリット
3-1.手数料がやや割高になることもある
3-2.日興フロッギーの取引価格はリアルタイムの価格ではない - 日興フロッギーでの株式投資の始め方
- まとめ
※記事内の情報は2021年11月時点の情報となります。
1 日興フロッギーとは
会社名 | SMBC日興証券株式会社 |
所在地 | 東京都千代田区丸の内3-3-1 |
設立 | 2009年6月15日 |
資本金 | 1,350億円(2023年12月29日時点) |
従業員数 | 従業員数 9,129人(2023年12月29日時点)※SMBC日興証券単体 |
株主 | 株式会社三井住友フィナンシャルグループ100% |
国内営業拠点 | 107店舗 |
日興フロッギーは、証券会社大手のSMBC日興証券が運営している「記事から株が購入できる」サービスです。投資に関する記事を読みながら、ダイレクトに株を売買できるのが特徴です。
銘柄の購入は100円から可能で、NTTドコモが提供するdポイントを利用することもできます。配当金や株主優待の権利を得ることも可能で、100万円までなら買付手数料は無料となります。
2 日興フロッギーの特徴
日興フロッギーの詳しいサービス内容やメリットを見ていきましょう。
2-1 日興フロッギーの記事から株の購入・売却が可能
日興フロッギーには、投資に関する1,000本以上の豊富なコンテンツが掲載されており、記事を通じて投資を学び、気になる企業があればそのまま株を購入することもできます。
例えば、2020年4月現在、新型コロナウィルスの流行で外出規制の要請が出ており、通常の経済活動が困難な状況です。これに関連した「『巣ごもり消費』を楽しもう!おうち消費で活躍する企業」という記事では、「巣ごもり消費」で活躍する企業として「ビーグリー」「Amazia」「ソニー」などに関する投資情報が提供されており、その企業名をタップするだけで注文ページへダイレクトに移ることができます。
日興フロッギーでは最新のマーケット情報から投資初心者にも役立つコンテンツが豊富に掲載されているので、「情報収集」と「投資の実践」が同時に行えるようになっています。
なお、日興フロッギーで株を購入するにはSMBC日興証券の口座開設が必要ですが、記事の閲覧自体は誰でも可能です。
2-2 100円から株式を購入できる
日興フロッギーで購入できる株は、東京証券取引所で扱う株式やETF(上場投資信託)で、100円からの金額指定が可能です。誰もが知っている有名企業から、今後の成長が期待される新興企業、REIT(不動産投資信託)なども購入可能です。
また、日興イージートレード(オンライントレード)の契約をすると、日興フロッギーの取引のほか、投資信託、投信積立、信用取引やIPO(新規株式公開)の購入も可能になります。日興フロッギーで投資に慣れた後は、投資の幅を拡大させるサービスを検討してみましょう。
2-3 少額取引でも配当金、株主優待がもらえる
日興フロッギーは100円からの少額取引が可能な上、配当金や株主優待を受けることもできます。
日興フロッギーでは単元株数以上の残高がある場合、自動で単元株(上場している企業ごとに決められている株取引の売買単位)に振り替えられる設定になっており、単元株があれば株主優待の権利が得られます(株主優待は各銘柄によりその配賦基準が異なり、一定株数以上の保有が必要となることもあるため、事前に確認しておきましょう)。
また、配当金や収益分配金等については、権利確定日(本決算のある月の月末)の保有株数に応じて受け取ることができます。なお、配当金は会社の利益の状況で決まるため、必ずもらえるわけではないことに留意しましょう。
2-4 日興フロッギーは100万円まで買付手数料が無料
少額投資では売買を頻繁に繰り返すと手数料負担が大きくなるのがネックですが、日興フロッギーの買付手数料は100万円まで無料です。
日興フロッギーの取引価格は、前場(午前中の取引)または後場(午後中の取引)の「始値」が適用されます。「始値」とは、前場・後場において金融商品取引所で最初に成立した価格のことです。
投資家の手数料負担は、スプレッド(売買価格の差)で調整される仕組みが利用されています。買付の場合、始値よりもスプレッドぶん高い価格での買付価格となり、売却の場合、スプレッドぶん安い価格で売却する形で実質的な手数料を負担することになります(概算注文金額は、約定日となる日の基準値を元に算出されます)。
100万円以下の取引の場合、何回注文しても買付手数料はゼロ円なので、特に注文回数の多い取引をする方にメリットがあります。
(参照:SMBC日興証券「キンカブの株価とは? 手数料は?」より)
2-5 dポイントで株が買える、日興フロッギーの記事閲覧でdポイント付与も
日興フロッギーでは、投資を行いつつ「dポイント」を貯めたり、貯まった「dポイント」で投資をしたりすることが可能です。
例えば、手数料が発生する売買(100万円超の買付取引および、売却取引)に対して、月間約定金額500円につき1ポイントのdポイントがもらえます(※ポイントの集計対象期間は毎月月初から月末までになり、ポイントの受取日は集計対象月の翌月中旬頃)。
また、NTTドコモのdアカウントとSMBC日興証券の証券口座を連携させる投資サービス「日興フロッギー+docomo」では、日興フロッギーの記事を閲覧すると、1記事につき3ptがもらえます。
dポイントは、1pt=1円として取引に利用でき、dアカウントと連携する手続きを済ませれば、日興フロッギーの画面からdポイントを使用することが可能になります。具体的には注文画面の決済方法を「保有dポイント」に変更して注文するだけなので簡単です。
ドコモユーザーの方で余っているdポイントがあれば、投資に有効活用できる良い機会になるでしょう。
2-6 NISA口座を利用できる
NISA(通称:ニーサ)とは、2014年1月から始まった「少額投資非課税制度」のことで、NISA口座で新たに取得した上場株式や株式投資信託等について、配当金・分配金・譲渡益が最長で5年間非課税となる措置が受けられます。
非課税の対象となる取引額は年間120万円までの買付となり、投資可能期間は2014年から2023年までの10年間です。日興フロッギーではこのNISA口座を利用できるので、税負担を減らした運用をしたい方は検討してみましょう。
3 日興フロッギーの注意点
日興フロッギーで投資を行う際の注意点やポイントについても確認しておきます。
3-1 売却手数料がやや割高になることもある
日興フロッギーの売却手数料は、100万円以下の取引では0.5%、100万円超の取引では1.0%が必要となります。例えば、株価1,000円の銘柄100株を売却する場合、約定単価は100,000円×(100%-0.5%)=99,500円になります。このときの手数料は500円です。
一方、ネット証券では取引金額に応じた売買手数料が設定されているケースが多く、例えば、10万円の場合は80円~100円程度、30万円~50万円では200円~300円程度、100万円では400円~600円程度です(各ネット証券会社で異なります)。
このように取引額によっては、日興フロッギーの売買手数料はネット証券等よりも割高になるケースもあるので、留意しておきましょう。
3-2 日興フロッギーの取引価格はリアルタイムの価格ではない
日興フロッギーの取引価格は、前場もしくは後場の始値であり、注文時のリアルタイムの価格ではありません。さらに指値注文(指図した価格での注文)することもできません。
直近の場の注文のみが受け付けられるため、リアルタイムに近い価格での売買はできず、約定単価が自分の予想した価格より外れれば、約定時点で損失が生じる可能性もあります。そのため、デイトレーダーのようにリアルタイムでの価格の変動に対応した売買で差益を瞬時に確保していくような取引には向いていません。
一方、投資初心者の方にとっては、1日2回の株価をもとに決定されるので、取引価格がわかりやすいのはメリットと言えます。株価の動きや売買のタイミングに迷わず取引することが可能になります。
*SMBC日興証券HP 取引時間より)
4 日興フロッギーでの株式投資の始め方
日興フロッギーで取引を始めるには、SMBC日興証券の口座開設と日興イージートレードの契約が必要です。
SMBC日興証券の口座がない場合、日興フロッギーのウェブサイトの「今すぐ始める」のボタンをタップして口座開設の説明ページに進み、「同意して口座開設」をタップします。
まずは「お客様情報の登録」をします。氏名、性別、誕生日、電話番号、メールアドレスや住所の入力が必要です。
次に、「本人確認書類の提出」をします。本人確認書類は、「マイナンバーカード」または「通知カード+運転免許証またはパスポート」のどちらかになります。書類をアップロードすれば、申込み作業は終了です。
登録したメールアドレス宛にSMBC日興証券からメールが届くので、メールに記載された「マイページ」にアクセスできるURLからログインすると、申し込み手続きを完了させることができます。なお、口座開設時に日興イージートレードも併せて申し込みます。
なお、2021年7月よりスマートフォンでの口座開設に、スマホでかんたん顔認証(eKYC)が導入され、最短即日で口座開設が可能(ダイレクトコースのみ)となっています。
eKYC以外のインターネット申込みでは、SMBC日興証券で2~3日間程度の審査が実施された後、「口座開設のご案内」と「日興イージートレードの仮パスワード」(日興イージートレードの申込手続完了のご案内)が郵便で届くので、仮パスワードでログインして完了させれば終了です。
5 まとめ
日興フロッギーは、記事を読んで100円から手軽に投資できるのが特徴です。「投資の知識がないからまずは記事を読んで学びたい」「家計に負担のない範囲で株式投資をしたい」といった投資初心者の方に特に向いているでしょう。
なお、買付手数料は100万円までは無料ですが、100万円を超えるになると1%、売却手数料は100万円以内でも0.5%となります。売買を頻繁に行う場合、取引額によっては手数料が割高になることもあるので注意しましょう。日興フロッギーに興味のある方は、ご自身の投資スタイルと照らし合わせて検討してみてください。
HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム
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