初心者におすすめの資産運用は?特長やリスクなどプロ目線で徹底解説

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資産を運用する方法として、株式投資、投資信託、ETF、債券、不動産投資信託(REIT)、金、アンティークコイン、不動産などがあります。資産運用初心者の方は、リスクを考慮して、つみたてNISA口座を開設し資産運用を始めるなどすると良いでしょう。そのためには、まずNISAの制度を理解しましょう。上場企業にお勤めの方は、従業員持株会制度を利用することも一つの手段です。

今回は、投資初心者にも実践しやすい資産運用3選(投資信託、株式、従業員持株会制度)の特徴やリスクについて解説します。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※この記事は2021年9月25日時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。

目次

  1. 運用を始める前に理解しよう
    1-1.インフレとは
    1-2.複利効果とは
  2. NISA
    2-1.NISAとは
    2-2.一般NISA
    2-3.つみたてNISA
  3. iDeCoとは
  4. 投資信託とは
    4-1.投資信託のメリット
    4-2.投資信託のデメリット
    4-3.投資信託の種類
  5. 株式とは
    5-1.株式のメリット
    5-2.株式のデメリット
  6. 従業員持株会
    6-1.従業員持株会のメリット
    6-2.従業員持株会のデメリット
  7. まとめ

1 運用を始める前に理解しよう

まずは資産運用をスタートする前の前提知識として、必要となる主なものを挙げていきます。

1-1 インフレとは

インフレとは、モノの価格が上昇することにより貨幣価値が下がることです。現在1,000円の商品が10年後、20年後に同じ価格で購入できるとは限りません。インフレ率を上回る運用をしなければ、貨幣価値は下がってしまいます。

インフレ率を上回る運用が可能な金融商品としては、株式、投資信託などがあります。債券や預金は元本割れのリスクが少ないものの、インフレに弱いという特性があります。

1-2 複利効果とは

複利運用とは株式や、投資信託の配当金・分配金を再投資するという方法です。投資信託には、分配金ありと分配金なしの銘柄があり、分配金なしの銘柄は支払われるべき分配金(非課税)で再投資することができ、複利効果により資産が増える可能性を期待できます。複利効果は長ければ長いほど効果が高くなります。

1万円を利率1%で1年運用すると10,100円、30年では13,478円です。30年間1%で複利運用した場合、478円(13,478円-*13,000円)が複利効果です。

*13,000=元本10,000円+3,000円(利息30年の合計額)

2 NISA

資産運用に活用したい非課税制度、NISAについても見ていきましょう。

2-1 NISAとは

NISAとは個人投資家のための税制優遇制度のことです。株式や投資信託に投資した場合、売却時に利益・配当金に約20%の税金がかかりますが、NISA口座を利用した場合には非課税枠(下記)の範囲において非課税となります。

NISAを利用するには、証券会社などでNISA口座を開設する必要があります。NISAには一般NISAとつみたてNISAの2種類がありますが、投資初心者の方にはつみたてNISAが良いでしょう。

2-2 一般NISA

一般NISA口座の非課税枠は、年間最大120万円で最長5年です。限度額まで利用すると5年間で最大600万円を株式などに投資できるため、資産運用にある程度慣れている方に適しています。デメリットとしては、損失を出してしまった場合に、他の利益と合算できないことが挙げられます。

2-3 つみたてNISA

つみたてNISAの対象は、金融庁が指定した投資信託です。その名の通り定期定額の積立投資を対象としており、年間の最大非課税枠は40万円で期間は20年間です。20年にわたり最大800万円の分配金や売却益がすべて非課税となります。

メリットは、少額から投資を始められることです。証券会社によっては、100円から積み立てが可能です。必ずしも非課税枠の上限まで消化しなくても良いため、余剰資金とのバランスを取りやすい点が強みです。

また、非課税期間が40年と長い点もメリットです。先進国の代表的な株式指数の上昇率(円換算)を過去10年、20年、30年で検証すると、いずれもプラスでした(下表参照)。米国ナスダック指数は30年で約23倍となりました。

2021年9月23日基準 騰落率(%)(円換算)

指数 / 期間 10年 20年 30年
日経平均株価指数 240.67 203.22 23.92
TOPIX 168.47 99.67 11.53
ダウ工業平均 355.15 263.87 856.91
S&P500指数 462.28 295.73 852.49
ナスダック指数 791.11 830.16 2,272.27
DAX指数 254.62 333.22 197.21
FT100指数 73.07 24.75 75.71

株式投資にはリスクがつきものですが、長期運用をすることでリスクは軽減されます。株式指数に連動する投資信託を積み立てることで、リスクを抑えつつ将来的に大きな資産を形成できる可能性があります。つみたてNISAは20歳以上であれば、いつからでも始めることが可能です。また、いつでも売却が可能なこともメリットです。

3 iDeCoとは

iDeCoは、公的年金にプラスして給付を受けられる個人型確定拠出年金のことで、20歳以上60歳未満の方が利用できます(2022年5月以降は5年延び、65歳未満)。月々の掛金は所得控除の対象になるうえ、運用益は非課税となります。

掛金の上限額は働き方や加入している年金制度により異なり、フリーターや自営業者の方は国民年金基金と合算し、月最大6.8万円を拠出できます。NISAとの違いは掛金が所得控除対象となるため、節税効果がより大きいという点です。一方、年金制度であることから、運用の途中で現金化することはできません。受取は60歳以降です。

会社員(公務員を含む)の方が利用する場合は、会社の年金制度により掛金の上限額が決められているため、始める場合は会社の担当部署に確認する必要があります。

4 投資信託とは

投資信託は、多数の投資家から少額の資金を集め、その資金を一つにまとめて運用の専門家が株式や債券、不動産などで運用する金融商品のことです。

4-1 投資信託のメリット

株式投資では投資した企業が破産してしまった場合、元本(投資金額)を失うことになります。しかし投資信託は複数の銘柄に投資しているため、投資先の一つが破産しても投資金額を全額失うことはありません。また、最低投資金額が少額であり、証券会社によっては100円から始めることができる点もメリットです。

4-2 投資信託のデメリット

複数の銘柄に分散投資されているため、個別株のように短期的に株価が2倍、3倍となることはありません。

また、投資信託には信託報酬という日々必要な手数料がかかります。この手数料は基準価額から自動的に引き落とされるため、手数料を払っているという認識を持ちづらいものです。信託報酬は銘柄により異なり、概ね0.1~3.0%(年率)の範囲で設定されています。

同じインデックスに連動する投資信託でも銘柄により信託報酬はまちまちです。そのため、投資する前に信託報酬を確認するようにしましょう。手数料率の差は長期間運用すればするほど大きくなります。そのため、なるべく信託報酬の低い銘柄に投資するように心がけましょう。その他、ファンドによっては購入時や売却時にも手数料が発生します。

4-3 投資信託とは

投資信託を始める際には、運用方法(アクティブ運用とインデックス運用)と投資対象(株式、債券、REIT)の組み合わせを考えることが大切です。アクティブ運用とは専門の運用担当者が日経平均やS&P500等の指数より高い運用収益を目指して運用する方法で、インデックス運用は指数に連動させる運用方法です。

投資対象は、アクティブ運用の場合には運用担当者が対象銘柄を精査し、インデックス運用の場合には指数に組み入れられている銘柄に投資します。信託報酬は、インデックス運用の方が低く設定されています。

5 株式とは

投資の代表的な手段の一つである株式のメリットとデメリットを見ていきましょう。

5-1 株式のメリット

株式投資の魅力は株価の上昇率です。米国のFAANG(フェイスブック、アップル、アマゾン、ネットフリックス、アルファベット)やマイクロソフト等に上場当初から投資をした場合、投資資産が1,000倍以上に成長している銘柄もあります。今後も第二、第三のアマゾンやマイクロソフトのような企業が出てきてもおかしくありません。

5-2 株式のデメリット

株式のデメリットは企業が破産すると、投資資金がほぼ0円になってしまうことです。上場企業の破産リスクは非上場企業に比べると一般的に低いと言えますが、ゼロではありません。

6 従業員持株会制度

従業員持株会は自社株を従業員が購入・保有できる制度のことです。導入されている会社では少額から自社株の積立投資ができます。

6-1 従業員持株会制度のメリット

従業員持株会制度のメリットは奨励金です。奨励金とは、毎月の拠出金額に対し支払われる会社からのインセンティブです。

東京証券取引所の「2019年度従業員持株会状況調査結果」をみると、拠出金1,000円につき奨励金額は100円以上150円未満を支給している企業が全体の37%です。奨励金額が100円の場合、拠出金1,000円の10%にも相当します。勤務先企業のルールを確認してみましょう

6-2 従業員持株会制度のデメリット

一方、デメリットもあります。それは、リスクが集中してしまうことです。自社株に投資するということは、自社企業が破産してしまった場合、失職するリスクの顕在化と同時に資産も失うことになるからです。

まとめ

投資初心者の方はまず、つみたてNISA口座を開設し、少額から投資を始めることを検討すると良いでしょう。長期にわたり投資をすることで、資産が増える可能性は高くなります。無理のない金額でリスクを限定できる長期つみたてを始め、投資に慣れてきたらその他の投資も考えてみてはいかがでしょうか。

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藤井 理

大学3年から株式投資を始め、投資歴は35年以上。スタンスは割安銘柄の長期投資。目先の利益は追わず企業成長ともに株価の上昇を楽しむ投資スタイル。保有株には30倍に成長した銘柄も。
大学を卒業後、証券会社のトレーディング部門に配属。転換社債は国内、国外の国債や社債、仕組み債の組成等を経験。その後、クレジット関連のストラテジストとして債券、クレジットを中心に機関投資家向けにレポートを配信。証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト、AFP、内部管理責任者。