不動産売却はどこがいい？大手不動産会社5つの比較や不動産査定サイトの使い方も

不動産の売却を検討している方の中には「まずは信頼性の高い大手不動産会社に依頼したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

全国に展開している大手不動産会社はいくつかあるため、どの不動産会社に依頼すれば良いのか悩まれている方も多いでしょう。

そこで今回のコラムでは、大手不動産会社5社について比較して紹介していきます。また査定サイトの特徴や使い方も紹介します。

目次

1. 大手不動産会社5社の実績比較
2. 大手不動産会社5社の営業エリア比較
3. 大手不動産会社5社の査定サイト比較
4. 大手不動産会社5社の特徴
   4-1．三井不動産リアルティ（三井のリハウス）
   4-2．東急リバブル
   4-3．住友不動産販売
   4-4．野村不動産ソリューションズ（野村の仲介＋）
   4-5．三井住友トラスト不動産
5. まとめ

1　大手不動産会社5社の実績比較

大手不動産会社を比較するために、公益社団法人不動産流通推進センターが2023年10月に発表した「2023不動産業統計集」から、「取扱高」「仲介件数」「手数料収入」の実績をまとめたのが下記の表です。

※参照：公益社団法人不動産流通推進センター「2023不動産業統計集」

「取扱高」「仲介件数」「手数料収入」の3部門でトップに位置しているのが、三井のリハウスを手掛ける三井不動産リアルティグループです。東急リバブルは仲介件数では3番目ですが、取扱高と手数料収入では2番目に位置しています。

2　大手不動産会社5社の営業エリア比較

全国で事業を展開している大手不動産会社ですが、営業エリアはそれぞれで異なります。

※参照：公益社団法人不動産流通推進センター「2023不動産業統計集」、展開している都道府県については各社ウェブサイトを参照

店舗展開をしている都道府県内であっても、エリアによっては対応していないことがあります。反対に、例えば愛知県の店舗が岐阜県や三重県の物件など県外のエリアに対応していることもあります。

詳細なエリアを確認するには、各社の売却サイトから無料査定を依頼されてみると良いでしょう。査定依頼は売却に迷っている段階から利用することができます。売却予定の不動産が対象エリア内にあるかどうかによって、利用できる不動産会社を判断していきましょう。

3　大手不動産会社5社の不動産売却・査定サイト比較

不動産査定を依頼する際は、主にはサイトから物件情報を入力して申し込む方法が大半です。以下は大手不動産会社5社が展開している売却・査定サイトの特徴の比較です。

大手不動産会社では、主に自社で売却活動を行う物件は自社サイトに掲載して買主候補を募るため、使いやすさや見やすさ、情報量の多さ、実績などの情報をもとに比較するといいでしょう。

4　大手不動産会社5社の特徴

大手不動産会社5社の売却に関する特徴を紹介します。また、不動産売却・査定サイトの使い方や特徴についても解説していきます。

4-1　三井不動産リアルティ（三井のリハウス）

三井のリハウスは、三井不動産グループの三井不動産リアルティが手掛ける不動産流通事業の一つです。仲介取扱高ランキングでは1986年度からトップとなり、2022年度まで37年連続で1位を獲得しています。2020年度には、累計取扱件数が100万件を突破しています。

売主も買主もサポートする「360°サポート」

三井のリハウスでは、不動産売却の際に利用できるサービスとして売主も買主もサポートする「360°サポート」を用意しています。さまざまなサービスメニューがありますが、中でも特徴的なのが建物と住宅設備に関する保証サービスです。

以下が具体的なサービス内容です。

このほか、「住まいクリーンアップサービス」「リフォーム」「セミナー・無料税務相談会」など不動産売却の際に役立つサービスが用意されています。

不動産売却・査定サイトの使い方

三井のリハウスから査定を依頼する場合は、以下のような流れになります。

1. トップページから「売りたい」を選ぶ
2. 対象物件の所在地を入力
3. 物件情報とお客様情報を入力
4. 入力内容確認後「送信」ボタンを押す

物件情報を入力すると、担当店舗の電話番号が表示されるため、急いでいる場合は直接電話することも可能です。また「マンションAI査定」を活用したり、エリアや駅から相場・価格を調べることもできます。

4-2　東急リバブル

東急リバブルは、東急不動産ホールディングスの不動産流通事業を担う総合不動産流通企業です。売買仲介、賃貸仲介、新築販売受託、不動産販売業、不動産ソリューションの5事業を柱に、付随する事業として損害保険代理業、屋内型トランクルーム事業、相続や空き家に関するコンサルティングサービスなども手掛けています。

建物や設備を保証する「リバブルあんしん仲介保証」

不動産売却をサポートするさまざまなサービスを用意していますが、代表的なサービスメニューは物件の建物と住宅設備を保証する「リバブルあんしん仲介保証」です。

主な内容は以下になっています。

このほか、地盤に対しては「埋設物撤去保証」「地盤調査保証」、擁壁のある住宅に対しては「擁壁調査保証」も用意しています。

不動産売却・査定サイトの使い方

東急リバブルの査定サイトから不動産査定を依頼する場合、以下のような流れになります。

1. トップページから「売りたい」を選ぶ
2. 「訪問・簡易査定」を選ぶ
3. 物件情報とお客様情報を入力
4. 入力内容確認後「送信」ボタンを押す

査定専用サイトの場合は、物件種別と郵便番号（または都道府県）を入力するだけで査定を申し込むことができるのが特徴です。また、担当店舗の電話番号が表示されるため、時間がない場合などは直接電話して査定を申し込むことも可能です。「スピードAI査定」ほか、疑問点があったり、不安な場合はチャットで質問することもできます。

4-3　住友不動産販売

住友不動産販売は、新築・中古マンション、一戸建て、土地、投資用不動産、事業用不動産の売却や購入、賃貸などの多面的な不動産仲介サービス「すみふの仲介 ステップ」を手がけている不動産会社です。

住友不動産販売のネットワークは15都道府県で200以上の営業センターとなっており、全国をカバーしているのも強みです。

直営店舗では、地域に精通した営業担当者が地域に密着した営業活動を行っています。また、問い合わせ時から買主募集の広告戦略、契約、引き渡しまで一人の担当者が一貫して担当する専属の営業担当体制を採用していることも特徴的です。

インターネット・実店舗の両面から売却活動を実施

住友不動産販売では、不動産指定流通機構「レインズ」のような事業者専門のポータルサイトに加え、SUUMO、アットホームなどの大手不動産ポータルサイトへの物件掲載など民間のインターネット広告を行います。

また、住友不動産販売の自社のホームページにも物件情報の掲載を行いますが、こちらは月間平均訪問者が340万人以上（2022年度実績）と数多くの購入希望者がアクセスしており、高い広告効果が期待できます。

このようなインターネットを活用した広告活動だけでなく、全国に所在している住友不動産販売の店舗を活用した売却戦略も特徴的です。店頭には大型のパネル＆デジタルサイネージを設置している店舗もあり、物件情報を表示して顧客獲得の機会を広げています。

その他、プレミアムマンションを専門的に扱う「マンションプラザ」を首都圏、関西圏、北海道、福岡の4エリアに開設しています。マンションプラザでは、マンションに注力した効率的な情報収集やマーケティング力で、スムーズな取引を提供しています。

不動産売却・査定サイトの使い方

住友不動産販売の査定サイトから不動産査定を申し込む場合は、以下の流れで行います。

1. 対象物件の郵便番号を入力
2. 物件情報とお客様情報を入力
3. 「訪問査定」「オンライン査定」「簡易査定」のいずれかを選ぶ
4. 入力内容確認後、送信ボタンを押す

査定の方法が「訪問査定」「オンライン査定」「簡易査定」の3つから選べるのが特徴です。

また地域や最寄り駅などの相場価格や売り出し物件数などがわかる「売却相場を見る」ページや、「予算」「専有面積」「間取り」などで購入希望者数を調べることができる「購入希望者を探す」ページを利用することで、不動産売却の状況についてより詳細に把握することができます。

4-4　野村不動産ソリューションズ

野村不動産ソリューションズは、2000年11月に設立された不動産会社です。不動産仲介事業（流通事業本部、パートナー営業本部、法人営業本部）を中心に、保険代理店事業、銀行代理業、不動産情報サイト運営事業も手掛けています。首都圏、関西圏、東海圏では「野村の仲介＋（プラス）」を店舗展開しており、知名度の高い不動産情報サイト「ノムコム」も運営しています。

物件を保証する「あんしんPLUS」と付加価値を向上させる「すてきPLUS」

売却をサポートするために、物件を保証する「あんしんPLUS」と付加価値を向上させる「すてきPLUS」に分けてサービスメニューを提供しています。

代表的なサービスメニューは、以下の「あんしん建物補修」と「あんしん設備補修」です。

このほか、すてきPLUSとして「ホームステージング」や「ホームクリーンアップ」、あんしんPLUSとして「あんしん土地診断（土地測量）」などが用意されています。

不動産売却・査定サイトの使い方

野村不動産ソリューションズのnomu.com（ノムコム）で、不動産査定を申し込む場合は以下のような手順になります。

1. 不動産無料査定を選択する
2. 対象物件の郵便番号（または都道府県）を入力
3. 物件情報を入力
4. 「簡易査定」か「訪問査定」のいずれかを選ぶ
5. お客様情報を入力
6. 内容を確認後、送信ボタンを押す

地域や最寄り駅の相場を知りたい場合は、「売却査定・相場」で確認することができます。また事前に不明な点が相談できる「売却相談」というフォームで、不動産の査定や売却について相談することもできます。

4-5　三井住友トラスト不動産

三井住友トラスト不動産は、土地や一戸建て、マンションなどの居住用不動産の売却や購入の仲介を主事業とする三井住友信託銀行グループの不動産会社です。グループ企業との連携で、不動産の有効活用や相続・贈与、住宅ローンの相談などにも対応しているのが強みです。

建物を保証する調査・保証サービスと住宅設備修理サポート

「安全」「安心」「確実」な不動産売却を実現するために、不動産売買に関する多彩なサポートサービスメニューを提供しています。

代表的なのは、建物を保証する「建物状況調査サービス・瑕疵保証サービス」と住宅設備を保証する「住宅設備修理サポート」です。具体的な内容は以下になります。

サポートサービスメニューには、このほか「土地測量調査サービス」「空き家トータルサポート」なども用意されています。

不動産売却・査定サイトの使い方

三井住友トラスト不動産に不動産売却・査定を依頼する場合は、査定サイトから以下の手順で申し込むことができます。

1. トップページから「売りたい（不動産売却）」を選ぶ
2. 「無料査定」ボタンを押す
3. 対象物件の郵便番号を入力（または地域を選択する）
4. 物件情報とお客様情報を入力
5. 「簡易査定」「訪問査定」「スピード売却」のいずれかを選ぶ
6. 内容を確認後、送信ボタンを押す

「スピード売却」とは、同社と取引実績のある不動産買取会社による買取価格を調査して、その結果を知らせる査定方法です。買取での売却になるため、早期の売却が実現します。

また査定の前に売却や買い替えについて相談したい場合は、「ご売却相談」や「お買い替え相談」から行うことができます。

まとめ

全国にネットワークを持ち、広域で営業活動をしている大手不動産会社は、スタッフの知識や営業ノウハウが蓄積されているため、不動産売却の際に頼りになります。

ただし、実績やサービス内容、店舗を展開するエリアなどに違いがあります。また査定依頼は無料で行えるため、複数社に査定を依頼してそれぞれ比較してみることで、査定価格や対応力を検証されてみるのも良いでしょう。

• 上場企業が運営している不動産売却サービスの比較・まとめ
• 利用者が多い不動産売却・査定サービスの比較・まとめ

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倉岡 明広

経済学部経済学科卒業後、出版社や編集プロダクション勤務などを経てフリーライターとして独立。雑誌や新聞、インターネットを中心に記事を執筆しています。初心者が抱く不動産投資の疑問や質問を解決できるよう丁寧な記事を執筆していきます。

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