不動産価格の上昇傾向が継続しています。株式会社不動産経済研究所が公表した「首都圏 新築分譲マンション市場動向 2025 年のまとめ」によると、東京23区の新築分譲マンション平均価格は1億3,613万円に達しています。3年連続で1億円を超え、2024年と比べて21.8%上昇しました。
このように不動産価格の高騰が続く中、ご所有の自宅など、不動産の資産価値を活用する手段を模索されている方も多いと推察されます。本コラムでは、自宅の値上がり分を不動産投資の資金計画に使う場合の仕組みと、自宅を担保にするリスク、立地選定の考え方を解説します。
目次
- 不動産価格が上昇を続ける市場背景
1-1.インフレ
1-2.建築コストの高騰
1-3.海外投資家の資金流入 - 自宅の含み益を資金計画に使うときの仕組みと注意点
2-1.自宅の含み益と担保評価の関係
2-2.自宅を担保に借りる場合の注意点 - 空室リスクと立地選定の考え方
3-1.人口動態データから読み解く「将来の賃貸需要」
3-2.東京23区の中でも、立地によって何が違う? - エリア選定に強い不動産投資会社
4-1.シノケンプロデュース - まとめ
1 不動産価格が上昇を続ける市場背景
国内の不動産価格は、2013年頃から明確な上昇トレンドに転じています。リーマンショック後の低迷期を経て、金融緩和や低金利政策の継続、都心部における再開発の活発化などが主な要因として挙げられます。さらに2020年以降は、その上昇勾配がより急激なものとなっています。
近年の急激な価格上昇の背景には、主に「インフレ」「建築コストの高騰」「海外投資家からの資金流入」の3つの要因が考えられます。それぞれの詳細について解説します。
1-1 インフレ
インフレーション(インフレ)とは、モノやサービスの価格(物価)が持続的に上昇する経済現象を指します。物価の持続的な上昇は相対的に現金の価値を低下させるため、インフレヘッジとして実物資産である不動産への投資需要が高まり、結果として不動産価格を押し上げる要因となります。
日本国内で物価の上昇が目立つようになったのは、2022年以降のことです。地政学的リスクに起因する資源・エネルギー価格の高騰や、急激な円安の進行などが主な背景として挙げられます。
下表は、総務省が公表している年平均の消費者物価指数(CPI、2020年=100.0)の推移をまとめたものです。
| 項目 | 2013年 | 2018年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 総合 | 94.9(0.4) | 99.5(1.0) | 100.0(0.0) | 99.8(-0.2) | 102.3(2.5) | 105.6(3.2) | 108.5(2.7) | 111.9(3.2) |
| 生鮮食品を除く総合 | 95.5(0.4) | 99.5(0.9) | 100.0(-0.2) | 99.8(-0.2) | 102.1(2.3) | 105.2(3.1) | 107.9(2.5) | 111.2(3.1) |
※出典:総務省統計局「2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)平均」を基に作成(()は前年比、単位は%。2026年8月からは2025年基準の指数が公表されています)
2022年以降、食料品やエネルギー価格の相次ぐ値上げによって消費者物価指数は明確な上昇局面に入り、2023年以降はその波がサービス価格や賃金水準にも波及しています。こうした経済状況を背景に不動産市場への資金流入が加速し、価格上昇を下支えしていると考えられます。
1-2 建築コストの高騰
建築コストの上昇も、不動産価格を押し上げる構造的な要因の一つです。その背景には、円安による輸入資材の価格上昇があります。2021年には、米国の住宅需要の増加と海上輸送の混乱から輸入木材が不足して価格が上がる、いわゆるウッドショックも起きました。さらに、鉄骨やコンクリートなどの主要な建築資材も値上がりしており、建築コストは高い水準が続いています。
加えて、国内の建設業界における慢性的な人手不足が労務費(人件費)を押し上げる一因となっています。これらの資材費・労務費の上昇が複合的に作用し、新築物件の販売価格を押し上げています。
下表は、一般財団法人建設物価調査会総合研究所が公表している建築費指数(集合住宅・RC造)の年平均の推移をまとめたものです。
| 項目 | 2023年平均 | 2024年平均 | 2025年平均 |
|---|---|---|---|
| 工事原価 | 123.5(6.9) | 131.6(6.5) | 138.4(5.2) |
| 純工事費 | 124.5(7.2) | 132.7(6.6) | 139.7(5.3) |
※出典:一般財団法人建設物価調査会総合研究所「建設物価 建築費指数」(2026年2月分)を基に作成(()は前年比、単位は%)
上表の指数は2015年平均を100としたもので、2025年平均の工事原価は2015年の約1.4倍です。
建築コストが上がると新築の供給が減り、中古物件の需要が高まる傾向があると考えられます。
1-3 海外投資家の資金流入
日本の不動産市場においては、為替市場における円安進行などを背景に海外投資家からの資金流入が活発化しており、これも価格上昇の一因となっています。ドルやユーロなどの外貨建てで評価した場合、日本の優良な不動産は相対的に割安感があると認識されているためです。
また、日本市場が持つ政治的・社会的な安定性も、海外からの投資意欲を後押しする重要な要素です。法制度や不動産取引の透明性が評価されていることも、背景の一つと考えられます。ただし、不動産価格は金利や景気、為替の動きによって変わり、下落する可能性もあります。
2 自宅の含み益を資金計画に使うときの仕組みと注意点
不動産価格の上昇で、自宅など、すでに所有している不動産の市場価値が購入時より高くなっている場合があります。ただし、この値上がり分を不動産投資の資金に使うには、自宅を担保にして借りるか、自宅を売却する必要があります。以下では、その仕組みと注意点を説明します。
2-1 自宅の含み益と担保評価の関係
含み益とは、資産の今の市場価値が、取得したときの価格を上回っている部分を指します。たとえば、5,000万円で購入した自宅が今8,000万円と評価された場合、差額の3,000万円が含み益です。ただし、含み益は売却するまで現金にはなりません。
不動産は、借入れの担保として使われることが多い資産です。自宅の評価額が上がれば、その自宅を担保に入れる場合の金融機関の評価も上がることがあります。融資の可否や条件は、担保評価だけでなく、収入や既存の借入れなども含めた金融機関の審査で決まります。また、日本銀行は2026年6月に政策金利を1.0%程度へ、9月に1.25%程度へ引き上げています。
2-2 自宅を担保に借りる場合の注意点
含み益を使う場合も、手元に十分な資金を残しておく必要があります。不動産市況の変動や、将来の金利上昇に備えるためです。さらに、賃貸経営における空室リスクや突発的な修繕費用の発生など、将来の不確実性に備える視点も欠かせません。
含み益を売らずに資金に使うには、自宅を担保にお金を借りることになります。そのお金は借入金で、自己資金ではありません。住宅ローンが残っている場合、担保としての余地は、自宅の評価額から残りの借入れを差し引いた範囲で、金融機関の評価によって決まります。この余地は、含み益の3,000万円とは一致しません。
自宅を担保に借りた資金を頭金にしてアパートローンを組むと、返済は2本になります。空室や家賃の下落で収入が減っても、両方の返済は続きます。自宅を担保にした借入れの返済が滞ると、金融機関は抵当権を実行し、競売などの手続で自宅を処分して回収できます。この場合、自宅を失うおそれがあります。また、自宅の価格が下がれば担保評価も下がり、売却しても借入れを返しきれないことがあります。
借入れの額は、空室・金利上昇・修繕を織り込んだ収支を試算し、両方の返済を続けられるかを確かめて決める必要があります。
住宅ローンの借り換えや増額で投資の資金を用意する場合は、資金の使い道の決まりにも注意が必要です。たとえば【フラット35】は、第三者に賃貸する目的の物件などの投資用物件の取得資金には利用できません。目的外の利用が分かった場合は、借入れの全額を一括で返済することになるとしています。ほかの住宅ローンの資金の使い道は、各金融機関の商品概要説明書で確かめられます。
3 空室リスクと立地選定の考え方
不動産投資では、価格の動きとは別に、空室を抑えられる立地かどうかが長期の収支を左右します。以下では、人口のデータと立地の条件から、立地を選ぶときの考え方を説明します。
3-1 人口動態データから読み解く「将来の賃貸需要」
賃貸経営において空室リスクをコントロールするためには、客観的な人口動態データに基づき、将来の賃貸需要を的確に見極めることが求められます。日本全体としてはマクロ的な人口減少社会に突入していますが、ミクロの視点では人口が増えている有望なエリアが存在します。
その代表例が東京23区です。2021年には転出超過となり、2022年1月1日の人口は前年より約5万人減りましたが、その後は再び増えています。下表は、東京23区における人口および世帯数の推移を示したものです。
| 調査年 | 2018年 | 2020年 | 2022年 | 2024年 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 人口 | 9,396,595人 | 9,570,609人 | 9,522,872人 | 9,643,024人 | 9,730,552人 | 9,796,723人 |
| 世帯数 | 5,077,122世帯 | 5,236,103世帯 | 5,254,558世帯 | 5,428,860世帯 | 5,527,395世帯 | 5,600,989世帯 |
※出典:東京都総務局統計部「住民基本台帳による東京都の世帯と人口」(各年1月1日現在)を基に作成
2018年から2026年までの8年間で、東京23区の人口は約4.3%、世帯数は約10.3%増えています。
世帯の構成も変わっています。1世帯あたりの人数が減るなか、東京23区では、一般世帯に占める単独世帯の割合が2015年から半数を超えています。
下表は、東京23区における単独世帯数の推移をまとめたものです。
| 項目 | 2005年 | 2010年 | 2015年 | 2020年 |
|---|---|---|---|---|
| 総数 | 1,825,789世帯 | 2,223,510世帯 | 2,424,966世帯 | 2,786,593世帯 |
| 一般世帯のうちの割合 | 42.5% | 49.1% | 50.6% | 53.5% |
※出典:総務省統計局「国勢調査」(政府統計の総合窓口(e-Stat))を加工して作成。割合は単独世帯数÷一般世帯数として編集部が算出。
人口が増え、単独世帯が多いエリアでは、単身者向けの間取りの賃貸需要を見込みやすいと考えられます。
3-2 東京23区の中でも、立地によって何が違う?
東京23区はマクロ視点では人口が増えているものの、区内全域で将来的な資産価値が等しく保証されているわけではない点に留意が必要です。今後は、立地の条件によって、資産価値が保たれるエリアと下がるエリアの差が広がる可能性があります。
たとえば、主要なターミナル駅の周辺や大規模な再開発が進むエリアは、交通や生活の利便性が高く、需要を見込みやすいと考えられます。ただし、将来の資産価値は市況によって変わり、下がる可能性もあります。一方で、最寄り駅から距離のある立地や生活インフラが乏しいエリアでは、居住者ニーズの多様化や変化の影響をダイレクトに受けやすく、競争力の低下が懸念されます。
このように、ミクロな立地条件や周辺環境の違いによって、対象となる不動産の将来性は大きく評価が分かれます。そのため、投資する前に、エリアを「利便性」「安全性」「将来性」の3つの点から見極める必要があります。
| 項目 | 分析する際のポイント |
|---|---|
| 利便性 | 居住者の生活利便性を決定づけ、賃貸需要に直結する最重要の要素です。特に、最寄り駅からの徒歩分数や交通の便は欠かせません。複数の路線を使えるエリアや、主要なビジネス街に出やすい立地は、長く入居者を確保しやすいと考えられます。 加えて、商業施設(スーパー・コンビニ)や医療機関、教育機関といった生活インフラの集積度も、安定した入居率を支える基盤となります。 |
| 安全性 | 居住者の安心に関わると同時に、建物が災害で損なわれるリスクを抑えるための項目です。ハザードマップ上での災害リスク(地震、水害など)が低い高台や地盤の強固な地域は、レジリエンスの観点から高く評価されます。 また、治安や街並みも入居者が住まいを選ぶ理由になるため、防犯面も確かめておく必要があります。 |
| 将来性 | 対象エリアの中長期的な資産価値の成長余力を測る指標です。行政や民間による大規模な都市再開発、新駅の開業、大型商業施設の誘致などが計画されている地域は、将来的な街のブランド力向上とそれに伴う新たな賃貸需要の創出が期待できます。 反対に、今後の発展余地が乏しく、ライフスタイルの変化に適応できないエリアは、需要減退による資産価値の下落リスクを抱えることになります。 |
実際の土地選定においては、これら3つの要素を総合的かつ客観的に評価し、投資判断を下すことが不可欠です。
4 エリア選定に強い不動産投資会社
不動産投資を実行するにあたり、投資家自身でエリア調査や土地の選定を行うことも一つのアプローチですが、独自のデータと専門的なノウハウを有する不動産投資会社をパートナーとして選定することも有効な戦略となります。本項では、厳密なエリア選定基準を有することで知られる「株式会社シノケンプロデュース」の事例を紹介します。
4-1 株式会社シノケンプロデュース
| 会社名 | 株式会社シノケンプロデュース |
| セミナーURL | https://www.shinoken.com/ |
| 本社所在地 | 東京都港区浜松町二丁目3番1号 日本生命浜松町クレアタワー |
| 売上高 | 1,309億75百万円 (2025年12月期) ※グループ全体 |
| 社員数 | 1,224名(2025年12月末現在)※グループ全体 |
株式会社シノケンプロデュースは、投資用アパートの企画・開発・販売において累計販売棟数7,000棟以上の実績を誇る不動産投資会社です。シノケングループの中核を担う同社は、首都圏を中心に、福岡、大阪、名古屋、仙台といった全国の主要都市圏において幅広く収益物件を供給しています。
同社は、「不動産投資は多額の自己資金や保有土地を持つ一部の富裕層向けである」という従来の業界イメージを払拭し、会社員などが不動産投資に参入するハードルを大きく引き下げたことでも知られています。そのビジネスモデルの優位性を、「厳格な土地選定」「豊富な融資実績」「包括的な管理体制」という3つの視点から解説します。
土地選定に強い
第一の特徴は、物件の長期的な資産価値維持を可能にする卓越した土地選定能力です。将来を見据えた安定的な賃貸需要を確保すべく、居住者の利便性と良好な生活環境を最優先とし、用地取得に際して以下のような厳格な独自基準を設けています。
- 駅徒歩10分圏内
- 大都市圏のターミナル駅から電車で30分圏内
一般市場には出回らない未公開物件(水面下情報)を含め、こうした希少性の高い事業用地を継続的に確保できる背景には、35年以上にわたる開発実績に裏付けられた高度な専門的ナレッジが存在します。路線価や道路付け、法規制の精緻な調査能力に加え、全国の不動産事業者と緊密に連携した独自の強固なネットワーク網が、同社の用地仕入れ力を支える源泉となっています。
豊富な融資実績
不動産投資は事業規模が大きいため、通常は金融機関からの融資(アパートローン等)を活用してレバレッジを効かせることが一般的です。しかしながら、融資審査には厳格な基準が存在し、希望者全員が資金調達を実行できるわけではありません。
金融機関は、申込者個人の属性(年齢、勤続年数、年収、既存の資産・負債状況など)を評価するだけでなく、対象物件の「事業としての収益性や実現可能性(事業計画)」も厳格に審査します。すなわち、物件そのものの担保価値やキャッシュフロー創出能力に加え、物件を企画・供給する不動産会社の企業信用力や過去の実績も、融資判断における重要な評価指標となります。
シノケンプロデュースは、長年にわたる堅実な開発・供給実績を通じて、多数の金融機関と極めて強固な信頼関係(パイプ)を構築しています。これにより、提携ローンなどを通じて投資家個々の属性に合致した有利な融資条件を引き出すことが可能となっており、実際に同社でアパート経営を開始したオーナーの6割以上が300万円未満の自己資金からスタートしている点は、特筆すべき実績と言えます。
手厚い管理体制
投資家にとって運用時の大きな懸念材料となるのが、賃貸管理体制の構築と実務負担です。この課題に対し、シノケンプロデュースでは、入居者募集(リーシング)から建物の保守・メンテナンス、家賃の集金・送金、退去手続きやクレーム対応に至るまで、煩雑な賃貸管理業務のほぼすべてをグループ内で一括代行する体制を整えています。オーナーの物理的・時間的な負担は極小化され、本業を持つ会社員や公務員が顧客の90%以上を占めている事実が、この包括的なサポート体制の有効性を裏付けています。
賃貸管理実務はグループ企業の株式会社シノケンファシリティーズが専任で担い、2025年12月末時点で53,000戸以上という膨大な管理実績を有しています。徹底した管理ノウハウにより、自社企画開発物件において99.0%(2025年年間平均)という極めて高い入居率を維持し続けている点は、安定稼働を証明する強力なエビデンスと言えます。
シノケンプロデュース一棟アパート経営の特徴
| 主要エリア | 首都圏・福岡・名古屋・大阪・京都・神戸・仙台 |
| 投資対象 | 新築アパート |
| 販売実績 | 7,000棟以上 |
| 管理戸数 | 53,000戸以上(2025年12月末時点) |
| 入居率 | 99.0%(2025年年間平均/自社企画開発物件) |
同社は、「人生100年時代を支える資産づくり」を主要テーマに掲げ、アパート経営の基礎から最新の市況までを網羅したセミナーが定期的に開催しています。場所を問わず受講可能なオンライン形式も用意されており、不動産投資特有のリスクとその具体的な回避策、自己資金を抑制した投資手法、長期的に満室稼働を実現するための要点などについて利便性高く情報収集を行うことができます。さらには、最新の不動産市況や金融機関の融資動向といった実践的かつ専門的なナレッジを体系的に学ぶ機会として、大いに活用できる内容となっています
まとめ
不動産価格の上昇が続き、自宅の市場価値に関心を持つ方も少なくないと考えられます。本コラムでは、自宅の含み益を不動産投資の資金計画に使う場合の仕組みと、自宅を担保にするリスク、立地を選ぶときの考え方を解説しました。
自宅を担保に借りて投資を始めると、返済は2本になり、返済が滞れば自宅を失うおそれがあります。空室や金利上昇を織り込んだ収支を試算してから判断する必要があります。本稿の後半で紹介した、高品質な投資提案と堅牢なサポート体制を有する「シノケンプロデュース」の活用を含め、検討を進めてみてください。
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倉岡 明広
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